【2024最新】「XYL(キシル)」の学習机は国産ヒノキ&スギ使用が魅力

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キシル・2016学習机カタログ

XYL(キシル)は静岡県浜松市に本社を置く家具メーカー。とは言っても、実質的に学習机専業メーカーです。ホームページには、”わたしたちは、長年、学習机をつくり続けてきました”と書いてありますが、戦後間もなくからの家具メーカーが多い中で、キシルは2002年の創業からよやく20年を迎えた非常に若い会社です。

そのキシルの学習机の主材はヒノキ、塗装は自然塗装(オイル仕上げ)、引出内部材は杉で統一されています。材質はともかく、国産で作り自体は丁寧です。

※2023年12月25日更新

 

浜本工芸と比較してみましょう

キシルを語るには、国産高級デスクである浜本工芸の学習机と比較してみるのがもっとも分かりやすいと思います。中でも分かりやすいのが袖ワゴンの比較。というわけで、キシルの「つまみワゴンL」浜本工芸の「No.09移動袖A」を比較してみましょう。

キシル・つまみワゴンL

浜本工芸・No.09移動袖A

キシル・3段ワゴンL浜本工芸・No.09移動袖A
生産地日本(静岡県)日本(広島県)
主材(産地)ヒノキ(日本)ナラ(ロシアなど)
塗装オイルウレタン樹脂
引出し内部材本桐
キャスターゴム製一輪ポリウレタン製双輪
なしあり
サイズ(mm)420×390×580412×499×605
税込定価57,300円61,600円

※価格および仕様は2023/12/25現在

このように比較してみると、仕様としては明らかに浜本工芸のほうが上です。それでいて価格はほとんど変わらず。というか、実売価で言えば浜本工芸のほうが安いという不思議な現象が起こります。

決してキシルが高いのではなく、浜本工芸が安すぎると言えるのかもしれません。しかし、同じく国産でオイル塗装の杉工場や堀田木工所と比較してもキシルは割高です。キシルは私のような庶民には手が届かない、ハイクラスのブランドということなのでしょう。

ちなみに、キシルのワゴンも以前はちょっと難があったのですが、現在はいくつかの点で改善されています。引出し内部材が三方囲いだったのが四方囲いに改善されました。

一方で、つまみワゴンLの天板上にはワゴンを引き出すために指を掛ける穴が設けられています。こんなに奥行がないワゴンでは転倒するリスクがあると思います。指が1本しか入らない穴なので、指を怪我する可能性もあるでしょう。安全性軽視の設計は相変わらずのようです。

 

4本脚デスク

せっかくなので、キシルの主要な学習机を見て参りましょう。一番人気なのはおそらく「4本脚デスク」で、非常にシンプルなデザインに仕上がっています。

4本脚でシンプルなデザインの国産デスクなら杉工場の「レグシー」を買ったほうが安くてクオリティも高いと思うんですけど、それよりも国産材を使っているというのが良いんでしょうかね。

 

nvovoデスク

以前はキシルの学習机の中で「2本脚デスク」の人気が高かったようなのですが、最近はそうでもないようです。代わりに線の細いデスクが増えています。

「nvovoデスク E100」は天板昇降式のシェルフデスクという感じのスタイルです。ヒノキでこの構造はさすがに横揺れが生じるのではないでしょうか。

 

というわけで、学習机に関しては非常にコスパが悪く、これといったメリットのないキシルですが、家具用としては需要が少ない国産材を積極的に使っていこうという気概のある素晴らしい会社です。事業規模を縮小する家具メーカーが多い中で、キシルは逆に工場をドンドン広げ、ダイニングセットなども生産しています。

2018年に楽天市場から撤退したものの、2020年からまた戻ってきました。なかなかうまくいかないところがあるようですが、これからも日本の家具業界の発展に貢献していただければと願っております。

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コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. apila より:

    収納マンさん、はじめまして。
    今春入学を控える息子の学習机を検討中なのですが、なかなか購入に踏み切れず今に至っています。
    コイズミのビーノ90センチにサイドチェストが一番理想に近いかなぁと思っているのですが、サイドワゴンではなくサイドチェストにした場合のデメリットって何か考えられますか?
    机の下にサイドワゴンを収めてしまうと、ある程度の机の幅がないと足元が狭いのではないか?どうしても左寄りに座らざるを得ないので、机の左側に余裕がなくなる気がする。だからと言って机の横にワゴンを置くのであれば、高さや奥行が最初からデスクと同じで大容量の、サイドチェストを置くほうがいいのでは?というのが私の考えです。
    収納マンさんのご意見をお聞かせいただければ幸いです。

    • 収納マン より:

      apilaさま

      はじめまして^^

      ビーノのデスク90cm幅に、ということですからスリムワゴンかサイドチェストかということでよろしいですかね?
      その前提で話を進めますと、サイドチェストを選んだ場合のデメリットというのはデスク本体も含めると幅132cmのスペースが必要になるということくらいでしょうか?あとはまあ、横にランドセルを掛けようと思ったらさらに30cmくらいスペースが必要となるというくらいですかね。

      スリムワゴンをデスク内側に収めた場合のイメージについてはおっしゃる通りです。加えて言えば、スリムワゴンは引出内寸が幅20cmもないはずなので、ちょっと使いにくいです。またサイドチェストとデスク本体は奥行が同じ60cmですが、スリムワゴンは奥行が44.2cmなのでデスク本体と並べても揃いません。

      デスクとサイドチェストを並べて置く余裕があるなら、それがベストな選択だと思います。ただ現実にはたった10cmがどうにも工面できないということが世間一般では多いので、他の家具との兼ね合いにはご注意ください。

      • apila より:

        収納マンさん、ご意見ありがとうございます。
        設置場所は確保できているので、サイドチェストと90センチのビーノで検討進めようと思います。

        • 収納マン より:

          apilaさま

          スペースが確保できているなら、ビーノ90cm幅にサイドチェストはとても良い組み合わせだと思います!
          ビーノは値段の割りに質感が良いし、それだけ幅が取れたら学習環境としても最高だと思います^^

  2. yuko より:

    はじめまして。
    小1と小5の子供を持つ者です。
    2015年の入学に合わせて、兄にキシルの4本足デスク80×60センチと机棚を購入しました。
    学習机選択肢があり過ぎて、深く考えることを放棄し、あまり比較検討せずに、おっしゃる通りほぼ雰囲気と、近くに店舗のあるという理由でキシルのものに決めました。
    祖父母に購入してもらえたので、予算的にシビアにならなかったこともあります。

    その後、2018年、入学前に妹にも同じデスクと机棚を購入しました。(2015年から使用は若干変わっていましたが、サイズは同じ)
    リビングに学習机を置くこともあって、見た目的に兄と同じテイストの机にしたく、また、本人もそれでいいという感じだったので、キシル一択でした。

    現在、兄は学習用品も増えてきたため、机の横に置いて天板を広げられる
    「サイドワゴン 60」か「オープンワゴン ハイ」を買い足そうかと検討していたところ、収納マンさんのキシルに関する記事を読み、困って(?)しまいました。
    デスク購入時は確か、「一生使える」という謳い文句だった気がするのですが、ヒノキって耐久性ないんですね!?

    安全性も低く、キャスターも良くないようなので、ワゴン買い足しはやめた方がいいのか迷っています。お値段もかなりしますし。
    が、今更他のメーカーのものを並べても統一感がありません。
    かといって、現在の浅い引き出し2つと机棚だけでは収納が不十分になってきています。

    諦めてキシルのワゴンを買い足すのか?
    とするとサイドワゴン、オープンワゴンどちらがいいのか?
    他に代用になる商品がないのか?
    ワゴン以外の収納を選択するのか?
    など悩みが尽きません。
    お知恵を拝借できればありがたいです。

    サイドワゴンは私自身は子供の頃うまく活用できておらず、何年も使わない、存在すら忘れている物を入れっぱなしの傾向があったので、オープン収納の方が整理整頓、定期的な物の見直しがしやすいかな、という思いもあります。
    という点で、無印のスタッキングシェルフのようなオープン収納を机の横に置くのはどうかな、とも考えております。
    転勤族のため、用途が固定される家具よりも、分解もでき、フレキシブルに使える点に惹かれます。

    が、収納マンさんの袖机の必要性の記事を読んで、これまた揺れております(笑)。

    なお、我が家は夫婦と子供2人で55平米の2ldk賃貸マンションに住んでおり、スペースはかなり限られております。

    よろしくお願いします。

    • 収納マン より:

      yukoさま

      はじめまして^^

      既にキシルの学習机をお使いの状態でこんな記事を読んでしまったら戸惑いますよね。
      申し訳ありません(+_+)

      ちょうど昨夜、サイトのメンテナンスをしていてこの記事の一部の内容が古くなっていることに気づいて更新していました。
      以前はブログにキシルの広告が自動で表示されることが多く、私がオススメしている商品だと誤解されることも多くて、質問も多かったのですが、広告が表示されなくなると質問もパタリと止まりました。
      そういうこともあって久々の更新となったんですけど、たぶんこの1年以内のうちに少しラインナップが変わったようですね。

      一応、誤解のないように申し上げておくと、ヒノキは耐久性は高いです。
      粘りがあるので、木造住宅の柱として、風呂桶としては、最高です。
      ただ、学習机などの天板に使うメーカーは僅かというのが現状です。

      それはさておき、見た目を最優先するのであればキシルのサイドワゴンを買うのが良いと思います。
      ただ、割高なことを知ってしまった今となってはちょっと手が出にくいところもあるでしょうし、yukoさんご自身がサイドワゴンを十分に活用できなかったというご経験があるのでしたら、机の横にオープンシェルフを置くのが良いのではないでしょうか。

      ちなみに、教科書やファイルなどばかりならスタッキングシェルフでも良いと思いますが、ポリプロピレンの引出やバッグなども一緒に収めたいようでしたらパイン材ユニットシェルフのほうが良いでしょう。
      これからまた転勤がある可能性も考えると、ユニットシェルフは分解もできるので便利です。
      同じく針葉樹ということで雰囲気も合わせやすいと思います。

      以上、ご参考になれば幸いです^^

  3. yuko より:

    早速のお返事ありがとうごさいます。

    針葉樹同士だから、という発想が全くなかったです。
    パイン材も視野に入れて、近々無印の店舗を除いてみようと思います。

    収納マンさんの記事は知識と経験に裏付けされていることが伝わってきて、
    とても頼りになります。
    これから学習机を選ぶ方が周りにいたら、
    こちらのブログ紹介させてください^_^

    この度はありがとうごさいました。

    • 収納マン より:

      yukoさま

      ありがとうございます^^

      インテリア的に合うか合わないかは、その人の主観によるところが大きいです。
      たとえば同じキシルのデスクとワゴンでも、木目がちょっと違うだけで違和感を感じる場合があります。
      机を買ってから後でワゴンを買い足したら、紫外線による焼けや汚れが目立つこともあるでしょう。

      逆に、樹種が違っても塗装色が違っても、なんとなく合うように感じることもあります。
      我が家はアルダー、タモ、ナラ、オークなど、結構マチマチなんですけど、自分では違和感なくコーディネートできていると思っています^^;

      無印良品のパイン材ユニットシェルフでは色が合わないと感じる場合は、IKEAのIVARなど他の選択肢もあります。
      IVARは無塗装なので、DIYでオイル塗装しても良いでしょう。
      そうすると結局、濡れ色が強く出て無印良品と大差ない色になってしまうと思いますが、お子さんにとっては良い思い出になるに違いありません^^