XYL(キシル)にソックリ!?ヒノキクラフトの学習机

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前回紹介しましたXYL(キシル)からの流れで、今回はキシルにそっくりなヒノキクラフトの学習机を紹介したいと思います。

 

同じく静岡!キシルとヒノキクラフトは材質も仕様も瓜二つ

キシル(浜松市)とヒノキクラフト(静岡市)はともに静岡県のメーカーで、自然塗装のヒノキの学習机を作っています。あまりに似ているので私は最初、関連会社かと思っていたほどです。というか、ヒノキクラフトが作ったデスクをキシルが仕入れて販売しているんじゃないかと思っていましたが、その確証は得られませんでした。

もちろん、同じ静岡で、自然塗装のヒノキを作っているというだけでは、そんな風には思いません。まったく関係のない会社だったらさすがに訴訟に発展するだろうと思えるほど、デザインや仕様などが似ているのです。

キシル・3段ワゴン(M) ヒノキクラフト・Siワゴン[M]
  • 自然塗装のヒノキ無垢
  • 引出底板はスギ
  • 外寸も内寸もほぼ同じ
  • 耐久性に不安のあるゴム製一輪キャスター
  • 最下段引出し内部材の形状やスライドレールがそっくり

これだけ類似点が多ければほとんど同じものと断定しても差し支えないレベルなのですが、それぞれ微妙に寸法が違ったり、微妙に角のアールの取り方が違っていたりするのです。木取りの寸法を微妙に変えたり切削機械のコンピューターの設定をいちいちやり直すのは非常に効率が悪いので、同じところで作っているのであればそれぞれはそういう微妙なところまで同じはずなんです。むしろそういう微妙なところがまったく同じで、パッと見てすぐ分かる仕様のほうを変えるのが普通なんですけれど、キシルとヒノキクラフトの場合は逆なんですね。つまるところ同じところで作っているとはちょっと考えられないわけです。

 

それでもラインナップまで似ている!

キシルとヒノキクラフトは基本的に仕様が同じでありながら微妙なディテールが異なるということで、同じところで作っているとは言えません。しかし、それにしてもデザインだけでなくラインナップまで似すぎているほどに似ているのです。普通だったら絶対に訴訟に発展します。

キシル・杉の本棚 ヒノキクラフト・杉の本棚

見てください!パッと見た目は同じでしょ!?でもこれが微妙に高さだけ1cm違ったり、棚受け金具が違うんですよねー。同じところが作っているんじゃないとしたら、同じコンサルタントが入っていたりするんでしょうか。あくまで私個人の印象ですけど、家具産地の中でも静岡って何か特殊な感じなんですよねー。

ちなみにキシルはランドセルを扱う土屋鞄製造所とタッグを組んでいますが、ヒノキクラフトは池田屋のランドセルとタッグを組んでいます。つまるところ同じビジネスモデルで、そうするとやはり影にコンサルタントの存在があるのかと思ったりするのですが…。

とは言え、学習机そのものに関しては基本的な仕様が同じということで、ヒノキクラフトの学習机に対する私の評価はキシルと基本的に同じということになります。

学習机に関してはほとんど同じ仕様でもキシルのほうが価格はだいたい2~3割ほど高いようなので、どうしてもこういうデザインの自然塗装のヒノキの学習机が欲しいという方はヒノキクラフトのほうがお得と言えるかもしれません。

 

ヒノキクラフトはたぶん小回りの利く良心的なメーカー

ヒノキクラフト2016総合カタログ

ヒノキクラフトのネットショップにカタログ資料請求のボタンがあったので、ポチッてみました。てっきり学習家具カタログかと思ってたんですが、届いたのは総合カタログでした。学習机だけでなく、テーブルやソファー、ベッドや食器棚も載っていました。

ヒノキクラフトはやはり箱物家具メーカーのようで、チェアやソファーを見るとかなり無理矢理感があるのですが、別注や特注にも応えてくれる小回りの利く規模の木工所という感じです。直接コンタクトを取ったわけではないですけど、良心的な会社なんじゃないかなと思いました。基本的にヒノキの家具しか扱っていないようですし、価格も安くはありませんが、もし何かしらこだわりがあって、なおかつお近くであれば、一度足を運んでみると良いのではないでしょうか?

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この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

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コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. りす より:

    はじめまして。ヒノキクラフトの学習机を購入したいと思って貴ページにたどり着いた者です。沢山の記事があり、とても参考になります。
    素人の考えで恐縮ながら、お聞きしたいことがありコメント失礼いたします。
    ・芝谷様は、ウレタン塗装が推しでしょうか?私はできたら無塗装の木が好きです。が実用に耐えないでしょうから、せめて塗装の薄いもの、木を感じられるもの、と考えてしまいます。また、自宅にはダイニングテーブルやチェスト等、ウレタン塗装のものがありますが、質感がイマイチです。そんな理由でオイル塗装に惹かれましたが、やはりウレタン塗装がプロから見た「いい家具」でしょうか?また、保護の面では、オイル塗装など無いに等しい感じですか?
    ・ひのきの家具は一般的ではないというのをこちらで初めて知りました!XYLには何となくマイナスな気持ちがあって(理由は分かりません)ヒノキクラフトを候補にしたのですが、そもそもヒノキで家具(机)を作るというのは一般的ではないのでしょうか…。
    当方希望は特に桧にこだわりがある訳ではなく、「木の質感のあるもの」なのですが、輸入材だと防腐処理とかどのようなものされているのか不安で、国産材で探すうちに図らずも桧一択となった次第です。(ヒノキしか見つけられませんでした)国産原料で机単体で5万円まで、で桧以外の材質をご存知でしょうか?
    お知恵を借りられたら幸いです。

    • 収納マン(芝谷 浩) 収納マン より:

      りすさま

      はじめまして^^

      何を以って「いい家具」とするかは難しいところです。
      実際、オイル塗装の家具を好む方も少なくはありません。
      また、私もオイル塗装の家具に触れていると、手触りの良さに惚れ惚れすることはあります。

      ただ、ヘビーデューティーな学習机でもオイル塗装はアリかというと、私は基本的にNOの立場です。
      確かに質感は良いですし、価格も安いですが、キズや汚れが付きやすいからです。

      どうしても質感重視ということであれば、カリモク家具のピュアオークが良いと思います。
      ウレタン塗装ですが、塗膜をほとんど感じさせません。

      また、どうしても国産材ということであれば、飛騨産業の圧縮杉もあります。

      基本的に、やはり本当に良いものを作るには、技術力が必要になりますし、作業工程が複雑になり時間も掛かるので、それなりの価格になってしまいます。
      硬い木は高価で、軟らかい木は安価、ウレタン塗装にすれば高価になり、オイル塗装にすれば安価になるのは動かしがたい事実です。
      安いのに良いものとなると、私は浜本工芸くらいしか思い浮かびません(材質は輸入材ですが)。

      確かに輸入材や輸入家具は「燻蒸」が必要になるので、気になる方もいらっしゃるかもしれません。
      ただ、このレベルを気にされるというのは、いっさい外食はせず、コンビニ弁当も食べないといった、よほどこだわりのある人だと思います。
      昔の話はともかく、燻蒸は大きな問題だと私は思いません。

      国産原料で机単体で5万円までで桧以外の材質というのは、残念ながらちょっと思い浮かびません。
      お力になれず申し訳ないです。

  2. りす より:

    収納マン様
    こんなに早くお返事がいただけるなんて思っていませんでした、感激です。
    お忙しいところありがとうございます。
    塗装についてよく分かりました。ちゃんと探せてなかったのですが、塗装に関するエントリもコメント後に拝見しました。よく分かりました。
    カリモクの…気になりますがお値段を見るのが恐ろしく、ぐぐったことがありませんw勇気を出して家具店に見に行ってみようと思います。
    圧縮杉というのも知りませんでした、見てきます!ありがとうございます。

    木の原価とか全然分からず無理のある予算で探していたようでお恥ずかしいです(//_//)
    実際うちはコンビニも外食もほぼないような家なので(でも化繊の服を着ている矛盾w)、まずは国産材で検討してみます。

    本当にテーマが多くて簡潔なのに情報豊富で稀有なサイトに感動してます!また拝見させてください、ありがとうございます!

    • 収納マン(芝谷 浩) 収納マン より:

      りすさま

      こちらこそ、ご理解いただけてうれしいです^^

      買う買わないは別にして、カリモク家具のピュアオークや飛騨産業の圧縮杉は是非一度ご覧いただきたいですね。
      やはり本当に良いものをご覧いただくのがもっとも理解してもらいやすいと思います。

      国産材となると基本的に杉とヒノキくらいで、針葉樹ですから軟らかいです。
      「学びデスク 高さ成長タイプ 日本の木」iconシリーズのような例外的なものもありますが、安価ではありません。

      仮に国産材にこだわっても、合板の部分は生じます。
      合板には接着剤が大量に含まれますから、いくらホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆(最上級)であっても少なからず有害と言えます。
      なので、国産材にこだわる意味はあまりないのではないかというのが私の考えです。

      もっとも、私の考えが正しいとは限りません。
      いろいろご検討いただいて、りすさんなりの最適解を見つけていただければ幸いです。