今年度は浜本工芸が「No.09デスク」のウォールナット仕様を発売したことが話題となりました。長らくナラとオーク専門だった浜本工芸がそれら以外の樹種に手を付けたのですから当然です。例えるなら、これまで紳士服専門だったアパレルメーカーがいきなり婦人服を作り始めたようなものだと思ってもらえば良いでしょう。
浜本工芸がウォールナットに手を付けたのには様々な理由が考えられますが、ウォールナットを専門とするマスターウォールの大躍進を見ていると「このままナラ&オークの1本足ではまずい」という危機感があったことは想像に難くありません。それほどここ数年、家具業界ではウォールナットが大人気なのです。
でも、ウォールナットは価格が高いんですよー。いくらウォールナットが人気だと言っても、ポンと買える人の数は限られてしまいます。
※この記事は2022年9月17日時点の情報に基づいています(2024年9月21日一部更新)
シギヤマ家具工業・フォーピーススタディ
そんなときにオススメと言えるかもしれないのが、シギヤマ家具工業の「フォーピーススタディ」です。デスクは浜本工芸のNo.09デスクと言うか、むしろ私がデザインした「ミニマ」(生産終了)に近いと言えるかもしれません。
上棚はまるでアクタスの「フォピッシュ2」!上写真のロータイプだけでなくハイタイプもありますが、いずれにしてもフォピッシュ2にソックリです。
なお、フォーピーススタディの天板はウォールナット無垢ではなく突板のウレタン塗装。製造はベトナム製ということもあってか、一生紀に近い質感です。
ラインナップ
品名 | サイズ(mm) | 税込価格 |
---|---|---|
デスク110 | 1100×600×730 | |
シェルフLOW | 1000×220×340 | |
シェルフHIGH | 1000×220×670 | |
オープンラック | 400×600×730 | |
サイドチェスト | 400×600×730 |
※デスク脚は天板同色とブラックの2色
フォーピーススタディのラインナップは上表の通りです。デスクの幅は100cmと110cmがありますが、シェルフ(上棚)は幅100cmのみとなっています。もっとも、これは島忠ホームズで商品登録されていないだけという可能性もあります。
フォーピーススタディにはキャスター付きのワゴンが用意されていません。代わりに、引出し3杯のサイドチェストと、引出し2杯と棚のコンビネーションのオープンラックがあります。
ワゴンがあったら良かったのにとも思いましたが、デスク110+シェルフLOW+オープンラックの3点セットでも102,900円95,040円ですから、基本的にはデスクのみ、もしくは上棚とのセットでと考えているのでしょう。
フォピッシュ2などとの比較
メーカー | 品名 | デスク100 | デスク110 | 100+LOW棚 | 100+HIGH棚 |
---|---|---|---|---|---|
シギヤマ | フォーピーススタディ | – | 49,280円 | – | – |
アクタス | フォピッシュ2 | 56,100円 | 61,600円 | 79,200円 | 89,100円 |
浜本工芸 | No.09デスク | 119,900円 | 123,200円 | 168,300円 | – |
No.09ウォールナット | – | 180,400円 | – | – | |
一生紀 | コーリナ | 36,990円(105) | 52,980円 | ||
コイズミ | ビーノ | 52,800円(105) | 82,600円 |
※浜本工芸はメーカー希望小売価格、一生紀はISSEIKI FURNITURE SHOP 楽天市場店、コイズミはリライアブル楽天市場店の場合(すべて2024年9月21日現在に更新済み)
フォーピーススタディと競合しそうなデスクおよび上棚との組み合わせの価格を比較してみました。
アクタスのフォピッシュ2はオーク無垢、対してフォーピーススタディはウォールナット突板ですが、概ね16~28%8~20%ほど安く済む計算です。ただし、アクタスは現在実施中のセールなどで10%引きになることがありますし、ワゴンが欲しい場合や110cm幅の組み合わせを希望する場合はフォピッシュ2でしょうね。
浜本工芸は定価との比較ですが、予算が倍以上も違ってきます。比較する人はまずいないでしょう。
サイズは異なりますが、同じウォールナットということで、一生紀の「コーリナ」とも比較してみました。コーリナもベトナム製で天板はウォールナット突板ですが、オイル塗装です。引出内部材も桐ではなく化粧シート仕上げなので、ざっと2割3割ほど安く済む計算です。
また、ウォールナットではなくナラ突板の「ビーノ」と比較した場合、デスクのみならほぼ同じくらいですけど、上棚をセットするとビーノのほうがちょっと予算が上がります。ほとんど同じ価格です。とは言え、楽天市場でクーポンやポイント還元を考慮すればビーノのほうが安いです。
以上の通り、フォーピーススタディは浜本工芸と比較すると価格面では話になりませんが、それ以外とならなかなか良い勝負をしています。安くもないけれど高くもないという感じですね。
シギヤマ家具工業のデスクなんてこれまで私は1度しか見たことがありません。とてもマイナーな存在だと思いますが、意外とちゃんとできていることに驚きました。仕様や価格の設定も上手だと思います。
こういうのが出てくると学習机を選ぶのは楽しくなってきますね。やっぱりオークでも無垢でフォピッシュ2か、いやいやビーノのほうが定番で安心できそうだとか、それならケユカのアロンも検討に値するかもしれないとか、悩ましくて悶絶しちゃいます(笑)
今のところ島忠ホームズ以外で取り扱っているところはなさそうですが、気になる方は是非チェックしてみてください。
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