学習机の購入を検討するにあたり、初めて堀田木工所の名前を知ったという方もいらっしゃることでしょう。そもそも家具メーカーというのは小さな会社ばかりなのでそんなことも決して珍しくないのですが、やはり知らないものというのは多くの人にとって不安を感じるところです。
そこで今回は、「堀田木工所って大丈夫なの?」、「どんなデスクがあるの?」などといった疑問にお答えして参りたいと思います。
※2024年11月5日更新
堀田木工所(hotta woody)とは
堀田木工所は広島県東広島市に本社を置く家具メーカーです。もともと食器棚などを中心に作っている箱物家具メーカーでしたが、現在は学習机がメインで、ほかに壁面収納家具やダイニングテーブルなども作っているという感じです。
現在の主要な学習机メーカーの中では後発で、2000年代に入ってからだったと思います。主材をアルダー材のオイル塗装(天板はUFO塗装)とすることで、国産でも価格が手頃であることを強みとしています。また、数年前までは浜本工芸の学習机に近いオーソドックスなデザインの机がメインでしたが、近年はよりシンプルなデザインが増えています。
品質的には残念ながら「これぞ国産!」と唸るほどではなく、引出しのスライドレールの仕様がマチマチで、必ずしも安心感があるというわけではありません。また、近年は堀田木工所よりも雰囲気が良い杉工場の登場や、オイル塗装&アルダー材で価格の安い中国製のものが増えたことで、その立場が危うく感じられた時期もありました。しかしながら、大手GMSのイオンや通販大手のベルメゾンとのオリジナル商品の発売、楽天市場での直販にも取り組むなど、販路の拡大に余念がありません。
なお、堀田木工所の学習机は基本的に「hotta woody(ホッタウッディー)」というブランドで販売されていますが、島忠ホームズでは一部が「FORESTA(フォレスタ)」ブランドでの販売となっています。

代表的なデスク
ウィンディ
堀田木工所の代表的な学習机をいくつか紹介します。
まずはベーシックデスクの「ウィンディ」。座った状態で椅子を引けない新入学児童でも座りやすい脚形状で足元棚付き、上棚やワゴンも選ぶことができるところが人気です。
アクタスの「REVE2(リーヴェ2)」(廃番)にすごく似ていますが、その経緯は不明です。ちなみに、もともと堀田木工所の学習机はアクタスにも並んでいました。個人的にはベトナム製のREVE2よりも国産のウィンディのほうがお買い得だと思います。良くも悪くも品質はほとんど変わりません。
なお、ウィンディは2024年度からカタログから消えていますが、現在も販売が継続されています。個人的には廃番にする理由はないと思うんですけどね。
カルロ
近年は2018年度に発売された「カルロ」が人気のようです。カルロはシンプルで奥行の浅いデスクに書棚をセットすることで組み替え式デスクのようにして使うことができます。
浜本工芸やカリモク家具の組み替え式デスクに比べて価格が手頃で、コイズミファニテックなどよりもシンプルかつ木質感のあるデザインが人気の秘訣と言えるでしょう。
スキップ
幅1cm単位でサイズがオーダーできる学習机を扱っているというのも堀田木工所の特徴のひとつです。上写真の「スキップ」のほか、「ディアス」が対応しています。ディアスは奥行と高さのサイズオーダーも可能です。
スペースにピッタリと収めて造り付けのようにしたい場合などには最適なのではないでしょうか。
オリジナルデスク
家具の里・リッケ
家具の里のオリジナルモデルとして販売されている「リッケ」は、セラミックス塗装を採用しています。このセラミックス塗装は実はウレタン系のセラウッド塗装で、キズや汚れだけでなく熱や薬品にも耐久性を持っています。
ぶっちゃけ、堀田木工所で今もっとも売れているのはリッケじゃないかと私は見ています。近年は「フィーロ」や「ネージュ2」も人気になりつつありますが、リッケのほうがコスパが良いです。
ベルメゾン・きみに贈る、学習机<祝>
ベルメゾンで扱っている「きみに贈る、学習机<祝>」もセラウッド塗装を施しています。こちらは名入れが可能なネームプレートが付いています。
一方で、デスク本体に引出しがなく、専用のワゴンも最下段に引出しが1杯あるのみ。お子さんが文房具などの小物を片づけるのはちょっと難しいように思います。リッケと異なり、奥行拡張天板もありません。
ちなみに、天然木の学習机「ミッキーモチーフ」も堀田木工所製と思われます。国産、アルダーで、UV塗装を施しているというのは、堀田木工所だけですからね。
イオン・ナチュラルウッドシンプルデスク

出典:イオンスタイル
GMS大手のイオンでも堀田木工所の学習机が扱われています。「トップバリュ セレクト・ナチュラルウッドシンプルデスク3点セット」は他の堀田木工所製デスクと同様にUFO塗装を施しています。
上写真の3点セットで税込87,780円ですから、国産という訴求点を以ってすれば今となっては割安感があるんじゃないでしょうか。
島忠ホームズ・グリット
島忠ホームズでは堀田木工所のオリジナルデスクをいくつも扱っていますが、中でも近年は「グリット」が人気となっています。浜本工芸の「No.09デスク」に近いスタイルで、価格も手頃なことから売れているのでしょう。
そのほか、「スマート」も売れ筋です。
堀田木工所では2024年度からオーク材&ウレタン塗装の「クオン」など、これまで扱っていたデスクよりもプレミアムな仕様のものが登場しています。割高感は否めないものの、デザインは素敵だと思います。
ベルメゾンや家具の里だけでなく、堀田木工所にはカタログには掲載されていない学習机がたくさんあります。むしろカタログ掲載品なんてごく一部で、それ以外のほうが圧倒的に多いです。東海地方を中心に展開するファニチャードームや、関東&関西の島忠ホームズにはそんなモデルがたくさん並んでいます。
なので、キズや汚れが気にならない方、そんなことよりも国産であることを重視する方には、堀田木工所の学習机は価格が手頃で魅力的だと思います。amazonにも卸していて、かなり安く販売されていることもあります。モデルによって引出しのスライドレールが違う可能性があることに気を付けつつ、あちこちご覧いただくと良いでしょう。
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コメント 皆様からご質問・ご意見など
はじめまして。息子の小学校入学にあたってこちらのブログで勉強させてもらっています。
当面はリビングに机を置く予定で、平机+昇降式ワゴンの組み合わせで考えています。
机はリッケ、ワゴンはダックかウィンディを検討しています(が、こちらの記事を読んで机はグリットもいいかなと思ってきました)。
そこで質問なのですが、ダックとウィンディは内寸、特に高さが結構違っているのですが、外寸はほぼ同じです。
これってどこで内寸の差ができているんでしょうか?
また、ダック、ウィンディの他におすすめのワゴンがあったら教えていただきたいです。
はるたろうさま
はじめまして^^
お子様の小学校ご入学に合わせてリッケを検討されているのですね。
グリットも良いと思います。
グリットならテーパー脚でお子さんが椅子を引かなくても座りやすいですし、足元棚もあります。
対して、リッケは奥行拡張天板付きで当面リビングに設置されるなら最適なサイズ感です。
また、セラウッド塗装でキズや汚れに強いというメリットも大きいと思います。
ワゴンについては、ダックとウィンディは基本的に外寸、内寸ともに、サイズが同じではないでしょうか。
参照している情報がお互いで異なるのかもしれません。
【ダック1014袖】

【2014・3000共通袖(ウィンディ)】

昇降袖やスリム袖を参照されているのかとも考えましたが、いずれも外寸は違いますからね。
ネットショッピングでは仕様が間違って記載されていることも少なくないので、むしろその可能性を感じます。
リッケに合わせるなら、ほかに「ネージュ2 3034袖」が考えられると思います。
こちらは共通袖やダック袖と外寸がほぼ同じですが、上から1段目と2段目は内寸が浅めです。
これは正面から見たときにホワイトの板の部分が見えるように、引出前板も薄く(高さが低く)、それに合わせて内箱も浅くなっているためと考えられます。
デザイン的には丸みを帯びたダック袖よりも、ウィンディ袖やネージュ袖のほうが直線的なデザインのリッケに合うでしょうね。
いずれも家具の里で組み合わせた状態の写真がありますから、それを基にご判断いただければと思います^^
返信ありがとうございます。
家具の里のホームページ画像を参照したのですが、、、
内寸が同じなのであればウィンディが天板広くていいかなと思っています。
ネージュが一番見た目が好みですが、昇降式ワゴンじゃないですよね?
スクショですみません。
参照した画像です。
はるたろうさま
うわ~っ、すいません。
ダックの昇降袖ってまだ在庫が残っていたんですね(+_+)
てっきり、ダックの昇降袖はもう売り切れているものと思い込んでいたので、移動袖で検討されているものと思っていました。
確かにスクショを拝見すると、引出しの内寸がちょっと違いますね。
ただ、最下段については、ダックは手前の一番深いところを、ウィンディは奥の浅いところを測っているようです。
また、上から1段目と2段目は実測のため、測った人によって誤差が生じたものと思われます。
最下段も微妙に内寸が異なるのは同様の理由からと思われます。
それにしても、ダックの2段目の高さが1段目よりも1cm近く違って、ウィンディは同じっていうのは不思議ですねー。
引出しの内箱って、外注しているはずなんですよ。
なので、昇降袖はダックもウィンディも共通化されているはずです。
ダックはちゃんと数字が出ているので、ウィンディは1段目と2段目の深さが同じはずだという思い込みで測らなかったのかなと思ったりします。
過去のカタログを参照しても、引出しの内寸については記載されていませんでした。
正確なところは堀田木工所に問い合わせないと分からないですね。
ともあれ、昇降袖でしたらウィンディ(2024・3000 共通昇降袖)一択でしょう。
こちらのほうが直線的なデザインのリッケに合いますし、おっしゃる通り奥行も近いです。
堀田木工所は昇降袖の販売は在庫限りとなっています。
今後、増える見込みはないですし、あとどれくらい在庫があるのかも分かりません。
お早めの購入がよろしいかと思います^^
教えていただきありがとうございます。
確かに言われてみると最下段の矢印の場所違いますね(^o^;
内箱が共通というのは知りませんでした!
ウィンディは5mm刻みでダックは半端な数字なので、規格値と実測値なのかもしれないですね。
容量(というか深さ)が違うなら悩むなあと思っていたので、同じなのであればウィンディにしたいと思います。
机はリッケかな…
息子はよそに気が散りやすいので、視覚的に極力シンプルにというコンセプトで探していました(なので上棚なし)。
脚が斜めで座りやすいのが魅力的ですが…
足元に棚があると足をブラブラさせて落としたり、わざと蹴って落として遊ぶ様子が目に浮かびます(笑)
在庫限りという重要な情報も知れて良かったです!ありがとうございました!
はるたろうさま
ダックとウィンディの内箱が共通というのはあくまで私の推測の域を出ないですけど、この程度の差なら決定に影響はないでしょう。
ウィンディで間違いないと思います^^
机もリッケで良いと思いますよ。
機能的な差ももちろん大切ですけど、ファーストインプレッションは後の判断に大きく影響します。
つまるところ、一目惚れみたいな感じですよね。
ウィンディの昇降袖はまだ在庫僅かという状況ではないと思いますけど、数ヶ月もつかどうかというところかもしれません。
大急ぎで買う必要はないので、そこはご安心ください^^