一般的に、ベーシックデスクとはロータイプの上棚を備えた机のことを指します。
組み替え式デスクに比べると、収納量は少なく、レイアウトの可変性はありません。しかし、むしろそこが良いのです。シンプルな佇まいで見た目に美しく、それでいて十分な収納力を備えており、理想的な学習机のスタイルのひとつだと私は考えています。
上棚ロータイプのベーシックデスクにはどんなものがあるでしょうか。今回はオススメの12台をご紹介したいと思います。
※2023年11月23日更新
浜本工芸・No.09デスク
まずもっとも安心してオススメできるベーシックデスクは浜本工芸の「No.09デスク」です。高価格ではありますが、ナラ無垢天板で質感は申し分なく、引出しはスライドレールなしでもスムーズに開閉ができ、グリスアップなどのメンテナンスの必要もありません。
テーパー脚で椅子を引けない新入学児童でも座り降りしやすく、おまけに見た目にも美しいです。奥行65cmで広々、足元棚付きで収納力もあり、幅サイズ、上棚、ワゴン、カラーも選ぶことができます。
カリモク家具・ピュアナチュール
No.09デスクよりも先に発売されたカリモク家具の「ピュアナチュール」も同様もしくはそれ以上に素晴らしいベーシックデスクです。デスク天板下に標準では引出しがないので足元ゆったり、ワゴン天板はリフティング金具採用ではなくて置く方式なので見た目スッキリ。
何より、上棚は上段に本を目いっぱい置いても手前に傾かない構造なので安心感があります。コンセントも標準で付属しています。デスクの脚のデザインは角脚と丸脚から選べます。
アクタス/フォピッシュ2
アクタスの「フォピッシュ2」はこれぞオークというワイルドな質感とベーシックな使い心地が魅力のデスクです。2022年からは従来の110cm幅に加え、100cm幅も選べるようになりました。
フォピッシュ2は幅サイズだけでなく、ハイタイプの上棚が選べるというのも魅力です。また、同じシリーズでオープンシェルフやハンガーラックを揃えることもできます。
イトーキ/リーモ・ベーシックタイプ
もっと予算を抑えたいならイトーキの「リーモ・ベーシックタイプ」がオススメです。アルダー無垢の質感を引出し持ち手のデザインが引き立てていて男女ともに人気が高くなっています。
上棚の棚板が可動式になっているため天板が広々使えるのがgood。A3対応のロングサイズワゴンは引出し2段目が深めで使い勝手が良いです。デスク引出しの専用お片づけトレーも良くできています。
イトーキ/NUF-F4VB
イトーキの「NUF-F4VB」は基本的な機能は前述のリーモとほぼ同じです。天板ナラ突板、アイアン脚で、男前な雰囲気に仕上がっています。
機能面で違いを挙げるとすれば、デスク横のフックが使い分けフックみたいな感じになっているところでしょうか。手提げバッグや巾着袋を複数掛けるのに便利です。
イトーキ/JAQ-F31
イトーキの「JAQ-F31」はアルダー無垢でリーモに似た雰囲気ながら、価格を2割近く抑えたお手頃モデルです。
もっとも大きな違いは上棚の棚板が動かせないこと。そのため、他社製のクランプ式デスクライトは取り付けできません。また、専用お片づけトレーも付属せず。脚のデザインはリーモのほうが美しいと思います。デスク本体引出しはフルスライドレールではありませんが、そこは使い勝手の面で大きく変わることはないと思います。
イトーキ/カモミール・ベーシックタイプ
イトーキの「カモミール・ベーシックタイプ」はシルバニアファミリーの世界観を彷彿とさせる可愛らしいデスクです。上写真のナチュラルホワイトのほか、ハーブグリーン、フラワーピンクの3色が用意されています。
機能的にはリーモとほぼ同じで、価格も同様です。ただ、ワゴン天板はリーモがプリント紙なのに対し、カモミールはバーチ無垢なのでこの点に関しては質感も耐久性も上と言えます。
ヒカリサンデスク/B-カヌレ
ヒカリサンデスクの「B-カヌレ」は2024年度の新作デスクです。ベーシックデスクらしい佇まいながら、上棚の棚板の高さを3段階で調節できる機能が便利。オーク突板で6万円台という手頃な価格も魅力的と言えるでしょう。
ただ、デスク本体引出しの内部材がMDFでスライドレールなしというのはちょっとネックです。
ケユカ/ニノス
ケユカの「ニノス」はシンプルながらも装飾性のあるオーク無垢のベーシックデスクです。製造はコイズミファニテックなので安心して使っていただけると思います。
個人的にはとても気に入っているベーシックデスクのひとつですが、配送料が高くつくのが最大のネック。そこを考えると浜本工芸のデスクを買ったほうがかえって安くつきそうです。
コイズミファニテック/ビーノ
コイズミファニテックの「ビーノ」にデスクシェルフ(上棚)をセットするとベーシックデスクになります。価格は安くありませんが、幅サイズ、ワゴン、カラーを選ぶことができ、書棚などもシリーズで揃えられる点も魅力と言えるでしょう。
天板はナラ突板、引出しは全段フルスライドレールで、安心してお使いいただける品質だと思います。
無印良品/木製デスク オーク材
無印良品の「木製デスク オーク材」は2023年春に大幅値上げされましたが、それでもオーク無垢の3点セットで約6.5万円(数量限定セットの場合)というのはお手頃感があると思います。
ただし、同じオークと言ってもカリモク家具や浜本工芸のものとは等級がまったく違います。乾燥から製材に至る工程も「わけあって安い」ことをご理解いただいたうえでお買い求めください。
ニトリ/メルシー・スタンダードデスク
ニトリの「メルシー・スタンダードデスク」は割安感が薄れていますが、それでも5万円台で買える数少ない天然木を使ったベーシックデスクのひとつです。2024年度ははデスクライトとコンセントBOXも標準で付いてきます。
カラー3色から選べるというのも魅力だと思います。
以上、上棚ロータイプのベーシックデスクのオススメを12台ご紹介しました。
率直に言って、ご予算に余裕があれば、浜本工芸やカリモク家具がオススメです。イトーキは店頭で実物を見ることができないのがネックですけど、お手頃価格のベーシックデスクがたくさん揃っており、特に中国製のものは品質的にも安定していてオススメできます(今回取り上げたイトーキのデスクはすべて中国製です)。
無印良品やニトリのデスクも決して悪くないものの、イトーキと比べてしまうとぶっちゃけ微妙。実物を見ずに買うというのは不安が多いでしょうけど、そこは「組み立て・設置サービス」を利用することでトラブルを防ぐことが可能ではないかと思います。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
こんにちは、来年入学の男子を持つ母親です。学習机を選ぶにあたり、こちらのブログを参考にさせて頂いております。
学習机を選ぶ条件として、
・組み替えタイプではなくベーシックデスク
・あまり高価でないもの
(男子なので扱い方が手荒そう、私も主人も小学校高学年または中学で机を買い直してるので、高いものを買いたくない)
を基準に探しています。
最初はニ◯リで買おうかと思っていたのですが、実際に見に行った時に、コンセントがない、奥行きが55センチの狭いものが多いのが気になり、他も調べてみたところ、少し値段は上がりますが、リーモのベーシックデスクに心惹かれました。ただこちらもラテナチュラル色は在庫がありそうですが、希望のティーブラウン色は在庫がないようです。こちら2018年用に販売が再開されるか情報をお持ちではないでしょうか?
また、たまたまネットで調べていたら下記のような商品を見つけました。イトーキのWEB限定商品です。
学習デスク+イトーキ+学習机+デスク+アンティーク+JAQ-F9Q
こちらの商品は
・希望のベーシックデスク
・奥行きも60センチある
・写真を見る限りコンセントも付いていそう
・リーモよりも安価
なので、購入候補として検討したいのですが、材質の天然木化粧パーティクルボードというものがどのようなものか(傷に強いか)がわからない、アンティーク仕上げなのが、部屋のイメージに合わないかも(置き場はリビングです)、WEB限定なので、比較的安価とはいえ我が家にとっては高額商品なのに現物確認ができない点がネックになっています。
アンティーク仕上げは塗装だけで、形はシンプルなので、大丈夫かな…とも思うのですが。
こちらの商品について、お忙しいところ恐れ入りますが、収納マン様の見解を教えて頂けませんでしょうか?
以上よろしくお願い致します。
みんみんさま
はじめまして^^
実は私も途中で机を買い直したクチです。
もっとも、最初は父が経営していたリサイクルショップに入荷した中古の学習机で、次はホームセンターで買ったスチール平机でしたが^^;
昔の学習机は上棚が机と一体式で取り外せなかったり、ビルトインの蛍光灯が壊れるとどうしようもないということがありました。
でも今は上棚は取り外せることが一般的ですし、デスクライトも交換が可能です。
引出しさえ壊れない品質のものを選んでもらえば、デザイン的にも長く使っていただけるのではないでしょうか^^
ともあれ、ベーシックデスクでご検討されているのは個人的にはナイスだと思います!
機能や設置スペースの面で見ても合理的ですし、デザイン的にも長く使いやすいですから。
イトーキの2018年度の学習机ラインナップについてはまだ正確なところが分かっていないのですが、現在ラテナチュラルの在庫が厚いのはどうも余剰在庫となっている感じです。
逆に、ティーブラウンよりも色が濃いカフェブラウン色が復活するようですから、ラテナチュラル色が廃番になることはあってもティーブラウン色が廃番になる可能性はまずないのではないかと思います。
イトーキのアンティーク風デスクJAQ-F9Qについては、偶然、私も昨日見ました♪
これはナフコで扱われていたオリジナルモデルですね。
【関連】消費者は何も知らないと思ってらして?ナフコの2017学習机は廉価版が勢揃い
もともとナフコでは89,800円で販売されていましたから、59,800円というのはかなり安くなっていますね。
59,800円と言ったらイトーキのジョイカラーデスクの2017年度版くらいの価格ですから、かなりお買い得だと言えます。
こちらの記事でも書いたように、ワゴン側板やデスク背板との色味の違いが気にならなければ、機能的にはまったく問題ないと思います。
私はてっきり天板はMDF合板かと思ってましたけど、天然木突板だったんですね。
いずれにしてもウレタン塗装ですから耐久性の問題はまったくありません。
実際のところ、デスク背板はもちろんワゴン側板は机に向かっているときは見えないので、色味の違いはほとんど気にならないと思います。
お買い得品であることは間違いありませんので、デザインさえお気に召しましたら良い選択肢だと思いますよ^^
お返事ありがとうございます。
ナフコのオリジナル商品だったのですね。ナフコなら家から近いので、去年見ておけばよかったです。
ご紹介いただいたカタログ写真を見る限り、確かにワゴン側板の色が気になりますね…普通に壁付けにして、横にランドセルをかけてしまえばいいんでしょうが…我が家は来年入学が1人目で、その時は普通に壁付けして設置予定ですが、3年後に2人目が控えており、その時はデスクの側面を目立つ位置に置くかもしれないので、その時は気になるかもしれません。
もしリーモのティーブラウン色が継続であれば、少なくともバラ売りで、リーモのベーシックデスクを購入は出来そうですね。(割高にはなりますが…)まだ2018年デスクは出揃っていないようなので、もう少し色々見てみようと思います。
ご回答ありがとうございました。また悩んだら相談させて頂くかもしれません。
みんみんさま
ナフコのお近くにお住まいなのですね。
ひょっとしたらまだ店頭に並んでいるかもしれませんので、よろしければ一度足を運んでみてください^^
リーモのベーシックデスクは、ナフコには並んでいなかったですね。
他に大きな家具屋さんがなければネットで購入することになるかと思いますが、リアル店舗よりも安く買える可能性があると思います^^
ちなみにリーモのベーシックデスクは2018年度は仕様が若干変わっているようなので品番も変わると思います。
東京インテリア家具には2018年度モデルらしきものがありましたが、残念ながら細かい仕様はチェックしていませんでした。
楽天市場などに出てくるのは、昨年並みであれば9月中旬かと思います。
またご相談がありましたら、いつでもお気軽にコメントください^^