本邦初公開!コイズミ新型デスクライト「ECL-111/112」スペック

コイズミファニテック・太陽光スペクトルLEDデスクライトECL-111

2022年度はコイズミファニテックから新型デスクライト「ECL-111(ホワイト=上写真)」「ECL-112(ブラック)」が発売されました。パッと見た感じは同社「ECL-611/ECL-612」と大差ないですが、Ra97の高演色性LED素子「サンライク」を搭載した、自然光に近い「太陽光スペクトルLEDデスクライト」です。

「スペシウム光線」が出るデスクライトじゃありませんよ(笑)でも、本当にスゴいデスクライトなんです。個人的には、ガソリン車しかなかった時代にハイブリッド車の「プリウス」が登場したときくらいのインパクトがあると思っています。

そんなスゴいデスクライトなのですが、カタログやホームページにこれまでのコイズミ製デスクライトのような詳しいスペックが載ってないんですよ。待てど暮らせど(と言っても2ヶ月ほど・苦笑)情報が追加される気配がないので、痺れを切らせてコイズミファニテックに問い合わせてみました。今回はその結果を皆様にもシェアしたいと思います。

たぶん本邦初公開。コイズミファニテックのホームページにも載っていないし、日本で唯一の学習机評論家だからこそ成し得た成果でございますよー(笑)

 

学習机評論家が考える理想のあかり

学習机評論家が考える理想のデスクライトのあかりは机全体が万遍なく500~800ルクス

ECL-111/112(以下、112は省略)の照度分布図やスペックを紹介する前に、まずは私の理想とするデスクライトのあかりについてご理解いただければと思います。

一言で申しますと、私が考えるデスクライトの理想的なあかりは、「机上面全体が均等に500~800ルクス」となる状態です。

最近のLEDシーリングライト(天井照明)は明るいので、直下のテーブルやデスクなら500ルクス程度あります。基本的にはそれでOKなんです。

しかし、学習机はだいたい壁に寄せて置くことが多く、必然的にシーリングライトは背中を照らすことになります。また、窓際なら太陽光が差し込みますが、太陽光は10万ルクス以上にもなりますから明るすぎてダメ。なので、手元を照らすためにデスクライトは必要になるわけです。

JIS規格AA形ならOK…ではない

JIS規格AA形と同A形の照度分布図

デスクライトの明るさを測る指標の一つとして、「JIS規格AA形相当」や同じく「A形相当」という表現が使われることがよくあります。

基本的にJIS規格AA形のほうが広い範囲を明るく照らせるわけですが、だからと言って一概にJIS規格AA形のほうが良いと言えるわけではありません。もしその通りなら、強力な光源を使って遠くまで光を拡散させれば良いわけです。しかし、それだと明るすぎて目の負担になってしまいます。

上図の通り、JIS規格AA形相当であると言うには光源の中心から50cmの地点で250ルクス以上ある必要があります。200ルクスではダメなんです。200ルクスだとJIS規格A形相当となります。

一方で、光源直下が3千ルクスでJIS規格AA形相当のデスクライトと、直下1千ルクスでJIS規格A形相当のデスクライトがあったら、私は迷わず後者のほうが良いと断言します。前者は直下が明るすぎて目の負担が大きく、後者のほうが冒頭で述べた「机上面全体が均等に500~800ルクス」に近い状態だと言えるからです。

ECL-111のスペック

照度分布図

コイズミファニテックECL-111の照度分布図

さて、ここからが本題です。上の図はコイズミファニテックから提供いただいた照度の測定データを少しデフォルメして作成したECL-111の照度分布図です。

いきなりこれを見せられて「おおーっ」と言う人はなかなかいらっしゃらないと思います。一般的な学習用および作業用のLEDデスクライトは直下照度が1000~2000ルクスが当たり前なのに、ECL-111はなんと800ルクスに抑えられています。

それは既にカタログで明らかになっていることですので、今回驚くべきは半径50cm円周上で概ね200ルクス以上を達成しているというところです。すなわち、JIS規格AA形相当とは言えませんが、幅100cmの机の端でもそれに準ずる明るさを確保しているということです。

これ、スッゲーことなんですよ!めちゃ明るい光源で机の端まで照らすのは簡単ですけど、こんなに弱い光源で机の端まで十分な光を届けられているわけですからね。あごが外れるくらい驚くべきことです!

性能スペック

色合い&直下照度(H500mm)休憩モード3,100K400Lx
勉強モード4,300K800Lx
計算モード5,200K700Lx
まぶしさ(輝度)4,664cd/㎡
むらのなさ(均斉度)2.8倍
光束495Lm
演色性Ra97
省エネ性(年間電気代)約414円

あとですね、まぶしさ(輝度)が驚くほど低いんです。これが私がECL-111を初めて見たときに「やさしいあかり」と感じた原因だと思われます。

むらのなさ(均斉度)についてはコイズミファニテックのデスクライトとしては必ずしも優秀とは言えない値です。しかしながら、3倍以内というエコレディ基準は達成していますのでまったく問題ありません。

あと、光束もかなり抑えられています。これで机の端まで十分な光を届けられるなんて驚異的ですよ。

しかも、Ra97の高演色。それでいて電気代は1日あたり5時間を300日間使って約414円とはエコですよねー。一般的に高演色にすると出力を上げる必要があり、そうすると電気代も上がるわけですから、これらを両立しているというのは本当にスゴイことです。

 

他機種との比較

照度分布図

照度分布図の比較(ECL-111、611、357、546)

ECL-111のスペックだけを見ても分かりにくいと思いますので、コイズミファニテックの他のデスクライトと比較してみましょう。なお、天板サイズや特に周辺部の照度などの細かい違いについてはご容赦ください。

まず、ECL-111と形状が似ている「ECL-611」と比較すると、ECL-611の天板奥10cm分を削り、1000~1200ルクスの円を除けば、照度分布図が割りと似ていることが分かります。それでいて、ECL-111は直下照度を抑えられているところが秀逸と言えるでしょう。

次は、上棚付きの他社製デスクにも取り付けやすいことで私が高く評価している「ECL-357(SCL-357)」と比較してみましょう。ECL-357はシェードが大きいということもあって、強力に、広い範囲を照らしていることが分かりますね。

コイズミファニテックのハイエンドモデルである「ECL-546」はツインライトですから、圧倒的に広い面を1000ルクス前後で照らしていることが分かります。ECL-111を「柔」とするなら、ECL-546は「剛」という感じでしょうか。

性能スペック

型番直下照度(Lx)輝度
(cd/㎡)
均斉度
(倍)
光束
(Lm)
演色性
(Ra)
年間電気代
(円)
休憩勉強計算
ECL-1114008007004,6642.849597414
ECL-6113501,10070019,1142.4761285414
ECL-3573501,10080018,0181.91,13485587
ECL-5464001,20080018,0031.71,43185794

続きまして、各指標の数字を比較してみましょう。直下照度については、ECL-111の勉強モードが他3モデルと比べて抑えられている以外は大きな違いはありません。

輝度についてはECL-111が圧倒的に低いです。だからまったくと言って良いほど眩しさを感じさせないのですね。

均斉度、つまりムラのなさ、つまりシェード直下と机の端のほうとの明暗の差については、ECL-546とECL-357が優れています。ECL-111は4モデルの中でもっとも劣るわけですが、それでも市販のデスクライトに比べたら優れていることは間違いないと思います。

ECL-111の光束はかなり少ないですね。コイズミファニテックの現行デスクライトの中で唯一反射板を使っているそうなので、少ない光束でも効率良く光を拡散できているのだと思います。

演色性はECL-111がもっとも高いです。そのため、物が自然な色に見えます。

電気代はECL-611と同じで年間約414円。いずれも消費電力は12ワットだからです。

 

ECL-111は設計思想が別次元

ECL-111とECL-611のあかりの比較

以上の通り、ECL-111をコイズミファニテックの従来のデスクライトと比較すると、かなり性格が異なることが分かります。中途半端な知識でスペックを見ると、「暗い」、「JIS規格AA形相当より劣る」、「あかりにムラがある」などと見誤ってしまいかねません。しかし、そういう指摘は誤解に過ぎないということは、ここまで読み進めてくださった方には十分ご理解いただけたかと思います。

従来、コイズミファニテックでは、明るく、均一性が高く、省エネであることを念頭に、設計・開発をしてきました。

学習用LEDデスクライトではコイズミファニテックがリーディングカンパニーです。LEDの導入当時は価格が高く、眩しく、演色性が低く、多重影が出やすいなど、扱いが難しく、そういった問題をまずコントロールするということが第一の課題だったのです。

そして、そういった課題が解決できるようになると、世間では明るさ競争に突入。一時は「2000ルクスで明るい!」などと謳ったデスクライトが店頭に並ぶという異常な事態に発展しましたが、ようやくそんな誤解も解消されるようになりました。

そこでコイズミファニテックは「今こそ光の質を追求すべきタイミング」と捉え、「HCL(ヒューマンセントリックライティング)」、つまり「人に優しい明かり」を志向して、新型デスクライトの開発に着手。その結果生まれたのが、太陽光に近いスペクトルを持つLED「Sunlike(サンライク)」を搭載したECL-111だったというわけです。

 

つまるところどれが「買い」か?

ECL-111やさしいあかりでインテリア性にも配慮
ECL-611コンパクトでスタイリッシュなデザイン
ECL-357バランス良いあかりとアームの操作性
ECL-546ツインライトでやさしくも力強いあかり

ECL-111は実に素晴らしいデスクライトです。直下照度が抑えられており、眩しさも従来よりかなり低減。おまけに高演色で、見た目や操作性も良くできています。

ならば、これからデスクライトを買うならECL-111一択で良いかと言うと、必ずしもそうではないと思います。ECL-111に外観が似ているECL-611は、よりシンプルなデザインで特にリビングダイニングに違和感なく溶け込みやすいはずです。

ECL-357は本格的な学習に最適なシェードの大きさで、天板面全体をムラなく照らしてくれます。また、アームの可動範囲が広くて照り返しが気になっても調整が容易です。

ECL-546はツインライト搭載で学習机全体を力強く、しかもムラなく照らすことができます。史上最強の学習用デスクライトと言っても過言ではないでしょう。

このように、ECL-611以外のデスクライトもそれぞれに持ち味があります。そのため、使用する状況によって選ぶべきデスクライトが変わってくるということもあると思います。

たとえばビーノの120cm幅デスクや、浜本工芸やカリモク家具の110cm幅以上のデスクの場合は、シェード幅が広くてパワフルなECL-357やECL-546のほうが適しています。天井照明で十分なあかりが確保できている場合は、手暗がりを防ぐ意味でECL-111でもまったく問題ないと考えられます。

 

以上、ECL-111のスペックと特徴を詳しくご紹介しました。ECL-111は本当に素晴らしいデスクライトです。しかし、だからと言ってコイズミファニテックの従来のデスクライトが劣っているわけでもないということをご理解いただけたかと思います。

そこんところ私も理屈では理解しているつもりですが、一度あのやさしいあかりを目の前にしてしまうと、ECL-111が欲しくなってしまうんですよねー(苦笑)妻のテレワーク用にとか言って買ってしまいたくなるのですが、そんなことをしたらまた妻に怒られそうだし…。罪作りなデスクライトだと思います。

KOIZUMI  LEDデスクライト ECL-111 WH
コイズミファニテック
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【コメント】 皆様からご質問・ご意見など

  1. GTC より:

     いつも 参考にしております。子供三人(中1、小5、小2の学習机 全て 評論家さんの参考で 購入しました!!!

    小2の娘のライト をやっと購入したので、、
    遅くなりましたが お礼をコメントしにきました。

    収納 のブログも ためになります
    ためになったよ〜 もう中さん^_^

    • GTC より:

      タイトルのライト購入しました。
      ルトラ?(コイズミ 
      に このライトです!!

      • 収納マン より:

        GTCさま

        はじめまして^^

        ECL-111/112を購入されたのですね!
        このデスクライトについては細かいスペックが明かされていなかったので、ご参考になったのであれば私もとてもうれしいです♪

        ルトラも天板がメラミンでキズや汚れがつかなくて良いですよね。
        ナイスな組み合わせだと思います。

        またNew!収納教える.コムのほうもご覧ください。
        このたびはわざわざのご報告ありがとうございました^^