時々、「学校(教室)で使っているような机を自宅で使うのはどうですか?」というご質問を頂戴します。いわゆる「学校机」のことで、ちょど先日も学校机に関するご質問をいただいたところです。
実際のところ、学校机を自宅で使われている方は少なくありません。私がこれまで収納のご相談を受けたお宅でも何度か見る機会がありました。
しかしながら、「やっぱり普通じゃないかも?」とか、「何か不都合がないかな?」などと不安に思われる方もいらっしゃることでしょう。そこで今回は、自宅で学習机の代わりに学校机を使うメリットとデメリットをまとめてみました。
※この記事は2023年10月28日時点の情報に基づいています(2024年4月26日一部更新)
学校机を使うメリット
- 頑丈
- 軽くて移動させやすい
- 低価格
- 勉強に集中できる
- かわいい
まず自宅で学校机を検討されている方は安心してください。自宅で学校机を使うメリットは多いと言えます。
学校机はとても頑丈です。不特定多数の生徒が長期間に渡って使っても大丈夫なように作られているので簡単には壊れません。また、一般的な家庭用学習机に比べてキズや汚れにも強いです。それでいて軽く(7~8kg台)、室内での移動も容易です。
さらに、価格が1~2万円程度と低価格。余計なモノを置くスペースがなく、勉強に集中しやすいところもメリットと言えるでしょう。若者にとってはエモい、親世代にとっては懐かしいデザインで、可愛らしいとも思います。
学校机を使うデメリット
- 収納スペースが少ない
- 作業スペースが狭い
- 見た目に違和感を生じることも
以上の通りメリットの多い学校机ですが、懸念すべき点もあります。
まずは収納スペースが天板下の棚だけであるという点。教室で使う場合はお道具箱のほか、ランドセルの中から出した教科書類や筆箱を収めれば良いだけですが、自宅では文房具のストックやファイル類など収納すべきモノがたくさんあります。別に書棚などを置けば良いとは言え、実際のところ、学校机を使っているお宅では床にモノが散らばっていることが多いです。やはり手元に引出しが確保できていないと、子供にとっては片づけにくいんでしょうね。
次に天板が狭いこと。授業中は机の上に出すモノが限られていますが、自宅での学習、特に受験勉強ともなると、教科書や参考書やノートを広げる十分なスペース、横に教材を積み上げて置くスペースが必要になります。教室なら授業が終われば机の上は何もない状態になりますが、自宅の机は手を付けている途中の教材をそのままにしがちという点でも異なります。
あとはあくまで見る人の印象次第ではありますが、一般的に学校にあるはずの机が一般個人宅にあるというのは違和感が少なくありません。お子さん本人が納得していても、来客や配偶者、祖父母が拒否感を示す可能性もあります。これは学校机だけでなく、グレー色の事務用スチールデスクでも同様です。
なお、学校机にセットする椅子は学校用の椅子のほうがコーディネートしやすいとは思います。しかしながら、フローリングの上で使うと床をキズつけやすく、カーペットの上では滑りが悪いと感じる可能性があります。また、足置きがないと脚がブラブラして落ち着きません。それらの点で問題がない場合は、高さ調節ができるタイプを選ぶようにしてください。
デメリットをカバーするには
前述の通り、学校机を自宅で使う場合は収納スペースや作業スペースが足りないと感じる恐れがあります。なので、お子さんの手の届きやすい位置にチェストやシェルフを置くようにしましょう。
引出しが近くにあれば、文房具などの収納に困る心配はありません。据え置きのチェストではなく、キャスター付きのワゴンを置くのも良いでしょう。
また、デスク天板に近い高さの棚を置けば、補助テーブルとして使うこともできます。机を棚とくっつければ、組み替え式デスクのように使うことも可能です。
以上の通り、自宅で学習机の代わりに学校机を使うことは多くのメリットがある一方で、やはり収納量や天板の広さという点でデメリットも大きいです。ミニマリスト的な暮らしを実践されていて、なおかつ使ったモノは所定の位置に戻すということを徹底していれば問題ないかもしれませんが、そこまで躾けるのは簡単なことではないと思います。
一方で、一般的な学習机を買っても引出しに余計なモノを収納するだけと言われれば、確かにその通りです。私はむしろ、そうして学習机が自分の居場所になるという認識ですが、長女が大学生になった今もそれが正しかったかどうかなんてとても言えません。結局は各ご家庭の教育方針次第ではないでしょうか。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
1.3年生の子供のデスク選びに、記事を参考にさせていただいています。浜本さんの09デスクを検討していましたが、高いので迷っています。
安いものを購入してガタガタ机が揺れるようなことは避けたく、素材は浜本さんのような無垢ではなくてもいいので、ガタガタ揺れないしっかりしたつくりの09デスクよりコスパが良いものもご存じないでしょうか?
コメントをメールで通知するを押すのを忘れていました。
鈴木さま
はじめまして^^
浜本工芸のNo.09デスクよりもコスパが良いものをお探しですね。
基本的に、浜本工芸でなくとも大手の学習机メーカーの机は横揺れすることはありません。
浜本工芸より安くても、コイズミファニテック、イトーキ、くろがね工作所、大商産業、ウィドゥスタイル、堀田木工所、一生紀あたりなら安心だと思います。
販売店で言うと、ニトリも低価格の一部商品を除けば問題ないと言えるでしょう。
このあたりのメーカーで、かつ天然木でなくても良いということでしたら、選択肢は多いと思います。
引出しそのものも丈夫です。
あとは組み替え式デスクかユニットデスクかベーシックデスクか平机か。
天然木無垢でなくても突板が良いか、カラーデスクが良いか。
店頭で見たりしながら、イメージを絞っていっていただければと思います。
今の条件だけでオススメを列挙するのはちょっと厳しいです^^;
ご丁寧にありがとうございます。
今は学校の机を使っており、狭いので新たに購入を検討しています。
机を広く使いたいです。
浜本さんの09デスクがシンプルで無駄がなく惹かれています。
ただ高いので。。。
ブックスタンド等付属のものは何もつけずデスクのみ購入する予定です。
シンプルで丈夫でコスパが良いものはおすすめありますでしょうか?
鈴木さま
いま学校机をお使いなのですね。
学校机は底面積が狭いうえ、脚が少しでも歪むとガタツキが生じやすくなることもあるかもしれません。
そもそも、家の中の床というのは必ずしも平らではないですし。
学校机より天板が広く、上棚などは付けずシンプルで、なおかつ横揺れなどなくコスパが良いものをご希望ですね。
基準が学校机なので、どこまで広い天板サイズをご希望か分かりかねますが、100×60cm以上を目安に考えれば良いでしょうか。
天然木にこだわりがないのであれば、個人的にはやはりコスパ最強なのはスチールデスクだと思います。
記事冒頭のプラス「SHスチールデスク」も含めてどれもオススメですが、もう少しインテリア性なども考慮すれば、コクヨの「リーン」はオススメですね。
奥行70cmタイプも選べるので、かなり広々使えます。
IKEAは引出しは最悪ですが、デスクは揺れが気にならないものが多いです(ないとは言えない)。
中でもトロッテンはデザイン性も良いです。
これにオフィスコムの「ワゴンOC-CLWG」など市販のワゴンをセットすれば収納量も十分確保できます。
さすがにスチールデスクはないかなと思われる場合は、イトーキの「スクリプト」などいかがでしょうか?
コイズミファニテックの「ビーノ」に比べると奥行が5cm短く、コンセントも付属しないもの、同程度のクオリティーで価格はより手頃です。
No.09デスクの脚のデザインに惹かれたということでしたら、ウィドゥスタイルの「セレクト」がオススメと言いたいところですが、揺れが絶対にないかと聞かれたら、ちょっと保証はできない感じです。
こういう脚のデザインはそう簡単にマネできるものではないのですね。
少しイメージや予算は掴めてきたでしょうか?^^
ありがとうございました。
リーンにしようかなと思います。デザインもよく手頃の価格で大きさが選べ、安心感のあるメーカーなのが気に入りました!
ご丁寧に教えていただきありがとうございました。
鈴木さま
リーンでお決まりですね^^
私もリーンのほうが汚れに強いので安心だと思います。
引出しもそんなにたくさん要らないかもしれませんが、天板下が棚になっているより使いやすいと思います。
お届けが楽しみですね♪