みんな学習机をいつ買っているのでしょうか?また、いつ買うのがもっともお得なのでしょうか?
結論から言うと、これはどんな学習机を買うかによりますし、タイミング次第とも言えます。また、お住まいの地域にもよります。学習机をはじめとする家具は縁のものですから、個人的には「思い立ったが吉日」だとも思います。
とは言え、そんなアバウトな説明では納得してもらえないですよね。まずは学習机商戦の年間スケジュールにスポットを当てて説明してみましょう。
※2024年8月16日一部更新
学習机商戦の年間スケジュール
新作学習机の発表時期は6月末以降
以前は学習机メーカーが5~6月頃に新作学習机を発表するのが慣例でした。しかしながら、ここ数年は最大手のコイズミファニテックが6月末頃に発表し、他社もそれに続くスケジュールが多くなっています。ただし、これはあくまで家具販売店向けで、一般消費者にはその内容は伝わってきません。
新作学習机発表会では、メーカーと家具販売店で商談がおこなわれ、メーカーは各モデルの展示台数を把握し、そこから各モデルの販売予測を立て、工場に生産指示を出します。
新作学習机の展開時期は8月以降
ランドセル商戦のピークは以前は8月中旬のお盆頃でしたが、近年は4~6月頃と言われています(首都圏の場合)。学習机もそれに合わせて、一時は8月のお盆に売場を作る販売店も登場しました。しかしながら、前述の通り学習机の商談がまとまるのは6月末以降のため、お盆にはまだ生産が上がっておらず、メーカーとしてはお盆に間に合わせるのは困難です。また、家具販売店としても他にもっと売れる家具があるにもかかわらず学習机売場を広げるわけにもいかないので、お盆に学習机売場をある程度維持するにとどまるというのが現状です。
一方で、地域によって異なるところがあります。名古屋周辺は学習机商戦が早く、8月のお盆に売場ができていることが多いです。首都圏は9月中旬以降順次、コタツがよく売れる地域(特に西日本)は12月以降が多くなっています。ニトリは売場が出来上がるのが概ね1月以降という感じです。
なお、各メーカーの新年度カタログが出回るのは概ね9月以降ですが、近年はデジタルカタログを公開していることが増えていることもあって、店頭でカタログを配布しないことが多くなっています。
近年の学習机商戦のピークは分散化
学習机商戦のピークは、一昔前まで圧倒的に1~2月でした。また、高級国産デスクは10月から12月とも言われていました。
しかし、近年はピークがなくなり、分散化しています。上表は2022年度と2023年度の当ブログのアクセス数のグラフですが、1月の第2週と4月末から5月初めにかけて小さなピークが見られる程度で、ピークと言えるものが存在しません。
2022年度と2023年度を比較してもそうですが、この傾向は年々強まっています。年明けからゴールデンウィークに掛けて購入を検討する方がやや多いと言えるものの、もはや学習机はいつ買っても問題ないと言えるのではないでしょうか。
学習机の買い時は?
近年はシーズンオフにあまり安くならない
昔は1~2月の学習机商戦を見据え、メーカーは大量に生産し、販売店は一括で購入しました。そのため、売れ行きが芳しくなければ早めに1万円程度値下げし、商戦末期には大幅にディスカウントするということもありました。
しかし、前述の通り、近年は学習机商戦のピークが消滅してしまったため、メーカーは大量生産ではなく小ロットに分けて生産するとともに、翌シーズンも継続販売するモデルが増えています。また、販売店も一括購入することは稀になったうえ、大規模な売場を作ることは珍しくなっています。そのため、メーカーも販売店もシーズンオフだからと言って安くする必要がありません。
ただし、様々な理由でシーズンの最初と最後に展示の入れ替えはおこなわれるので、そのときに展示現品を少し値引きして販売するということはあります。
地道にセール情報を集めるのが大切
それでは、いつ買うのがお得なのかというと、一言で言えば店舗によると言えます。各社一斉にスタートするセール時期というのはもはやありません。
少し前までは早期割引セールを実施するということもありました。しかし、近年はそれもほとんど見かけません。もはや安くすれば売れるという時代ではなくなったのでしょう。
一方で、アクタス、ケユカ、無印良品、ニトリなどは、不定期にセールを実施することが多いです。それ以外の家具販売店でも、メーカーからのプッシュによって期間限定で5千円引きや5%引きといった割引セールが実施されることがあります。
こういったセール情報は地域や販売店によっても異なるので、早め早めの情報収集が大切です。足繁く店舗に足を運んで、販売員から情報を聞き出しましょう。案外、学習机のセールよりも店外催事やブライダルフェアなどの際に購入したほうがお得ということもあります。
まれに廃番品が安く売り出されることも
学習机は通年販売の商品が増えたため、以前のように在庫品が一気にディスカウントされるということはなくなりました。しかしながら、それでも廃番品は生じるので、それらがディスカウント販売されるということはあります。
ただし、廃番となるのは基本的にあまり人気がない商品なので、狙っているのが人気商品の場合は関係のない話です。また、国産家具メーカーの学習机はもともと小ロットもしくは受注生産のため、廃番により過剰な在庫が積み上がることはありません。
廃番品や余剰在庫品で比較的まとまった台数の場合は、大手チェーン店に並ぶこともあります。また、イトーキやくろがね工作所は直販ネットショップ(イトーキオンラインショップ、くろがねっとSHOP)を持っており、そこで販売されることもあります。特にイトーキは2月9日の「学習机の日」セールに50%オフの商品を投入してくることがあり狙い目です。ほか、コイズミファニテックも直営ネットショップや有力ネットショップでディスカウントされることがあります。
台数が限られているものや、キズ物・ハンパ物といったアウトレット品は、中堅家具販売店に流れるというケースが多いです。あと、ニトリやシマホの直営ネットショップでもアウトレット品を取り扱っています。
近年は納期の遅れが目立つことも
安く買えるかどうかよりも顕在化しつつある問題は、納期の遅れです。2月に購入してもお届けが10月以降といったこともあります。
これはコロナ禍以降、顕著な傾向です。資材の調達、生産、物流など、様々なフェーズで不安定な状況が増えたことが原因です。しかしながら、コロナ禍以前から既に納期に遅れが生じていました。小ロット生産、通年販売体制に移行したことで、需要予測が狂うとズルズルと納期が長くなる傾向があるようです。
また、国産家具メーカーの商品も近年は受注生産が増えているので、お届けが2ヶ月以上先になることが増えています。どうしても「いつ買ったらお得か?」というところが気になりがちですが、届けて欲しいときに間に合うかどうかという点もあらかじめ確認しておきたいところです。
以前は1~2月のピーク時に学習机売場に行くと、マネキン(メーカーが雇った販売員)ばかりで押し売りされることも珍しくありませんでした。ですが、近年はマネキンを派遣するメーカーはほぼなくなっています。逆に、学習机売場はいつも閑散としており、店員を探すのが難しいほどです(苦笑)
2月以降はディスカウントされてお得になった商品が紛れ込むこともあるものの、櫛の歯が欠けたような売場ではお目当ての学習机が見つけられない可能性があります。新作の学習机が出揃うのは概ね10~12月頃で、1月まではいろんな学習机を見るのに最良の時期と言えます。学習机商戦が分散化しているとは言え、できるだけその時期に照準を合わせていただければと思います。
学習机を選ぶに際してはできれば家具販売店を3~4店舗程度見て回ってもらいたいと思います。店舗によって扱っているメーカーが異なりますし、ほかにはないオリジナル商品を扱っている場合もあるからです。また、同じ商品でも並べ方によってまったく違う印象になることもあります。
学習机を選ぶにあたっては、親の目でじっくりと品定めして選択肢を絞り込んでから、最終的にお子さんに決めてもらうというのが理想です。そう考えると、忙しい年末年始や卒園と入学の準備に追われる12月下旬以降より、その前の時期が理想的であることは明らかでしょう。
時節柄、体調を崩しやすい時期でもあります。早めに動き始めたつもりでも、学習机選びを長期間に渡って中断することになったという話もよく聞きます。なので、早め早めの情報収集が吉です。ただ漠然と売場を見ても気付かないことが多いので、各社のカタログを見て比較検討したり、こちらで情報収集していただければと思います。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
はじめまして。
来春入学を迎える一人娘に学習机を探しています。周りでは買う方がいなくて動き出しが遅くなり、近くのお店に見に行ったのが11月、価格で手が届かないと思っていた、カリモク家具、浜本工芸の机が展示品処分中!
2017年モデルのカリモクピュアナチュール、ワゴン、パネル、チェア(XT1810)のセットがかなりお安く(お値段は書かない方がいいですよね)なっていたのですが、決断できませんでした。展示処分品も昔ほど安くならないとの事ですが、カリモク家具は違うのでしょうか。今は売れていましたが、次の展示品処分を待ってカリモク家具や浜本工芸の学習机を買うか、学習机メーカーの机を買うか悩んでいます。
また、カリモク家具のピュアナチュールと浜本工芸のNo.09デスクの違いは何でしょう。学習机メーカーのデスクも大きな違いはないようにかんじてしまい、見に行ってもどうしたらいいのか分からず、困っています。
希望としては、、、
・シンプルで大人になっても使えるデザインで、天然木の質感が良いもの
・受験を見据えて奥行きがあるもの
・使い勝手を重視
・リビングダイニングか併設する和室、ゆくゆくは子ども部屋に置く
です。
このような質問をしていいものかと悩みましたが、思いきって質問させていただきました。失礼にあたりましたら、お許しください。
ひめママさま
はじめまして^^
最近はできるだけモノは持たない、コスパ重視、などといった風潮が強いので、学習机の購入はギリギリまで見送る人が多いという印象ですね。
ただ、なんだかんだで夏頃には机を買う人がほとんどになることは間違いありません。
カリモク家具のピュアナチュールと浜本工芸のNo.09デスクの違いは、いくつかあります。
・ピュアナチュール:本体引出し=別売、No.09デスク:本体引出し=2杯付き
・ピュアナチュール:足元棚=A4収納不可、No.09デスク:足元棚=A4収納可能
・ピュアナチュール:天板=オーク無垢、No.09デスク:天板=ナラ無垢
・ピュアナチュール:引出し内部材=シナ、No.09デスク:引出し内部材=桐
ここまで見る限りは、デザイン等の好みは別としてNo.09デスクのほうが優位だと言えます。
ただ、以下のような違いは好み次第でしょう。
・ピュアナチュール:天板塗装=オープン塗装、No.09デスク:ワゴン天板=UVウレタン塗装
・ピュアナチュール:ワゴン天板=取付け式、No.09デスク:ワゴン天板=昇降式or固定式
・ピュアナチュール:ワゴン拡張時=デスクと同じ奥行、No.09デスク:ワゴン拡張時=デスクより短い奥行
これらについてはちょっと補足説明したほうが良さそうですね。
まず、いずれもウレタン塗装でキズや汚れには強いですが、ピュアナチュールのほうが木の地肌に直接触れるような感じで手触りが良いです。
一方、No.09デスクは油性ペンで書いても消すことができ、表面硬度も非常に高いUVウレタン塗装を採用しています。
前者のほうが質感重視、後者のほうが機能性重視と言えるでしょう。
あと、ワゴンに絡むことですが、浜本工芸の昇降袖のようなリフティング金具が付いたタイプは、手軽に昇降できる一方で、あまり好ましく思わない人もいます。
その点、ピュアナチュールのワゴンのほうが見た目にスッキリしていると言えるでしょう。
個人的にはどちらも捨てがたいところです。
そういうワゴン天板の構造の違いから、ピュアナチュールのワゴン天板はデスク奥行と同じにできますが、No.09デスクは50mmほどワゴンのほうが短くなります。
よってワゴンをデスク横に置いた場合、No.09デスクはワゴンが寸足らずになってしまうというわけです。
なお、天板昇降機能のない移動袖の場合は、デスク奥行よりも約150mm短くなります。
ひめママさんのニーズから言えば、いずれもまったく問題ないものと言えます。
また、ピュアナチュールもNo.09デスクも品質的にはこれ以上ないものです。
基本的にはデザインの好み、それぞれの気にいった特徴などを中心に選んでいただければと思います。
あと、椅子もそれぞれラインナップが異なるので、椅子の座り心地も合わせて検討いただくとなお良いでしょう^^
ちなみに、2015年度版の比較記事がありました。
【関連】2015学習机 【比較】 カリモク・Pure nature(ピュアナチュール) vs 浜本工芸・No.07デスク
記事作成から3年も経ってしまっているので、また新しく記事を書きたいと思います♪
展示処分品は、2017年モデルのカリモクピュアナチュール、ワゴン、パネル、ハート切りぬきのチェアのセットが99,800円だったのです。座面の色が白でしたが。
コメントありがとうございます。
比較記事も拝見しました。
この2つだと、価格と好みということろでしょうか。
学習机メーカーで、私のニーズだと、どのあたりがお勧めでしょうか。
ひめママさま
カリモク家具のピュアナチュール、ワゴン、パネル、ハート切りぬきのチェアのセットが展示品処分で99,800円!
一番安い組み合わせで税別定価190,000円ですから、半値近いじゃないですか!
普通、カリモク家具の学習机でそんな値段が出ることはあり得ないですね。
たぶん、私が今までに聞いた割引率では最高だと思います^^;
> この2つだと、価格と好みということろでしょうか。
まあ、つまるところはそうと言えますかねー^^;
奥行についてはいずれも同じ65cmで、カリモク家具と浜本工芸では最大サイズです。
また、使い勝手重視であれば、やはりベーシックデスクのほうが良いでしょう。
その中でも、ピュアナチュール、No.09デスクのどの部分にひめママさんのハートが突き刺さるかです。
見た目スッキリなワゴンなのか、臨機応変に昇降可能なワゴンなのか、はたまた木のぬくもりが伝わる天板なのか、汚れやキズに強い天板なのか…。
意外と、もっと些細なところが気に入ったり、逆に気に入らなかったりすることもあるでしょう。
高価な買い物ですから、実物に触れながらジックリとご検討いただければと思います^^