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ロシアの影響も少なく絶好調!浜本工芸のショールームに行ってきました

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浜本工芸大阪ショールーム学習家具コーナー

中国・武漢から始まった新型コロナウィルスの流行も3年目となりました。そして、ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから5ヶ月が経ちます。

改めて言うまでもなく、日本でもこれらによるビジネスや家計への影響は甚大です。しかしながら、今やモノ不足も値上げも「ニューノーマル」な感じになってきたように思います。

ご多聞に漏れず、家具業界全体はもちろん、学習机市場もモロに影響を受けているはずです。今回はそういうところも含めて、浜本工芸の大阪ショールームでお話をうかがって参りました。

※この記事は2022年8月3日時点の情報に基づいています

 

ウォルナットのNo.0989デスク

ウォルナットのNo.0989デスク

とかナントカ言いつつ、やっぱり一番気になるのはウォルナットで作られた「No.0989デスク」ですよね。ナラとオークが専門のはずの浜本工芸が初めて扱う、ウォルナット無垢を使ったデスクです。

幅110cmのデスク+昇降袖+バックパネルの3点セットで税込約30万円。通常のNo.09デスクのおよそ1.5倍、ほぼ総ナラ無垢の「令和プレミアム」よりも高価なブルジョワデスクです。

銘木が高騰しているだけでなく入手困難になりつつあるこのご時世に、なぜ敢えて浜本工芸はウォルナットのデスクなど発売したのでしょう。

その理由はいくつかあるようですが、ひとつは「新しいことに挑戦したい」と考えたとのこと。確かに、浜本工芸がウォルナットを扱うというのは誰の目から見ても新鮮です。

もうひとつはやはり、「昨今の消費者ニーズの多様化に応えたい」という考えがあったそうです。従来の浜本工芸であれば自社の得意分野に集中し、それに合う消費者だけが選んでくれれば良いというスタンスが強かったと思うので、これはかなり大きな変化と言えましょう。

なお、ウォルナットは今のところリビングやダイニングの家具では採用しておらず、今回のNo.09デスクが初めての試みだそうです。2023年度の浜本工芸の学習家具ラインナップは大きな変化がなかったように感じましたが、この点で言えば実際は社運を賭けるほどの大きな変化があったと言えるのではないでしょうか。

カフェオークとは違う

ウォルナットはカフェオークとは違う

浜本工芸は2017年度からカフェオーク色も用意しています。それなら別にウォルナットなんて採用しなくても良かったんじゃないかと思った人もいるんじゃないでしょうか。ぶっちゃけ、私は少しそう思っていました。

ですが、実際にウォルナットとカフェオークの昇降袖を並べてみると、まったく色合いが違うんですよね!ウォルナットに比べると、カフェオークはかなり黒っぽいことが分かります。

ダークオークとも全然違う

ウォルナットはダークオークとも全然違う

では、古くからあるダークオーク色と比較してみるとどうでしょうか。こちらも並べて見ると分かる通り、かなり印象が異なります。

そもそもダークオーク色はツヤあり塗装なのに対し、ウォルナット、カフェオーク、そしてナチュラルオークも、ツヤなし塗装なんですね。

こうやって色合いを比較してみると、やっぱりウォルナットは必要と感じてしまいます。

 

布調レザー

浜本工芸の学習椅子に新しく採用された布調レザー

2023年度は学習椅子に「布調レザー」4色のオプションが追加されました。これまでのパステルカラーと対照的に、シックな色合いです。

質感は布のような手触りの合成皮革ではなく、ザックリ編んだ布のようなエンボスが掛かった合成皮革となっています。ルイヴィトンのバッグの表面みたい、と言うのは良く言いすぎでしょうか。表面は硬めでザラッとした手触りです。

こちらの布調レザーをこのタイミングで投入したのも、ウォルナットのチェアにパステルカラーはないだろう、という意見が社内にあったからだそうです。つまるところ、それほど今回のウォルナットモデルには注力しているということですね。

 

No.6000オープンラック

浜本工芸・No.6000デスクユニット+オープンラック

次に注目すべきは「No.6000デスクユニット」のラインナップに新たに加わった「オープンラック」でしょう。上写真のようにL型に並べることができるだけでなく、デスクの脚を外して天板とジョイントさせることもできます(別売のジョイントパーツが必要)。

天板の四隅に丸みがあるものの、「No.28書棚B」のように天板上に出っ張りがないので、「No.28デスク」の横や奥に並べたいという方も少なくないのではないでしょうか。

こぼれ止めは可動式

No.6000オープンラックのこぼれ止めは可動式

No.6000オープンラックの棚板のこぼれ止めは挿し込み式なので、上写真のように簡単に外したり取り付けたりできます。これにより、両面どちらからでも本などの出し入れが容易で、かつ奥に本などを落としてしまうことを防ぐこともできます。

 

No.28デスクに専用ワゴン

No.28デスクに専用ワゴン(昇降袖C)

浜本工芸の2023年度カタログの発行時点ではまったく気付いていなかったのですが、新たにNo.28デスク用のワゴンが登場しました。従来はNo.32シリーズのワゴンを流用していたところ、専用のワゴンが用意されたかたちとなります。

No.28のワゴンは昇降袖A、昇降袖B、昇降袖Cの3タイプがあるのですが、いずれもNo.89シリーズと同じ前板を使っているように見えます。どうせならまったく新しいデザインを採用しても良かったんじゃないかと思ったりもしたのですが、移動袖だけはNo.89を今後も使うためNo.89のデザインで統一することにしたのでしょうか。

 

ロシア産材は大きな影響なし

浜本工芸はロシア産オーク材の輸入に関しては大きな影響なし

かねてからのウッドショックに追い打ちをかけるようにロシアがウクライナに侵攻した影響で、木材価格が高騰するだけでなく輸入が困難になっています。主にロシア産のナラやオークを使っている浜本工芸にとっては由々しき事態…そう心配しておりました。

しかしながら、現場サイドでは特に大きな影響は出ていないそうです。これはやはり浜本工芸が日本でも有数の大量にナラを扱うメーカーだからか、資材担当者が非常に優秀なのでしょう。

もっとも、「令和プレミアム」で使っている木目を厳選したナラや、長尺のダイニングテーブルに使う無垢材については、工場でも確保に苦慮しているところがあるそうです。

 

値上げ後も売上絶好調

もうひとつ気になっていたのは、7月1日の値上げ以前の駆け込み需要があったのかということと、その後の売上状況についてです。これについては私はかなり悲観的な予想をしていました。

ところが実際に話を聞いてみると、学習家具もリビングダイニング家具も駆け込み需要は大盛況。さすがに値上げ後は反動減を心配していたものの、逆に売上アップとなっているそうです。

先日、6月は全国の百貨店で時計や宝飾などの高額品の売上がコロナ禍前の2019年の水準を上回ったことがニュースとなりましたが、「あるところにはある」っちゅーことですな。私のような庶民にはまったくピンと来ないんですけど、それほど二極化が進んでいるということなのでしょう。

 

というわけで、勝手に色んな心配をしながら浜本工芸のショールームを訪れたのですが、まったくの杞憂に終わりました。ナラやオークが入荷しなくて学習机が品薄になるとか、売れ行きが悪くて値引きが期待できるとか、そんなことは少なくとも現時点ではなさそうです。

浜本工芸ではダイニングセットやソファ、リビングボードなども高価格帯のものが順調に売れてラインナップが厚くなってきているということですから、このまま行くと学習机も同じ方向性で進むのかもしれません。来年度はウォルナットのラインナップが増える可能性もありますし、「浜本工芸はもともとナラ専門だった」なんて言われる時代が来ることもあり得るのでしょう。

なお、2023年度のデジタルカタログは既に公開しておりますが、紙のカタログも既に印刷が済んで徐々に配布が始まっている状況とのことです。浜本工芸が作ったウォルナットのデスクを早く見てみたい方やカタログを手に取ってご覧になりたい方は、全国8ヶ所にあるショールームに足を運んでみてはいかがでしょうか。

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