【2025最新】定番デスク徹底分析!浜本工芸「No.17デスク」

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かつてはコクヨの「くるくるメカ」、2000年代はベネッセ×カリモク家具の「学びデスク」や岡村製作所(現・オカムラ)の「ピエルナ」といった天板昇降式デスクがブームとなりました。

しかし、学びデスクもピエルナも既に販売を終了しています。それまでにコイズミファニテックもイトーキも天板昇降式デスクの取り扱いをやめていますし、ほかのメーカーも同様です。

気づけば残ったのはほぼ浜本工芸の「No.17デスク」だけという状態に。今回はNo.17デスクの人気の秘密に迫りたいと思います。

※この記事は2020年12月16日時点の情報に基づいています(2024年7月26日一部更新)

 

浜本工芸・No.17デスク

カラーバリエーション

  • 3色=ナチュラルオーク色、ダークオーク色、カフェオーク色

ラインナップ

商品名 サイズ W×D×H(mm) 税込価格 品番
デスク幅100 1000×650×730 125,400円 1764 1760 1768
デスク幅110 1100×650×730 128,700円 1784 1780 1788
移動袖 410×493×415 49,500円 1704 1700 1708
No.89昇降袖A 420×600×590~730 73,700円 8904 8900 8908
No.89昇降袖B 420×600×590~730 73,700円 8904 8900 8908
No.89昇降袖C 310×600×590~730 67,100円 8904 8900 8908
No.89移動袖A 412×499×605 67,100円 8904 8900 8908
木製ペントレー 330×110×21 4,400円
コンセント 330×33×50 6,600円 8004 8000 8008

特徴・人気の秘密

冒頭でも触れた通り、ベネッセ×カリモク家具の「学びデスク」や岡村製作所の「ピエルナ」といった天板昇降式デスクのブームは既に終わっています。にもかかわらず、浜本工芸のNo.17デスクは生き残っているばかりか、2021年度まで同社デスクの人気ランキング第2位に輝いていました。

No.17デスクの人気の理由を一言で言うと、まだ身長が低い未就学児から机に向かう習慣を身に付けさせたい親のニーズに適っているからだと思います。天板昇降式なら天板を低い位置にすることで安心して机に向かうことができます。また、ナラ無垢で高級感がありつつシンプルなデザインはリビングに置いても違和感が少ないです。

さらに、最初はデスク単品で予算を抑え、あとからワゴンを買い足すことができる安心感も浜本工芸ならでは。好敵手であった学びデスクと比較してコスパが良かったことも競争に打ち勝った大きな要因だと思います。

天板を低くした状態のときは天板奥に本を並べやすく、天板をもっとも高くした状態のときは本棚が消滅して代わりに足元棚が使いやすくなるというのも、とても合理的な設計と言えるでしょう。

ちなみに、大手メーカーではNo.17デスクだけが生き残った理由は、もともと学びデスクよりもコスパが良く販売台数が多かったことと、幼児教育に熱心な親から見ると高価でも長い目で見れば決して高くないと思われたからだと私は考えています。

よく比較検討されるデスク

杉工場・MUCMOC

杉工場の「MUCMOC(ムックモック)」は赤または青のアクセントカラーがオシャレな幅94cmのコンパクトな天板昇降式デスクです。個人的には本当にカワイイと思うのですが、横揺れがする、ヒノキの引出しは遊び(すき間)が多すぎ、おまけにアルダーの自然塗装なので、デザインだけで決めるのも厳しいと思います。

一生紀・ステップ

一生紀の「ステップ」もアルダー無垢の自然塗装です。奥行55cmとコンパクトなので幼児期からリビング学習を始めるにはちょうど良いのかもしれません。

浜本工芸・No.89デスク

天板昇降式デスクの人気が薄れてきたのは表面的には第二次ブームが去っただけと見ることができます。ただ、そもそも合理性に欠くのです。椅子の座面の高さを調節するのに比べてデスク本体の天板高を変えるために組み替えるのは大変で、おまけに天板を低くして使う時期は長くても小学生の間までです。また、ワゴンがコンパクトになってしまうという問題もあります。

そういうデメリットを考えると、浜本工芸の「No.89デスク」のような普通のデスクのほうが良いと考える人が多いのでしょう。

たなとつくえ「ミニマ」は浜本工芸No.09とNo.89デスクのハイブリッドだった!?
デザインした私自身、今まで気づかなかったことですが、たなとつくえの「ミニマ」は浜本工芸のNo.09だけでなくNo.89デスクにもよく似ていると言えます。Kライン脚はNo.09に似ている一方、天板奥行600mmである点や足元棚がないという点ではNo.89に似ています。

 

もともと私はアンチ天板昇降式デスクです。天板昇降式デスクの第二次ブームを終わらせた張本人ではないかとすら思っています。

ですが、いま改めてNo.17デスクを見ると、これはやっぱり良くできていると思います。未就学期から小学生の間はそれほど学用品は多くありませんからワゴンなしでもOK。浜本工芸ならあとで3段ワゴンを買い足せる安心感があるので、最初はデスクだけを購入することでイニシャルコストを抑えることもできます。

また、上棚は中学生以降に外してしまうことが多いのですが、No.17デスクなら天板高をMAXにすると自動的に上棚が消滅し、代わりに足元棚が使いやすくなります。おまけに、天板奥行は626mmもあるのでゆとりが感じられます。

そして、デザインがシンプルで美しく、大人になってもまったく違和感なく使えます。いま改めて他社の天板昇降式デスクを見ると、No.17デスクのデザインがいかに優れているかを思い知らされます。

やはり、ブームが過ぎ去っても生き残るのは強いものだけなのですね。

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この記事を書いた人

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

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