IDC大塚家具・大阪南港ショールームにも5台ほど並んでいた橋詰家具(はしづめ家具)の学習机。同じ南港ATC・ITM棟の5階にあるCHARDONNAY(シャルドネ)にも昨年は2台ほど並んでいました(今年は行っていないので分かりません)。大阪周辺では他に藤光家具にも1台展示がありました。
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橋詰家具は宮崎県都城市の家具メーカーです。都城市で家具を製造するとともに、自社商品だけでなく他社商品の小売販売もおこなっているようです。小売店舗には「インターナショナルデザインセンター橋詰(IDC橋詰)」という名称がつけられており、これがIDC大塚家具とまったく同じ「IDC」のロゴ。何かしらIDC大塚家具と深い繋がりがあるのかもしれません。
主材に楠を使った自然塗装の学習机
出典:はしづめ家具
橋詰家具はちょっと独特で、楠を使った学習机を扱っています。私が知る限り、他に楠を使った学習机を作っているメーカーはありません。楠は樟脳(しょうのう)を含んでいるため防虫効果があり、おばあちゃん家のタンスの臭いがします(笑)体操服の収納には適しているかもしれません。基本的に硬い木質とは言えず普通に考えてデスク天板には不向きなのですが、橋詰家具はもともと楠で婚礼箪笥を作っていたために楠で学習机を作っているんだと思います。
さすが婚礼箪笥を作っているだけあって引出しの作りは良いです。ただ逆に言うと学習椅子を作らせるとあまりにも残念なようで、IDC大塚家具ほかでも橋詰家具の学習椅子は展示されていません。いくら楠で作った学習机が良かったとしても、それに合う楠の椅子がないのではどうしようもないですね。
橋詰家具には他にも白樺、ウォールナット、レッドオークを使った学習机があります。そしていずれも自然塗装(オイル仕上げ)。ウォールナットやレッドオークといった硬い木質であれば自然塗装でもキズはつきにくいと思いますが、楠や白樺はちょっとキツイですね。
ちなみにIDC大塚家具には上商品写真に似た「kinoka(木の香)」という学習机があって、それはオークの自然塗装なんですが、風合いはカリモク家具のピュアオークにも似て決して悪くないです。でもウレタン塗装のピュアオークでも十分な風合いが出せるなら、自然塗装を選ぶメリットは何一つないです。自然塗装を採用するメリットは基本的にメーカー側にしかないと私は考えています。
橋詰家具の学習机のデザインは残念
出典:IDC大塚家具
2016年度の橋詰家具はこのデザインの系統がメインのようです。上写真の商品はIDC大塚家具の「miyazaki(ミヤザキ)」。新垣氏がゴーストで作曲して佐村河内氏の名前で発表した「HIROSHIMA(ヒロシマ)」みたいで何かカッコイイですね(笑)
冗談はさておき、橋詰家具にはこのデザインを軸にして材質を変えたものがいくつかあります。よほどデザインに自信があるのか、ひとつのデザインでバリエーションを持たせる必要があるんだと思いますが、このデザインは天板には曲線を持たせる一方でそれ以外の場所では直線を出した、非常にアンバランスで「線が忙しい」ものです。
他にもデザインはあるんですけど、どれもちょっとバランスが悪い。引出しの質が良いだけに、非常に残念でなりません。やっぱり箱物家具メーカーには脚物家具は作れないんでしょうね。
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