テレビやネットの広告では値下げを連呼する一方で、学習机は値上げしまくりの”おねだん以上”ニトリ。かつての看板商品「くみあわせですくデラックス」からは椅子が外され、デスクライトも外され、フルスライドレールも外され、一方で値段はぐんぐん上がってしまいました。
しかし、それを仕方のないことと指をくわえて眺めているニトリではありません。2020年度の「リビオS」の廉価版として2021年度は「リビオSE」を投入しました。本棚が4分割ではなく上下2分割にしかならない代わりに価格を抑えたものです。
2021年度は「リビオC」だったので2022年度に発売される廉価版は「リビオCE」かと思っていたのですが、「リビオSE N」でした。
※価格および仕様はすべて2022/02/23現在
ニトリ・リビオSE N
ニトリのくみあわせですく「リビオ」シリーズの廉価版「リビオSE N」は年が明けてから販売開始されました。しかしながら、初回入荷は2月中旬ということで、ようやく現物を確認できたところです。
ちなみに、リビオSE Nは諸事情で入荷が遅れており、お届けは5月下旬以降になるということです。いくら入学式に間に合わせたいと考える人が減ったとは言え、販売も展示もお届けもあまりに遅すぎはしないでしょうか。
キャスターがない!?
ともあれ、昨年度から継続となったリビオの廉価版に私が興味を持ったのは他でもありません。ワゴンにキャスターが付いていないようにしか見えなかったのです。
いくら価格を抑えるためとは言え、20~30kgはあろうワゴンからキャスターを取ってしまうなんて!そんなことはたぶんないだろうと思いつつも、現物を見るまで安心できなかったのです。
ストッパーがない!
しかし、私の不安は杞憂に終わりました。ワゴンの袴が長くてキャスターが隠れているだけでした。和家具などでよく使われる、いわゆる隠しキャスターの状態だったわけです。
一方で、よく確認してみるとキャスターにストッパーが付いていないではありませんか!某北欧風B級家具店と違ってニトリは安全性には配慮していると思っていたので、個人的にはこれは意外でした。
実際のところ、学習机のワゴンにストッパーを掛けているお宅は少ないと思います。しかし、一般的に学習机は子供が扱うものですから、どうしても上に乗って遊ぶリスクが伴います。過去に某メーカーのプラチェストの上に子供が乗って遊んで事故が起き、原因のひとつとしてキャスターにストッパーが付いていなかったことが問題視されて、以後現在に至るまでそのプラチェストにはキャスター自体が付かなくなったという事実があります。
リビオSE Nの場合は設計時に、隠しキャスターだからストッパーが操作しにくい、そもそもストッパーの存在に気付かないと思ったのかもしれません。しかしながら、それなら安全性を疎かにしてまで隠しキャスターを採用する必要はなかったのではないかと思います。
ベトナム製ながらGとは仕様が異なる
リビオG | リビオSE N | |
---|---|---|
税込価格 | 64,890円 | 54,890円 |
本棚 | 4分割 | 2分割 |
ブックエンド | 可動式 | 固定式 |
ワゴンキャスター | ストッパー付き | ストッパーなし |
引出し内部材 | 樹脂フィルム貼り | |
合板の仕上げ | 普通 | きれい |
なお、キャスター以外の基本仕様は前年度のリビオSEと基本的には同じだと思います。
同じデスクライト付きで言うと「リビオG」はリビオSE Nよりも1万円高い代わりに本棚は4分割。ブックエンドは可動式になっています。
また、リビオGの引出し内部材は白塗りの桐だと思われますが、リビオSE Nは樹脂フィルム貼りです。一般的にはリビオGの仕様のほうが上ですね。
一方で、私の主観にすぎないものの、リビオSE Nのほうが合板の仕上げが少しばかり丁寧だと感じました。いずれもベトナム製ながら、作っている工場は別のようです。
ほとんどの方が使っていないであろうキャスターのストッパーなんて、多くの方にとってどうでも良い話だと思います。しかし、学習机を本気で作っているメーカーにとってはとても大事なこと。消費者の多くが気付かない些細なことを積み上げて学習机はできているのです。
それにしても、リビオSEの次がSE Nとは…。2023年度はどうするんでしょう?「リビオSE N(第3世代)」とかにされちゃうと面倒臭くてイヤです(苦笑)
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