
我が家は娘が大学受験の際に回転チェアに買い変えたため、最近はこちらでバランスチェアに触れることが少なくなりました。しかしながら、私としてはバランスチェアをオススメする気持ちに変わりはありません。
バランスチェアはちゃんと意識すれば姿勢良く座ることができます。子供が後ろにもたれ掛かってそのまま「バターン!」と倒してしまうこともありません。圧迫感が少なくて良いですし、椅子を引かなくても座れるというのもメリットです。
バランスチェアは各社から発売されており、amazonや楽天市場などで探すとたくさんの商品がヒットします。どれを選べば良いのか分からないことが多いと思うので、間違って購入して後悔することになるのは避けたいところでしょう。そこで、今回は有名どころを7脚セレクトして比較したいと思います。
※この記事は2022年10月29日時点の情報に基づいています(2025年11月25日一部更新)
定番バランスチェア7選
國新産業・バランス(R)チェア
まずは我が家でも使っていた國新産業の「バランス(R)チェアN5070」(旧・バランス(R)スタディ5064)。以前はHAG(ホーグ)のブランドで販売されていました。一番メジャーなはずなのに最近は目立たなくなってしまっていますが、もっとも間違いない商品だと思います。
モールドウレタンを使用しているため座り心地が良く、耐久性が高いうえに、ヘタってくれば交換も可能。カバーもシッカリしており、洗濯も交換もできます。スチール製で丈夫なうえに、比較的軽くて移動しやすいのもメリットです。
ただし、子供用のバランススタディジュニアが廃番になってしまったので、身長が130cm以上にならないと使えません。小学校中学年以降、もしくは大人用ということですね。
バランスラボ・バランス イージー
バランスラボ(旧・サカモトハウス)の「バランス イージー」は木製で見た目が美しいのが最大の特徴と言えるでしょうか。個人的には座り心地がちょっと硬いように感じます。
以前はこちらのタイプで子供から大人まで対応ということでしたが、膝置きの高さ調整だけで済ますのは無理があります。そこで2017年から大人用の「ショートフレーム」
が発売されています。
幅が53cmと広く、一般的な木製学習椅子と比べると大きいので、100cm幅のデスクの内側にワゴンをセットする場合は収まらない可能性があります。
ヴァリエール・バリアブル
Varier(ヴァリエール)はノルウェー発祥のStokke(ストッケ)のバランスチェア部門が独立した会社です。バランスチェア専門の会社のためラインナップが豊富ですが、もっともメジャーなのは「VARIABLE(バリアブル)」でしょう。
バリアブルはロッキングチェアのようにゆらゆらと揺れるので、同じ姿勢を取り続けて体に負担を掛ける心配を減らしてくれます。また、独特の形状によって他のバランスチェアのように椅子を跨いで座る必要がありません。
それにしても、ストッケが2013年に韓国資本になっていたとは知りませんでしたー。
宮武製作所・プロポーションチェア
宮武製作所の「プロポーションチェア」はオフライン、オンラインともに、もっともメジャーなバランスチェアです。しかしながら、ウレタンは柔らかく、生地もチープです。家具販売店で展示品が壊れているのを何度か見たので、耐久性は低いように思います。値段相応なのではないでしょうか。
品番については脚部ナチュラルがCH-88W、ホワイトおよびライトナチュラルがCH-N88W、ダークブラウンがCH-DBR88Wとなっています。なお、「プロポーションチェアキッズ」は膝置きの補助クッションが2枚重ねになったタイプで、脚部ナチュラルはCH-889CK、ホワイトおよびライトナチュラルはCH-N889CKです。
大商産業・スタイルチェア
大商産業(金次郎デスク)の「スタイルチェアBC-101」は前述のプロポーションチェアよりもシッカリしていると個人的には思います。現在、家具販売店の学習机売場でもっともメジャーなバランスチェアではないでしょうか。
こちらは高さ4段階調節ですが、無段階調節の「NewスタイルチェアBC-111」もあります。
ニトリ・バランスチェアJB23
ここ数年、ニトリでもバランスチェアは扱われています。昨年までは先ほど少し触れた大商産業の「NewスタイルチェアBC-111」とまったく同じ「北欧風スタイルチェア」が主に扱われていましたが、現在は「バランスチェアJB23」に切り替えられているようです。
一言で言うと、最悪な座り心地です(苦笑)ガス圧で座面高を調節できるのは便利ですけど、大人でも子供でも座面および膝置きの角度が合う人はいないんじゃないでしょうか。
宮武製作所・プロポーションチェア Keepy
以前に國新産業に「フィントスツール」というバランスチェアがありました。宮武製作所の「プロポーションチェア Keepy(キーピィ)」はその木製版といったところでしょうか。
フィントスツールは膝置きの高さ調節だけでしたが、キーピィはすね置き4段階のほか、座面5段階、足置き3段階の調節が可能。また、座面は前後2段階の調節が可能です。
重量は8.4kgで通常のプロポーションチェアの7.0kgと比べて特に重いというわけではないのですが、重心が低く、設置面積も大きいため、数字以上に重く感じられます。
結局どれがオススメ?
以上、7脚のバランスチェアを紹介しましたが、結局どれを選ぶのが良いでしょうか。
まず大人用であれば國新産業のバランス(R)チェア、それよりも予算が潤沢で、木製が良いとかユラユラ揺れるほうが姿勢が固まらなくて良いと考える場合はヴァリエールのバリアブルがよろしいかと思います。
子供用では予算を抑えたいところだと思いますが、高さ調節タイプは座面と膝置きの角度が急こう配すぎると感じるものがほとんどです。子供専用なら現状はバランスラボのバランスイージー一択でしょう。
基本的にバランスチェアはそれに座りさえすれば姿勢が良くなるというものではないと私は考えています。しかしながら、ちゃんと意識して座れば、また少しずつ体を慣れさせていけば、姿勢を良くすることが十分に期待できるものです。冒頭でも述べた通り、椅子を倒す心配がない、圧迫感がない、椅子を引かなくても良いといったメリットもあります。
ただ、バランスチェアに限らず、椅子の座り心地というのは個人差が大きいです。後悔しないためには、できるだけ店頭でお試しいただいたうえで購入されることをオススメします。


















コメント 皆様からご質問・ご意見など
収納マン様
イトーキのリーモを購入することにしたのですが、それに合うバランスチェアを探しております。
子供の身長は115cmです。
こちらの記事を読ませていただきバランスイージーが良いと感じたのですが、リーモには大きすぎて入らないことがわかりました。(リーモのワゴンを机の下に入れた場合、椅子が入る部分の幅は約51cmほどと思います)
宮武製作所のプロポーションチェアKeepyも幅が大きくてあきらめたのですが、プロポーションチェアキッズ(CH-N889CK)というチェアが1.5万円ほどで販売されています。こちらの商品について、アドバイスをいただけないでしょうか?
また、その他におすすめの商品がありましたら、ご教授いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ジャンゴさま
こんにちは^^
先日、リーモ・ベーシックタイプにオーム電機のAS-LDC6K-Wをセットすることに決められたジャンゴさんですよね?
バランスイージーは幅が53cmもあるのでリーモにワゴンをセットした状態では厳しいですよね。
プロポーションチェアキッズはプロポーションチェアの膝クッションを2枚重ねにしたものです。
率直に言って、プロポーションチェアおよびキッズはバランスイージーやバランスチェアN5070と比較すると耐久性や座面等の角度に難があります。
ただ、価格の違いを考慮すると、妥当な耐久性と言えるところはあると思います。
また、イージーは幅が大きく、N5070は座面高が低いですから、致し方ない選択肢だと思います。
ほか、大商産業のスタイルチェアBC-101、NewスタイルチェアBC-111もサイズ的には問題ないはずです。
ただ、これらも座面等の角度はやっぱりおかしいと個人的には思います。
現在はニトリの店頭でNewスタイルチェアBC-111は扱われていませんが、宮武製作所、大商産業のチェアは割りと多くの家具店で扱われています。
一度、店頭で学習机にセットした状態でお子さんに座ってもらって体感していただくと良いでしょう。
あと15cmほど身長が伸びるまで辛抱というかたちで、N5070を選んでいただくのもアリだと思います。
率直に言うと、私ならN5070です。
収納マンさま
そうです、先日ライトの相談をいたしました、ジャンゴです。
さっそくご返信ありがとうございます。
バランスチェアについてのアドバイスありがとうございます。
たしかにN5070は良いと思いました。しかし130cmは小学校中学年ころの身長ですよね。。
辛抱して使ってもらうか、バランスチェアはあきらめてほかのタイプを検討してみるか、悩ましいですね。。
他のタイプでいうと、机と同じイトーキのKS32も迷っております。もう少し検討してみたいと思います。
ジャンゴさま
ああ、やっぱり同じジャンゴさんですよね^^
まれに、偶然同じお名前で、状況が似たご相談ということがあったりするもので、念のため確認させていただきました。
さて、おっしゃる通り、N5070は身長130cm以上なので一般的には小学校中学年くらいからです。
一方で、プロポーションチェアのように横から見たときに「X」字型に見えるタイプなら問題ないかと言うと、私にはそうは思えません。
座面の傾斜が急でお尻が下に滑りやすく、膝に負担が掛かる状態になるからです(下記参照)。
このことは宮武製作所も認識しています(そのためキーピーがあるのです)。
つまるところ、メーカーの言い分を信じて新入学児童を座らせ不満を感じることになるか、最初は合わないと分かったうえで3年ほど先を見据えてN5070を買うか、ということだと私は考えています。
ただ、実際にお子さんに両者を座り比べてもらわないと分からないと思います(もちろん座面高を調整して机にセットした状態で)。
子供は適応能力が高いので、親が買い与えれば黙ってそれを使うことが多いです。
一方で、座りにくいと感じれば、座ってくれないということもあるでしょう。
どちらの結果が待っているかは現時点では予想できませんが、おっしゃる通りバランスチェアはあきらめて、KS32にするのも無難な方法だと思います。
収納マンさま
座面の傾斜についてよく理解できました。
N5070にするか、KS32などの他のタイプの椅子にするか、じっくり検討しようと思います。
ジャンゴさま
はい^^
できれば一度、ジャンゴさんだけでも店頭でお試しください。