リビング学習でダイニングチェアと学習椅子を兼用にするのはアリ?

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リビングダイニングに学習机を置く場合、特にダイニングセットの近くに学習机を置くなら、「ダイニングチェアと学習椅子を兼用にしてしまっても良いのでは?」と考える人もいることでしょう。

結論から言うと、もちろんアリです。というかむしろ、インテリアコーディネーターの見地から言えば、そうしたほうが良いです。家族の人数に対して不相応な数の椅子があると邪魔なだけですからね。一般的にダイニングテーブルの天板の高さは68~73cm、学習机の高さは72~76cmですから、大きな問題もありません。

ただし、学習椅子をダイニングチェア代わりに使うことはできますが、ダイニングチェアを学習椅子の代わりに使うことはできません。今回はその理由を説明してみましょう。

 

ダイニングチェアでは座面が低すぎる

未就学児がダイニングチェアに座って食事をする場合、大人が座った場合と比べてサイズが合っていないことはすぐ分かります。それでも食事の際は料理を口に運べば良いだけなので、イスとテーブルの高さが合っていなくてもあまり大きな問題はありません。むしろ食べこぼしが少なくて良いと感じることすらあるでしょう。

しかし、文字を書く場合は、子供の顔とノートが近いことは良いこととは言えません。軽く脇を締めた状態で肘が直角になるのが、文字を書くときの正しい姿勢です。そうするためには子供の座高に合わせて椅子の座面を高くしてやる必要があります。

学習椅子であれば椅子の高さを変えることができますが、一般的なダイニングチェアではそれができません。ダイニングチェアの上に厚手の座布団を敷けば問題ないと見る向きもありますが、学習机の場合は基本的にはそれができないと考えたほうが良いでしょう。ダイニングセットはテーブルの脚と椅子の間に十分なゆとりがあることが多い一方、学習机の脚と学習椅子のすき間はほとんどないことが多いからです。

子供が学習机に座る場合、椅子の斜め後ろから滑り込むようにして座ります。その際、座布団を敷いていると、座布団がズレてしまうのです。ちょっとしたことではありますが、どうせならそんなことがないようにしてあげたいものです。

ダイニングチェアには足置きがない

奥行のある足置きを採用したハロウチェア

ダイニングチェアを学習椅子代わりに使えないもうひとつの理由は、ダイニングチェアには足置きがないことです。足置きがないと子供の足がブラブラしてしまって落ち着きません。

たったそれだけのことかと思われるかもしれませんが、これはとても重要なことなのです。大人の女性でもダイニングチェアに座ったときに足が床に付かないと落ち着かないと感じる人が多いのです。実際に私自身、家具店のダイニングセット売場でそのような声を多数聞きました。そのため欧米のダイニングテーブルの高さが一般的に73cm程度であるのに対し、日本のダイニングテーブルは高さが68~70cm程度となっていることが多いのです。もちろん、椅子の座面の高さもそれに合わせて少し低めになっています。

大人でも子供でも足の裏が着地していないと落ち着きません。落ち着かないと集中して勉強に臨むことができないのです。

 

というわけで、ダイニングチェアが既に必要な数だけ揃っている場合はそのうちの1脚をどこかに片づけて、学習椅子をダイニングチェア代わりに使ってもらうのが良いと思います。

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この記事を書いた人

学習机評論家。前職である家具メーカー勤務の経験をもとに、オススメの学習机を紹介しています。
日本で初めて一般家庭向け収納&インテリア・コーディネートサービスを始めて20年の収納&インテリアのプロでもあります。TVチャンピオン収納ダメ主婦しつけ王優勝。詳しいプロフィールはこちら

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コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. フライングママ より:

    はじめまして。
    2年前、娘の学習机を選ぶ時にこちらのサイトを参考にさせていただいてから、悩む度にお邪魔しています。
    (最近、デスクライトで悩んでいましたが、本日無事にSCL-357の取り付けが完了しました!)

    今回ご相談したいのは椅子です。
    購入した時はまだ4歳でしたので、とりあえずデスクのみ、浜本工芸のNo.09を購入しました。
    その時からベビーチェアを学習机にセットして使っていますが、来年、小学生になることもあり、このままこの椅子で大丈夫かと不安に思い、ご相談させていただきました。
    5年前、カリモクの緒川アウトレットで試作品として販売されていたもので、一応、大人でも使えるとの説明でした。

    見た目や機能面で問題が無ければ、このまま使い続けたいのですが…

    お忙しいとは思いますが、宜しくお願い致します。
    ※ごちゃごちゃしていてお恥ずかしいですが、文章で説明するのが苦手なので写真を添付します。

    • 収納マン より:

      フライングママさま

      はじめまして^^

      浜本工芸のNo.09デスクにコイズミファニテックのSCL-357、最強の組み合わせですね~♪
      しかも、この椅子は、東京インテリア家具や島忠ホームズで扱われている「C12707S448」の試作品じゃないですかー?

      名古屋の東京インテリア家具で扱われているかどうかは分からないですけど、これは普通に学習机にセットして販売されています。
      足置きステップが広くて座ったときに安心感がありますし、椅子を引かなくても横から滑り込むようにして座りやすく、スキー脚でカーペットの上で動かしやすい…まさにお嬢様やこのお部屋にピッタリの椅子と言えましょう!
      問題なければどころか、これ以上はないというくらいのものですよ^^

      というわけで、安心して使える限りずっと使っていただければと思います♪

      • フライングママ より:

        収納マン 様

        早速のお返事、ありがとうございます。
        他の方々とのやり取りを拝見しているだけでしたので、何だか不思議な気分です(笑)

        まさか、この椅子が学習机用として販売されているなんて思いもしませんでした!
        購入した時は座面も前後逆で、木製のベビーガードが付いており、完全にベビーチェアのがメインでしたので(^^;
        収納マンさんから太鼓判をいただけて、益々この椅子が好きになりました!
        試作品でもベビーチェアとしては高価でしたが、学習用でも十分使えるなら良い買い物をしました( ´∀`)
        これからも大切に使っていきたいです。

        まだ学用品を収める所が定まっていないので、フレムの購入を検討していますが、フレムを買うなら袖ワゴンは必要ないという主人と、両方購入したい私とで絶賛協議中です(笑)
        家具屋さん巡りがまたできると思うと、今からワクワクしております♪

        • 収納マン より:

          フライングママさま

          へー!この試作品のチェアには元々ベビーガードが付いていたんですかー。
          私は学習用チェアとして並んでいるのを見たのが最初だったので、逆に、なるほどベビーチェアとしても使えるのかーと感心しました^^;
          (現在販売中の商品にはベビーガードは付いていません。ですが、写真を拝見する限り、それ以外はC12707S448という品番の商品とまったく同じ仕様です)

          文房具だけならデスク本体の引出しでも十分ですけど、それ以外にもいろいろ小物を収めるとなるとやっぱりワゴンがあったほうが良いでしょうね。
          プリントなどを広げるときにもワゴンがあったほうが天板面を広く使えて便利です。

          一方、ワゴンには小物やファイルなどは収納できますが、習字道具などといった大きめのモノは収納できません。
          フレムにするかどうかはともかくとして、そういった学用品の収納スペースが他にないようでしたら、何かしらオープンラックがあったほうが便利でしょうね。

          また色々とイメージを膨らませながら家具屋さんを回ってみてください^^

  2. くまこ より:

    こんにちは。よろしくお願いします。

    大人の私148センチ、子供122センチでも使える椅子を探しています(2つ椅子を購入したいなと考え中です)ゆくゆく勉強机の椅子にしても良いものが良いなと考えています。

    イッセキさんのフィオーレを気になっておりますが(完成品の方が良さそうですね投稿を拝見して思いました)ニコチェアというものもイッセキさんにあるので、違いが分からず相談させて頂きました。

    もしあまり大差がなければなんとなくニコチェアが好きですが、大人の私には名前が可愛いだけに小さいのでしょうか?

    • 収納マン より:

      くまこさま

      はじめまして^^

      学習椅子をお探しですね。
      当初はダイニングテーブルにセットして使い、のちのち学習机に合わせることになるかもしれないということですね。

      フィオーレとニコはいくつか違いがありますが、座面の幅はほぼ同じです。
      また、座面高を下げると座面横にフレームが出っ張りますが、その点も同様です。
      ただし、ニコはその形状ゆえにフィオーレよりも出っ張りが大きくなります。

      寸法で言うと、ニコはフィオーレよりも奥行が10cmほど大きいです。
      これは側面から見たときに脚がハの字型に開いているためです。
      理屈上、ニコのほうが安定感がある(=後ろに倒れる心配が少ない)と言えます。
      また、相対的にニコのほうが背が低く感じられると思います。

      足置きの高さはフィオーレが4段階に対し、ニコは10段階の調整が可能となっています。
      ただし、現在のお子さんの身長を考えると、10段階も必要ありません。
      この点は無視してもらって良いでしょう。

      フィオーレは材質がいくつか用意されていますが、もっとも廉価なのは背板がアルダー、残りはラバーウッド(ゴムの木)です。
      それに対し、ニコはすべてアルダーなので、木目がキレイに感じられやすいと思います。
      ただし、フィオーレにはすべてオークのモデルもあります。

      そのほか、フィオーレは完成品が用意されていますが、ニコはすべて組立品です。
      個人的には完成品がオススメですが、木製学習椅子の多くが組立品ですから問題はありません。
      数年に1度程度、ネジの増し締めをするようにしてください。

      違いは概ね以上です。
      あまり難しく考える必要はなく、座り心地の好みや、ダイニングテーブルや今後セットする学習机に合うデザインのものを選んでいただければと思います^^

      • くまこ より:

        収納マン様

        お返事くださいましたありがとうございました…!!
        そして私のちょっとしたミスによりまして、、この度お返事がすごく遅くなってしまった事をお詫びさせてください。

        さすがプロの方…こんなに違いがある事をまったく分からなかったので本当に参考になりました!!10段階と4段階こんなに段階が違ったのですね…!そして学習椅子はほとんどが組み立て式なんですね。色々と安心しました。娘や私には10段階も必要ないとのアドバイス参考にさせていただきます。

        座面横のでっぱり、ですか…。そこは想像して見たのですがまだよく分からないので実物を見れたらいいなと思いました違いがはっきりして選びやすくなり、また好みで良いんだと思たので楽になりました!

        本当にありがとうございました!!

        • 収納マン より:

          くまこさま

          お役に立てて良かったです^^

          ニコはともかく、フィオーレを取り扱っている家具店は決して少なくありません。
          一度、一生紀にお近くの取扱店を問い合わせてみてはいかがでしょうか。

          ちなみに、「座面横のでっぱり」というのは、下写真の肘置きのようになった部分のことです。
          この状態で座面高の調節範囲が中間ですから、大人が座る高さまで座面を下げると、もっと肘置き状の部分が相対的に高くなります。