スーパーマーケット業界には、CGC、ニチリウ、全日食などの共同仕入れ会社(ボランタリーチェーン)があり、加盟店にプライベートブランドの商品などを卸しています。同様に家具業界にも、ジェフサ、ニッポンインテリアチェーン(ニック)、瀬戸内ファニチャーといったボランタリーチェーンがあり、「リビンズ」もそのうちのひとつです。
ただ、リビンズは2008年に協同組合から株式会社に組織変更し、家具商社に近いポジションになりました。2013年にはB2Bの卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」に出店したことで、従来の加盟家具店だけでなく楽天市場などでも徐々に取り扱いが増えています。特にこの1年ほどで一気に取扱店が増えた印象です。
「さぞ、リビンズが展開する学習机の「kiduku(キヅク)」シリーズも絶好調に違いない」…と期待したものの、現実はそう甘くないようです。キヅクの2025年度デジタルカタログを見て、そう感じました。
※この記事は2024年9月4日時点の情報に基づいています
「リノ」以外は値上げ
キヅクの2025年度カタログは2024年度に発売された「リノ」(上写真)から順に掲載されています。ラインナップには変更なし。しかし、価格をチェックしてみると、なんと値上げではなく値下げされているではありませんか!
「まさか、販売台数アップで値下げに転じたか!?」と鼻息を荒くしたのも束の間、すぐに興奮は冷めてしまいました。値下げされたのはリノだけで、残りはすべて数%から最大30%近くの値上げだったのです。
なぜリノだけが値下げとなったのか、理由は分かりません。敢えて憶測を述べれば、従来型の学習机は厳しい一方、リノのような学習用と限定していないスタイルのデスクは想定以上に売れたというところでしょうか。
もっとも、現在のキヅクのラインナップは奥行50cm程度のリビングデスクがメインで、それらは値上げされています。それを考えると、単純に値段が高すぎたので少し安くしたというだけの話なのかもしれません。
「ロッソ4」が廃番に
2025年度のキヅクには新型デスクはありません。一方で、定番だった「ロッソ」が消えています。
ロッソはイトーキの「カモミール」に似たテイストのデスクですが、今や競合が多いですからねー。ヒカリサンデスクの「L-ビスコット」や「L-スモア」、ニトリの「SC23」、大商産業(金次郎デスク)の「LPC-830」などなど。個人的には頑張って生き残って欲しかったですが、これも時代の流れかもしれません。
というわけで、2025年度のキヅクはほとんどのデスクが値上げとなったうえ、ロッソ4が廃番となる残念な展開となりました。ネットショップで取り扱いが増えても、もっと安いデスクはたくさんありますからねー。一方で、キヅクのコスパが優れているということもありません。
このままいけばジリ貧は必至です。2026年度に期待したいと思います。
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