家具業界の関係者と話をしていると、マスターウォール(AKASE)のことがよく話題に上がります。
AKASE(旧・アカセ木工)自体は婚礼箪笥メーカーとして創業してから60年が経ちますが、ウォールナット専門ブランドのマスターウォールは2006年からで、まだたったの15年。なのに、“100年後のアンティーク家具へ”なんて言うのですから、最初は違和感がハンパありませんでした。
でも、モノは本当に良いんです。私も昨年、引越しに際して家具を新調する際は、高すぎるとか何とか言いながらも本気でマスターウォールのソファの購入を検討していたほどです。
近年、マスターウォールは日本全国にショールームを構えるだけでなく、各地の有力家具販売店でエディションストアという特約店を展開。募集した際は我も我もと応募が殺到しました。
もう本当に、飛ぶ鳥を落とす勢いというのはこのこと。そのマスターウォールが学習机を本格的に取り扱い始めたというのも自然な成り行きでしょうか。
※この記事は2021年9月29日時点の情報に基づいています(2023年5月28日一部更新)
LAB(ラボ)デスク
マスターウォールではこれまでも3台ほどデスクを扱っていましたが、「LAB(ラボ)デスク」が初めての本格的な学習机と言えるかと思います。
このデスクのデザインやシェルフとのコンビネーションはアクタスの「リピア2」に似ていると言えますかね。KEYUCA(ケユカ)×コイズミファニテックの「アロン」やコイズミファニテックの新作「コトア」にも似ています。
ダイニングテーブルの短辺側にデスクを置くというアイディアも、堀田木工所の「ヴィータ」や大商産業の「パプリカMD」などで見られたもので、特に新規性はありません。
気になる価格はデスク単体がレッドオークまたはブラックチェリーのオイル塗装で税込定価99,000円110,000円から。ウォールナットのウレタン塗装にすると同124,300円126,500円からとなります。
飛騨産業の「ビギン」と同じくらいと言えば割高ではないと錯覚してしまいますが、たなとつくえの「ミニマ」が激安に感じるくらいの値段ですね(苦笑)
LAB(ラボ)チェア
ラボにはデスクとシェルフだけでワゴンは用意されていませんが、チェアはあります。ちゃんと足置きが付いた学習椅子仕様です。
パッと見た感じ、一生紀の「フィオーレ」に似ているかなと思いましたが、構造的にはむしろ、たなとつくえの「ハロウ」チェアに近いんですよね。さすがマスターウォール。目のつけどころがシャープです。
KAKTAS(カクタス)デスク
昨年発売された「KAKTAS(カクタス)デスク」は、棚と机が同じデザインとサイズで統一されているというのが大きな特徴です。
いやはや、さすが飛ぶ鳥を落とす勢いのマスターウォール。先を越されてしまいました。
これは良いと思いますよ。上写真のように棚と机をL字型に配置したり、横一列に並べたり、前後に並べて組み替え式デスクのように使うこともできます。
奥行は40cmの1サイズですが、机の幅は80cmと100cmの2サイズ、棚の幅は40cmと80cmの2サイズ、棚の高さは1~3段の3サイズが用意されています。机にはオプションで引出しや埋込みコンセントを付けることも可能。
学習用としてはちょっとコンパクトですが、リビングダイニング学習やテレワーク用としては、個人的にはものすごく理想的だと思います。
PT1(ピーティーワン)デスク
「マスターウォールには憧れるけどさすがに価格が高すぎる…」と思われる方には、サブブランドである「Picchio(ピッキオ)」の「PT1(ピーティーワン)デスク」はいかがでしょうか。
ラルフローレンに対するポロ・ラルフローレン、もしくは言い方はかなり不適切ですが、ユニクロに対するGUみたいなものです。本来のマスターウォールなら巾ハギの無垢材のところ、フィンガージョイントにすることで価格を抑えています。
上写真の組み合わせで税込定価187,000円からとなります。奥行46cmだと学習用としては物足りないですが、「WIN(ウイン)デスク」に比べればワゴンひとつ分くらい予算を抑えることができます。
いやー、マスターウォールの学習机、実に良いですね!これまではカンディハウスと同じようなラインナップで、学習用としてはオススメできない感じでしたけど、これなら予算のある方にはオススメできると思います。
イトーキの「1962」以来、本格的なウォールナットの学習机がなかったので、これは本当に楽しみな存在です。緊急事態宣言が明けたら、是非またショールームに足を運んで実物を拝みたいと思います。
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