私が子供の頃はコクヨの「くるくるメカ」のCMがテレビで放映されており、学習机市場で大きな影響力を持っていました。そのせいか、現在も「コクヨ 学習机」というキーワードで検索される件数は決して少なくありません。
しかし、コクヨは21世紀を迎えるのとほぼ同時に学習机市場から撤退。現在は子会社のアクタスを通じて、辛うじて学習机市場と接点を持っているに過ぎないという状況です。
一方、コロナ禍によりテレワークが普及したことで、オフィス家具メーカーがテレワーク向けの家具に触手を伸ばす動きが活発化しています。他方で学習机のほうもコクヨが撤退してから20年ほどの間に、大人が使うデスクとの間に明確な違いはなくなっていきました。
事実、近年は学習机を大人が購入するケースも増えていますし、学習用ではない机を学習用として子供に買い与えるご家庭も以前から増えています。もはや学習机とそれ以外の机の垣根はないに等しいと言えるでしょう。
そういう事情もあってか、今年コクヨから発売されたスチールデスクが何だか私には魅力的に見えるのです。
コクヨ・LEAN(リーン)
2021年2月に発売されたコクヨの「LEAN(リーン)」はテーパー脚がオシャレなワークデスクです。天板はメラミン化粧板、脚部はスチールでできています。
カラーは天板がホワイトとナチュラル、脚部がホワイトとブラックのそれぞれ2色が用意されており、組み合わせを選べるというのもうれしいところです。
奥行が深くワゴンも用意されている
リーンのようなテーパー脚のデスクは既に他社からも登場しています。オカムラの「リュブレ」などはこちらでもお馴染みですよね。コクヨでも「インベント・シェルフデスク」や「ストラタ」を発売しています。
そのような中で私がリーンが良いと思ったのは、奥行が深い60cmと70cmの2サイズがあるという点と、ワゴンが用意されている点です。奥行が浅いとノートと参考書などを同時に広げられませんし、引出しがないと収納力に不安を感じますからね。
配線トレー付き
リーンは天板奥に配線トレーが設けられているとともに、天板下にもコードダクトがあるので、配線をスマートに収納することができます。天板奥の配線トレーにはフタがないので配線を隠してしまうということはできないのですが、代わりにモニター置き台やスマホスタンドになる樹脂パーツをハメ込むことができるようになっています。
ちなみに、リーンと同様にテーパー脚で天板の奥行がゆったり、ワゴンも配線トレーもあるデスクとして、オカムラの「ラトリオ」がありましたが、いま探したら廃番なのかリニューアル予定なのか、ともかく在庫が見当たりませんでした。オカムラの2022年度のデスクも楽しみにしてるんですけど、なかなか出てきませんねー。
価格もお手頃
オフィス家具メーカーのデスクはすごく割高感がある価格であることが多いのですが、リーンはお手頃なのも魅力のひとつです。たとえば100×60cmのデスクで19,250円、ワゴンは23,419円ですから、合わせて42,669円です(※コクヨオンラインストア楽天市場店の2021/11/17現在の税込価格で配送設置料を含む)。
4万円くらいって言ったら、コイズミファニテックの「ビーノ」、「ブロスト」、「ワイズ」、オカムラの「リュブレ」のそれぞれデスク本体のみの価格です。また、リーンはたなとつくえの「ミニマ」っぽくもあり、それでいて価格はワゴンとセットで1/3近くと格安です。さすがコクヨさん、目のつけどころが良いですね(笑)
一方、先日ご紹介したIKEA(イケア)の「TROTTEN(トロッテン)」もテーパー脚のスチールデスクで、価格はワゴンをセットしても2万円以下とリーンの半値以下で済みます。しかし、イケアだと基本的には自分で運んで組み立てですが、リーンはコクヨが自社便で届けてくれて設置はもちろん梱包材の処分まで引き受けてくれるのですから楽ですし安心感も全然違います(コクヨオンラインストアで購入の場合)。
というわけで、コクヨのリーンはスチール脚ながら一般家庭に置くのもアリなデザインで、奥行も十分、ワゴンもあり、おまけに配線収納も楽で、価格も手頃なところが魅力です。ただし、奥行60cmのデスクにワゴンをセットするとちょっとハミ出してスチールデスクっぽさが強く出てしまうので、気になる場合は奥行70cmのデスクを選ぶのが良いかもしれません。
ちなみに、今回コクヨのデスクのラインナップを改めてチェックしてみて、「Delphi2(デルフィ2)」も良いなと思いました。私がオフィスで使っている「JUTO(ジュート)」とほぼ同じフローティングデザインのスチール脚で、ミーティングテーブルではなくパーソナルデスクとして最適なサイズラインナップとなっています。
くろがね工作所ももっとスチール製のホームデスクを増やせば良いのにと思うのですが、私がスチールデスクを推してもこちらでは反応が皆無ですし(苦笑)、やっぱり学習机は木製のほうが良いという方が大半なのでしょう。スチールのほうが頑丈で、コスパも良く、夏も涼しくて良いんですけどねー。
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コメント 皆様からご質問・ご意見など
以前、アドバイスをいただきリーンを購入して納入済みです。1番大きいサイズを購入して使っています!子供が勉強している横で親も横に座って教えることができるのでとても便利です!
そして、実物を見るとしっかりしていて、コスパすごくいいなと改めて思いました。配送の方に組み立ててもらえることもいいですね!
我が家の電源の位置が机のある面にはなく延長コード使い他の面の電源から引っ張ってこないと電源が取れないのが難点です。(ただ単に我が家の部屋の構造の問題ですが)
次はライトを探していて、収納マンさんのライト10選という紹介ページを見ました。
リーンだとどの商品が相性いいでしょうか?
何でもかんでも聞いてしまいすみません。
鈴木さま
コクヨのリーンが届いたのですね!
一番大きいサイズと言うと、1400mmですか!
一般的なダイニングテーブルと同じくらいの大きさですから、親子で並んで座るにはピッタリですね♪
おっしゃる通り、リーンはコクヨというブランドも含めて考えるとコスパが良いです。
このご時世で配送設置までしてくれてこの値段というのはとても良心的だと思います。
さて、今度はデスクライトですね。
幅が1400mmもありますから、さすがに1台で全部を賄うというのは難しいかもしれません。
コイズミファニテックの「ECL-357」を天板奥中央の穴に取り付ければシェードを左右に振ることができると思いますが、穴の大きさがちょっとギリギリかもしれません。
少なくともクランプ金具のネジをいったん取り外す必要があります。
ちなみに、リーンの天板奥中央の穴の大きさは奥行35mmのはずです。
デスクの左右両側に取り付けたい、コストを抑えたいということでしたら、オーム電機の「AS-LDC6K-W」でしょうか。
ただ、1400mmの天板面に、幅1000mm程度を照らせるデスクライトを2台も設置すると、さすがに明るすぎたり見た目が珍妙に感じられるでしょう。
基本的にはやはり、中央もしくは左右のどちらかに設置するのが妥当だと思います。
ありがとうございます。
コイズミのライト、サイズ的にギリギリかもということで、うまくはまらないと嫌なのでやめておきます。
140の机、かなり広いので全ての面で勉強することはないかと思い、実際に勉強する部分は限られたスペースになろうかと思います。
残りのスペースは物置のようになると思います。
勉強する部分だけ照らすように左右どちらかにおすすめいただいたオーム電機のものを付けようと思います。
一式、アドバイスいただいたもので揃えさせていただきました。
感謝です。ありがとうございます♪
鈴木さま
念のため、コイズミファニテックのECL-357もデスク左右の取り付け穴なら問題なくセットできます。
ともあれ、左右どちらかの取り付けで問題ないと割り切ってしまうほうが難しく考える必要がなくて良いですね。
オーム電機のAS-LDC6K-Wはシェードが意外と大きくてビックリすると思いますが、面発光で眩しさをほとんど感じないのが魅力です。
クランプ金具が割りとコンパクトなので、それこそ天板中央奥にセットできるかもしれません。
これで一通りお揃いですね。
お子様もさぞ喜ばれることでしょう。
私もお役に立ててうれしく思います^^