3月に入ってから、右脇腹に違和感を覚えるようになりました。どうも椅子が原因のようです。
4年前に書斎家具屋の店長から新居祝いとしていただいた「HARAチェア・プロニーチェ」。座面下のスチール板にヒビが入り、右側の座面が相対的に上がってしまって、そのせいで体に変な負担が掛かっているのだと考えました。
毎日、軽く10時間以上も座っているのですから、壊れるのも無理はありません。代わりの椅子を検討し始めると、ついつい5万円を超えるものばかり見ていました。しかし、学習机評論家たるもの、中高生の学習用に適したものを検討すべきではないかと思い直し、今回はコクヨの「OPTI(オプティ)」を購入することにしました。
※この記事は2024年3月20日時点の情報に基づいています
コクヨ・オプティ ロータイプ
このたび購入しましたオプティは組立式です。とは言え、パーツが少ないので組み立ては簡単です。また、千円ちょっとプラスするだけでラクラク納品(組立設置サービス付き)を選ぶこともできます。
今回はロータイプを購入しましたが、オプティには座面高が10cm高く、足置きも付いている、ハイデスク用のミドルハイタイプもあります。張地カラーはいずれも5色で、今回は背:ライトグレー×座:ターコイズを選びました。
組み立てにはドライバーが必要
オプティの組み立ては簡単ですが、一ヶ所だけロッキング強さ調節グリップを固定するボルトを留める際にプラスドライバーが必要になります。あとは脚部にガスシリンダー、その上に座面を挿し込むだけです。
あっと言う間に組み立て完了
あっと言う間に組み立てが完了しました。
オプティは2万円弱という価格ながら、日本製。座面にはモールドウレタンを使用しており、座り心地が良いだけでなく、板ウレタンより耐久性も期待できます。
背もたれは座面と同じポリエステルで、背中側には薄いウレタンが入っているためソフトな背当たりです。反対側は樹脂製フレームに布を張っているだけの太鼓張りです。
背だけ10度ロッキング
オプティは背座シンクロではなく、背のみロッキング機能が付いています。私にように長身の男性の場合は座面も連動して傾いてくれたほうがリラックスしやすいのですが、逆に背が低い女性の場合はロッキングしたときに足が浮かなくて安心だと思います。
なお、もちろんロッキングの強さ調節は可能ですし、座面の昇降もできます。
イトーキ・サリダYL2との比較
今回、コクヨのオプティを購入した理由は、手頃な価格で購入でき、ホワイトフレームでリビングに置いても違和感の少ない椅子が少ないため、中高生やテレワーク用に検討している人にとって良い選択肢になると思ったからです。
先に購入したイトーキの「サリダチェアYL2」もまさにそれです。サリダYL2も2万円弱で購入でき、背ロッキング機能付き。座面がモールドウレタンのポリエステル張りという点でも同じです。
一方で、サリダYL2は台湾製、オプティは日本製です。また、オプティのほうが背もたれが高く、背面も樹脂ではなく布張りです。脚形状もオプティのほうがスタイリッシュな印象だと思います。
ただし、オプティはキャスターと座昇降レバーが黒色。張地のバリエーションもサリダYL2のほうが良い感じだと思います。また、脚部の幅はサリダYL2が585mmのところ、オプティは630mmもあるので、あまり学習机には向きません。
しかしながら、個人的にはオプティのほうが座り心地は良いと思います。座面がサリダYL2より湾曲しており、背もたれも十分に傾くうえ、全体的にソファのようにソフトな感触だからです。
なお、サリダYL2はカーペットの上で使うのに最適なナイロンキャスター、オプティはフローリングに最適なウレタンキャスターとなっています。
100cm幅の学習机だとギリギリ
息子の学習机は110cm幅なので、ワゴンを10cm内側に寄せて100cm幅のデスクの状態にし、オプティをセットしてみました。
脚部の幅が600mmを超えると、やはりギリギリです。オプティをセットするなら、スリムワゴンにするか、ワゴンなしのほうが良いでしょう。
肘を追加で取り寄せました
オプティはこの価格帯に回転チェアとしては座り心地は良いと思うのですが、いかんせんこれまで使っていたHARAチェアと比べると厳しいものがあります。そこで、少しでも改善すべく、専用のサークル肘を追加で注文することにしました。
肘を付属のボルトで取り付け
サークル肘は座面の裏に付属のボルトで固定するだけです。左右それぞれ3本ずつ。プラスドライバーが必要です。
肘を付けるだけで立派に
肘を付けるだけで見た目が随分と立派に見えます。それだけでなく、背をロッキングしたときに手を置く場所があると落ち着きます。また、肘があったほうがポジションを変えやすいです。
肘があると引出しに当たる
一方で、学習机の天板下に引出しがあると、肘が当たってしまいます。これでは椅子を完全に机の下に収めることはできません。
ただし、オプティの肘は奥行方向がそれほど長くないので、この状態で座っても天板が遠いということはないです。引出しの開閉がしにくいのは仕方ないとして、それでも肘があったほうが良いと考えていただくのもナシではないと思います。
【まとめ】オプティの〇と×
- リビングにも置けるスタイリッシュさ
- 座り心地がソフトで良い
- お手頃価格なのに日本製で安心
最後にオプティの良いところと悪いところをまとめてみましょう。まず、2万円以下でオプティほどスタイリッシュな回転チェアは少ないと思います。座り心地も2万円以下のものとしては上出来です。それでいて日本製というのですから、コスパが優れているだけでなく安心感があります。
- カラーバリエーションがイマイチ
- 100cm幅の学習机には厳しい
- 高身長&長時間使用には不十分
一方で、カラーバリエーションが一昔前、もしくはパブリックスペースでの使用を前提としていると感じます。キャスターが黒色なのもそのため(汚れが目立たないため)でしょう。
あとはほぼイチャモンですが、100cm幅の学習机にセットするには脚部が大きいです。また、これまで使っていたHARAチェアと比べてしまうと、座り心地は厳しいものがあります。やはり椅子はニーズに合ったものを選ばなくてはならないですね。
というわけで、オプティは中高生の学習用と言うよりむしろテレワークに最適と言えるかと思います。2万円を切る価格でスタイリッシュなホワイトフレーム、ソフトな座り心地、しかも日本製というのは、ほかにほとんどないでしょう。
学習用でコンパクトなホワイトフレームのものを探すなら、やっぱりサリダYL2かコイズミファニテックの「ラファン」でしょうね。もしくは、背ロッキング機能がない代わりに座面奥行の調整が可能な「カデット」。もう少し選択肢が増えてくれることを期待したいところです。
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