約2ヶ月ぶりの更新です。例年ならば5~6月に主要な学習机メーカーの新作発表会があるのですが、今年はその期間には開催されず、まったくと言って良いほど情報が入って来ませんでした。
しかし、7月に入った途端に各社が動き始めました。まずは堀田木工所。早くも2022年度のカタログを公開したので、その中身を紹介したいと思います。
※この記事は2021年7月3日時点の情報に基づいています
2022年度新作「ネージュ」
2022年度の堀田木工所の学習机のラインナップは廃番モデルがひとつもなくて、新作+1モデルの純増です。そしてその新作は「Neige(ネージュ)」。堀田木工所の学習机と言えばこれまでは機能性や組み合わせの違いを前面に打ち出したものばかりでしたが、ほとんど初めてデザインと言うか雰囲気を前面に打ち出してきた感じのデスクです。
その雰囲気はまるで無印良品の「木製デスク・オーク材」のよう。幅110cmで幕板のある4本脚という構造も同じです。ワゴンのデザインも直線的で無印良品っぽさを感じますが、ホワイトの挿し色は無印良品というよりもIDEE(イデー)っぽいと言えるでしょうか。
上棚とワゴンの感じで言うと、KEYUCA(ケユカ)×コイズミファニテックの「Aron(アロン)」に通ずるところもあると思います。また、家具の里で販売している「LIKKE(リッケ)」で手応えを感じているであろうところも影響しているのかもしれませんね。
4本脚の「ペルケ」チェア登場
久しぶりに新作チェアも登場です。前述のリッケの商品写真を見てもそうですが、堀田木工所のデスクに杉工場の「スピカ」がセットされていることが多いんですよね。それでオシャレな4本脚の椅子が必要と判断したのでしょうか。「Perche(ペルケ)」チェアを投入しました。
これ、いいじゃないですか。一瞬、私がデザインした「halow(ハロウ)」チェアかと思いましたよ(笑)やっと時代が私に追いついてきた感じがしますね。
「スキップ」が奥行55cmに統合
2022年度の堀田木工所のラインナップはモデル数こそ減っていないものの、アイテム数までそのまんまというわけにはいきません。たとえば「Skip(スキップ)」はこれまで奥行52cmと58cmの2サイズが用意されていたのですが、奥行55cmに統合されました。
ほか、「Calro(カルロ)」の引き出しラックがカタログから消えています。
最大約20%の値上げ
コロナ禍の巣ごもり需要で家具業界は潤っていると言われています。実際のところはまだら模様なのですが、一方で多くの問題に直面しています。ウッドショックをはじめとする原料コスト上昇、コンテナ不足や物流コストの増大などです。
そういうこともあってか、2022年度の堀田木工所は2021年度と比較して最大約20%の値上げとなっています。概ねデスク本体は2~15%、ワゴンは3~20%、上棚は8~20%程度の上昇です。
もっとも、同時に品番も変わっているものが多いので、多少なりとも仕様変更を伴っているのかもしれません。また、ベッドや書棚など物流コストのあおりをモロに受けそうな商品の価格が据え置きだったり、材質や新旧商品という点で一貫性のない値上げ率となっています。コスト上昇の影響と言うよりも生産効率を踏まえての値上げなのかもしれません。
ちなみに、既にコイズミファニテックも、”誠に不本意ながら一部商品を8月2日(月)よりメーカー希望小売価格を改定”すると発表しています。杉工場も”7月20日(火)より一部製品の価格を改定”。おそらく2022年度は多くのメーカーが値上げに踏み切るでしょう。ラインナップの絞り込みを最小限にし、値上げ率を20%までに抑えた堀田木工所はよくやったほうかもしれません。
とは言え、堀田木工所の場合はカタログモデルよりカタログ外モデルのほうがウエイトが高いはずですから、そちらの価格のほうも気になるところです。販売店もどうやって値頃感を出していくか、悩ましいところでしょうねー。
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