木製の学習椅子と言えば一昔前はキャスター付きのものばかりでした。しかし、近年は4本脚のものも増え、ダイニング学習用に買い求められる方が多くなっています。
そんなわけで、木製学習椅子を選ぶ際はキャスター付きと4本脚の2者択一で考えがちですが、ほかにスキー脚を採用したものもあります。その代表格と言えるのがカリモク家具の「クレシェ」です。
今回はクレシェの魅力に迫ってみたいと思います。
※この記事は2024年10月16日時点の情報に基づいています
カリモク家具・クレシェ
ラインナップ
| 品番 | サイズ W×D×H(mm) | 税込価格 | 木部色 | 張地色 | |
|---|---|---|---|---|---|
| XT2401 | 478 ×550～560 ×800 | 55,660円 | ピュアビーチ モルトブラウンB モカブラウンＢ シアーホワイトＢ | ピュアアイボリー ライムグリーン ピーチピンク フローラルブルー ラベンダーパープル ブラック | |
| XT2451 | 70,180円 | ウォールナットナチュラル | |||
| XT2431 | 69,190円 | オープンブラック | レッド ライトブルー | ||
※主材：XT2401・XT2431＝ブナ、XT2451＝ウォールナット
クレシェのカタログモデルは元々、ブナの成型合板を使ったXT2401ですが、2025年度からウォールナットを使ったXT2451が一部店舗で購入できるようになっています。また、2020年度からはミッキーマウスとミニーマウスをモチーフにしたXT2431がカタログに掲載されています。
張地はクレンズ（合成皮革）が基本ですが、ほかの合成皮革や布でオーダーすることも可能です。
特徴・人気の秘密
カリモク家具のクレシェは発売から10年以上続くロングセラーモデルです。ほかの家具と合わせて2009年度（第3回）キッズデザイン賞を受賞しています。なお、当時はまだ販売会社のカリモク家具販売（株）と合併する前で刈谷木材工業（株）という社名でした。現在のカリモク家具（株）になったのは2010年のことです。
カーペットもフローリングもOK
クレシェには様々な特徴があります。そのひとつが冒頭でも触れた通りスキー脚であるということ。カーペットの上で使用する際に動かしやすいだけでなく、フローリングの上では脚裏にフェルトを貼ることでスムーズに引くことができます。
布バネ使用で軽い！座り心地よし！
それよりも大きな特徴と言えるのが、座面に布バネを採用しているということ。木製学習椅子は一般的に合板の上にウレタンを敷いて布やレザーで巻きますが、クレシェは木枠に弾力性のあるシートを張り、その上にウレタンを置いて張地を巻いています。そのため、座面全体に適度なクッション性があって座り心地が良いだけでなく、椅子自体がとても軽いのです。
軽ければ大人も子供も椅子を動かしやすいですよね。ちなみに、背もたれのメッシュ生地も座り心地の向上や軽さに貢献していると言えます。
幅広でゆったりと座れる
木製学習椅子の幅は420mm前後が一般的で、450mmでも大きいほうです。一方で、クレシェの幅は478mmととてもワイドなサイズ設計になっています。
これは布バネの効果を最大限に活かすためですが、大人でもゆったり座れるのがメリットと言えます。一方で、ワゴン付きの学習机にセットする際はサイズに注意しましょう。概ね幅1050mm以上のデスクでないと厳しいです。
美しいだけでなく座面の角度も絶妙
クレシェは座り心地や軽さだけでなく、誰が見ても分かる美しいデザインも魅力です。 それに加え、座面の角度についてもよく考えられています。子供が成長して座面を下げるにつれ、座面が後傾してリラックスした姿勢で座れるようになっているのです。こういう設計は他では聞いたことがないですね。
店舗限定オリジナルモデル
アマゾン・ノバリエ デスクチェア
カリモク家具は他の家具メーカーと異なり、大手家具チェーンストア専用のオリジナル商品をほとんど作らないことで知られています。しかし、ネット販売に関してはさすがに慎重にならざるを得なかったのでしょう。アマゾンでは「Novarie（ノバリエ）」というシリーズの1アイテムとしてクレシェのオリジナル仕様（X371JAIEG）が扱われています。
カタログモデルとの違いは、足置きステップが少し大きめになっていることと、背メッシュがブラウン色になっている点です。木部はピュアビーチ色、座面張地はピュアアイボリー色のみとなります。
アマゾン版クレシェは2018年12月から販売されています。その後、現在（2025年度）までにカタログモデルは約27％値上がりしているのですが、アマゾン版は価格がほぼ変わることなく2019年度当時の価格で買えてしまうのも魅力です。ピュアビーチ色×ピュアアイボリー色が良いという方にはお買い得だと思いますよー（2024年10月16日現在、税込44,000円）。
よく比較検討されるチェア
カリモク家具・Fステップチェア
クレシェはオンリーワンな椅子です。なので、クレシェと競合する椅子なんてほとんど聞いたことがありません。
強いて言えば、同じカリモク家具で「FステップチェアCD1027」を検討する可能性があるくらいでしょうか。Fステップチェアもフレームはブナの成型合板。もともとベビーチェアとして開発されており、ダイニング用として登場したクレシェとルーツが似ているようにも感じます。
足置きが大きく、子供の足がベタッと着く＝勉強に集中しやすい点も魅力です。ただ、クレシェが大人になっても使えるように設計されているのに対し、Fステップチェアは乳幼児期から使うことを前提とした設計なので、これから学習机を購入しようと思う人はクレシェのほうが良いんじゃないかと思います。
カリモク家具・フィットチェア
クレシェと同じスキー脚ということで「フィットチェアCU1017」を検討される方もいらっしゃるかもしれません。フィットチェアはオークまたはウォールナットのフレームで、ピュアオーク色を選ぶこともできます。
ただ、幅はクレシェとほとんど変わりません。価格はクレシェよりも高いです。
ってゆーか今になって気づいたんですけど、以前はクレシェは他の椅子よりやや高価だったのに、2024年度から完全に逆転してしまったのですね。そりゃあクレシェが売れるわけですよ。
豊橋木工・アップライト
他社製品で競合するとしたら、豊橋木工の「アップライト」かなと思います。アップライトもブナの成型合板を使っており、スキー脚を備えています。愛知県出身という点も同じです。座り心地はクレシェとはまた違いますが、アップライトも別の素晴らしさがあると感じます。
一方で、アップライトはFステップチェアと同様にベビーチェアとしての側面が強いです。安定感を重視しており、クレシェと違ってとても重いです。
というわけで、カリモク家具のクレシェは本当に素晴らしい椅子です。幅がちょっと大きいものの、軽くて、座り心地が良くて、デザインも素晴らしい。おまけにカーペット敷きでもフローリングの上でも使うことができます。それでいて価格が他の同社製チェアより安いとくれば、選ばれない理由がないと言っても良いほどです。
学習机が決まってから椅子を検討してクレシェに巡り会い、「じゃあデスクもカリモクにしようか」ということが起こるのも納得の出来栄えです。座り心地の好みは人それぞれなので必ずしも万人受けするわけではありませんが、その軽さだけでも驚かれることと思います。ぜひ店頭でお試しください。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
初めまして。
クレシェを購入検討しております。
ただ、机までカリモクで揃える予算がないことから、コイズミのビーノ、もしくは一世紀のリフレを検討しております。
105cmデスク＋リフティングワゴンを揃えた場合、机内にワゴンとクレシェを収納できるのか、少々不安に思っております…。
アドバイス頂けましたら幸いです。
なお、Amazonのノバリエですが、仮でカートに入れてみたところ発送ができない地域とのエラーが出てしまい、Amazonに問い合わせしてみました。
「当サイトで販売停止して、削除するべきでしたが、商品のデータを完全に消すことができまず、まだ当サイトで残ったまま」とのことでした…。残念です。
うみさま
はじめまして^^
カリモク家具のクレシェを先に決めてから学習机を検討するなんて素敵ですね！
クレシェは本当に感動するほど座り心地が良くておまけに軽いですからそのお気持ちはよく分かります♪
さて、いま候補に挙がっているのはコイズミファニテックのビーノ（105）、一生紀のリフレということで、それぞれの脚間寸法は下記の通りとなります。
■ビーノ（105）
脚間寸法…950mm
ワゴン幅…413mm
⇒足元幅…537mm
■リフレ
脚間寸法…940mm
ワゴン幅…410mm
⇒足元幅…530mm
クレシェの幅は478mmですから、ビーノ、クレシェともに、50mm以上のゆとりがあり、まったく問題なく収まると言えます。
ちなみに、50mm程度ではキツイんじゃないかと思われるかもしれませんが、学習机と椅子の組み合わせでは20mm以上あればOKというのが普通です。
それにしても、Amazonのノバリエチェアが購入できない状態になっているとは知りませんでした！
私も試してみたところ、まったく同じエラーが表示されました。
削除ができないなんて、そんなことがあるんですねー。
これはとても残念です。
と同時に、うみさんにも残念な思いをさせてしまって申し訳ありません。
情報を提供してくださいましてありがとうございました！
早速のお返事ありがとうございます！
机をメインで紹介なさっている中恐縮なのですが、椅子、ライト、デスクの順に予算をかけたく思い、このような質問をさせて頂きました。
今のところ、シェルフも揃えるなら一生紀、安価な書棚を合わせるならコイズミ、という案が有力ですが、
こども本人と楽しんで選ぼうと思います^^
余談ですが、
リフレでなくとも一生紀さんの作る製品を一度見てみようとニトリに見に行ってみたところ、
ハートやキラキラクリスタルのWR24がいいと我が家の”男児”のテンションが上がってしまい、慌てて引き返したと言う笑い話を添えておきます…^^；
ノバリエの件、逆に気を遣わせてしまいすみません。残念な情報ではありますが、共有できてよかったです！
うみさま
椅子、ライト、デスクの順に検討されたということは、お子さんの視力や姿勢が気になるということですかね。
学習椅子はどうしても学習机の二の次に選ばれることが多い中、うみさんの着眼点は素晴らしいと思います^^
ニトリでの微笑ましいエピソードもありがとうございます。
学習机あるある、ですね^^
そんなお子さんがリフレとビーノのどちらを選ばれるか、これもまた楽しみです。
デスクマット選びでまたテンションが上がるかもしれませんね^^;
リフレは在庫切れで6月下旬以降、ビーノ105も一部のショップでは6月上旬以降のお届けとなっています。
ちょうど端境期で在庫がないようなので、ゆっくりとご検討いただければと思います^^