
当ブログではついつい最新情報を追い掛けてしまうため、初見の方にとっては全体像がよく分からないことがあると思います。たとえば、「ニトリのくみあわせですくデラックスの2020年度モデルはコンセントがUSB対応になってスゴイ!」とか言われてもピンと来ないと言うか、そんなことよりも他店と比べてどうなのかということや、ニトリではどの机がオススメなのかという話を聞きたい方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、改めてニトリの学習机についてイチから順に説明してまいりたいと思います。
※価格および仕様は2025年2月17日現在に更新済み
ニトリの学習机はほとんど自社企画商品

一般的に家具販売店の店頭に並ぶのは学習机メーカーのカタログ掲載モデルが中心です。東京インテリア家具や島忠ホームズ、ナフコ21スタイルなどには、コイズミファニテック、くろがね工作所、浜本工芸、堀田木工所などのオリジナルモデル(カタログ外商品)も並びます。また、一般には馴染みの薄い、大商産業や大和通商、三環ジャパンなどの机を扱っていたりします。
一方で、ニトリに並ぶのはニトリが自社で企画した学習机がほとんどです。イトーキとくろがね工作所のニトリ専用商品というのもありましたが、それも含めてニトリ以外では扱っていない学習机ばかりです。同様に他店では扱っていない独自商品がほとんどを占めるというスタイルはアクタスやイオンが挙げられますが、ニトリの規模はそれらを圧倒しています。
ニトリの学習机は低価格帯が中心
ニトリの学習机は2~8万円が中心価格帯です。ほかの家具販売店では5~12万円が中心価格帯となるので、それと比べるとかなり安いと言えます。
しかし、だからと言って学習机はニトリで買ったほうが安いというわけではありません。前述の通り、ニトリの学習机のほとんどは自社企画商品で、他店では扱っていないものです。基本的には価格帯の安いものだけを扱っており、他店とは比較のしようがないものとお考え下さい。その点が、「おねだん相当ニトリ」と言われる所以です(苦笑)
ニトリの主要ラインナップ
くみあわせデスクDL02

ニトリの学習机と言えば、テレビCMでもお馴染みだった「くみあわせですくデラックス」。本棚が4分割できることが最大の特徴で、コスパの良い組み替え式デスクとしてシェアを拡大しました。
しかしながら、近年はカラーデスクの人気が落ち、組み替え式よりもシンプルなものが好まれるようになったことで、くみあわせですくデラックスはロットを減らしてどんどんコスパが悪くなってしまいました。2025年度モデルの「DL02」(旧・リビオ)は税込69,990円で前年度と同じ価格を維持していますが、今のところセールでの5千円引きには踏み切っていません。
スタンダードデスク・メルシーQ

くみあわせデスクDL02と並んでニトリの主力モデルとなっているのは、天板に天然木突板を使った「メルシーQ」です。上棚付きのスタンダードデスク(上写真)のほか、書棚付きのユニットタイプ、レイアウト自在の組み合わせタイプ、デスク本体のみの平机タイプもあります。
こちらも2024年度から変わらずデスクライト+コンセント付きで税込59,990円。2024年度以降はワゴンがスリムになったことで収納力が落ちたものの、逆に足元が広くなるというメリットもあると思います。
スタンダードデスクセットSC01

ニトリにはコイズミファニテックの「オルレア」やイトーキの「カモミール」に似たテイストの学習机「SC01」(旧・シナモ)もあります。
ただ、個人的にはこの値段ならカモミールを買ったほうが良いかなと思います。カモミールならデスク天板が無垢で奥行はSC01よりも5cm深く、上棚の棚板は可動式ですし、ワゴンはA4ロングサイズワゴン、引出しにはお片付け専用トレーも付くからです。
スタンダードデスクWC24

男子に人気なのが「スタンダードデスクWC24」(旧・クロ)です。2019年度まではくろがね工作所が特許を持っている「かわるんラック」が採用されていたのですが、2020年度以降は普通の書棚になり、現在は組み替え式ではなくベーシックデスクに変わっています。でも、たぶん作っているのはくろがね工作所だと思います。女子向けの姫系デスク「スタンダードデスクWR24」(旧・ルミエ)も同様です。
コンパクトデスク・PLABO 03K

「コンパクトデスク・PLABO 03K」にも注目です。カリモク家具の「ユーティリティプラス」を意識した構成のように見えますし、それよりも価格帯が近いところで言えばコイズミファニテックの「ビーノ」に競合する商品とも言えるでしょう。リビングダイニング学習向けのコンパクトさが魅力です。2025年度からはバックパネルが追加され、カリモク家具の「クリアネル」っぽくなりました。
コンパクトデスクES23

実際のところ、DL02やメルシーはニトリではハイエンドという位置付けで、1~2万円台のデスクが売上ランキングの上位を占めています。2025年度もIKEAの「MICKE(ミッケ)」によく似た「ES23」(旧・シトラス)が好調な売り上げを維持しそうです。
価格はいずれも2万円弱。デザインで言えばイケア、安心感で言えばニトリという感じでしょうか。
スタンダードデスクLI01

もうひとつ、なぜかよく売れているのが「スタンダードデスクLI01」。アイアン脚を組み合わせたハイブリッドデスクです。
基本的にスチールと合板を用いたハイブリッドデスクは私の好みではありますが、LI01の引出しは組立式かと思ってしまうような作りなのでオススメできません。
プレフェ

学習家具の人気ランキングには登場しないため盲点となっているのが、天板+脚+ワゴンを自由に組み合わせできる「プレフェ」です。天板は3サイズ×5色、脚は5タイプ×2色から選ぶことができ、価格は税込8千円からとなっています。IKEA(イケア)にも「LINNMON(リンモン)」などがありますが、それと同じような感じです。
昇降式の脚を組み合わせれば最低天板高は56cmとなり、新入学児童でも足が床に着く高さになります。天板はメラミンなのでキズや汚れに強く、安心してお使いいただけます。
システムベッドデスク・デニッシュ25

ニトリでは近年は上記の学習机よりも「システムベッドデスク・デニッシュ25」のほうがよく売れています。親としては限られたスペースで設置できそう、子供としては秘密基地みたいで楽しそうという思惑が一致するのでしょう。
ただ、これは絶対にやめておいたほうが良いです。詳細は下記をご覧ください。
大手学習机メーカーは事実上撤退

ニトリではコイズミファニテック、イトーキ、くろがね工作所の学習机も扱っていました。いずれのメーカーも値段は厳しくても数は捌けるから仕方なくニトリと取引していたものの、近年は期待する数が捌けなくなったものと推測できます。その結果、2021年度以降は店頭では大手メーカー品は学習椅子とデスクマットのみとなりました。
そもそもニトリの学習机はラインナップも減っており、現在はデニッシュ以外はテレビCMも放映されていません(今年はくみあわせデスクのCMを再開しました)。ニトリが落ち目というよりも、それほど学習机市場は厳しいということでしょう。
2023年度のニトリは値上げでかなり苦戦を強いられた様子ですが、2024年度以降はメルシーが最初からデスクライト+コンセント付きとなるなど、コスパの面でかなり改善されています。お手頃価格で学習机を購入したいとお考えの方にとっては、有力な候補となり得るでしょう。
一方で、価格重視で検討される方は、もはやネットショップでの購入に軸足を移しつつある感があります。ご自分で家の中に運び入れ、組立設置ができるなら、それで問題ないと考える方も少なくないはずです。
しかしながら、価格が安くなればなるほど組み立ては複雑です。また、そのようなものは耐久性も間違いなく落ちますし、キズなどのクレームも発生しやすいです。なので、そういったリスクも覚悟したうえで、総合的にご判断いただければと思います。
関連記事

コメント 皆様からご質問・ご意見など
お久しぶりです。以前家の方に来ていただき相談にのって頂き本当にためになりました。突然ですが、質問させて下さい。2017/1月にニトリでくみあわせですくデラックスを購入しました。ほとんどリビングで勉強するのでほとんど使わないでいて1週間に1度ほどしか使用しないのですが、LEDなのに今日ライトが点滅していたのでカスタマーセンターに電話したところ保障が1年しかないとのこと。。6千円ほどで新らしいものを購入しないといけないと言われてしまい、ほとんど使わないで3年で壊れるなら他メーカーの物を購入したいと言いましたが難しいといわれました。。ニトリのデスクに合うライトは何かご存じありませんか??
みいさんさま
おひさしぶりですー^^
ご新居にお邪魔して以来ですね。
その節はありがとうございました♪
その後、ニトリのくみあわせですくデラックスを購入されたのですね。
お子様も喜ばれていたことと思いますが、10年以上も使えるはずのLEDデスクライトがたった2年で壊れてしまったというのは残念だと思います。
コイズミファニテックなど学習机メーカーなら3年保証というのが一般的ですが、意外と浜本工芸や山田照明も1年保証だったりします。
いずれにせよ、個体によって当たり外れがあるので、運が悪かったとあきらめるより他ないかもしれません。
それはさておき、くみあわせですくデラックス(2017年度モデルの品番はYNF-EL)の専用デスクライトは「IT12T」という品番でした。
その後継モデルと見られるのは「DSL-IT12T」ですが、コンセント付きであることやデザインからすると「TOD-12T」のほうが近いと思います。
ちなみに、IT12Tとまったく同じものはこちらの「LDY-1217TN」じゃないかと思います。
2017年度モデルのくみあわせですくデラックスのデスクライトの取り付け方はちょっと覚えていないのですが、上棚に取り付ける場合は小引出しの真上なのでこれはひょっとすると下からネジで固定するタイプではないでしょうか。
だとすると、この方式は現在はニトリ以外ではほとんど採用されていないので、ニトリとしては「他社製は難しい」と言わざるを得ないのだと思います。
ですが、もしデスク天板に直接デスクライトを固定するレイアウトでお使いでしたら、他社のクランプ式デスクライトでも取り付けできます。
天板厚もそれほど厚くありませんし、天板奥側の奥行もシビアではないと思います。
なので、基本的にはお好みのクランプ式デスクライトを取り付けできるはずですよ^^