昔は「西のナフコ、東の島忠」と言われたものでした。しかし、その島忠は関西を攻めあぐね、今年はとうとうニトリの傘下となりました。
さしずめ、今は「西のナフコ、東の東京インテリア」と言うのが適切でしょうか。既にお互いのテリトリーを侵食し合い、バチバチにバトっています。
ともあれ、島忠の侵攻を食い止めたナフコもニトリとは以前から競合しています。おまけに東京インテリア家具も相手にしなければならないのですから、低価格路線と高級路線の両面で対抗する必要があり大変です。
学習机においても、昨年度あたりからその傾向が読み取れるラインナップになっています。難しい舵取りが求められる中、2022年度のナフコの学習机ラインナップはどのように変化したでしょうか。目ぼしいところをチェックしてみたいと思います。
※この記事は2021年12月29日時点の情報に基づいています
浜本工芸・タイディNO.90デスクB
2022年度のナフコの学習机カタログを見ても、残念ながらコレといった新作デスクはありません。もっとも目玉と言えるのは、浜本工芸の「タイディNO.90デスクB」くらいではないでしょうか。
こちらは基本的にカタログモデルの「No.90デスクB」に足元棚を設け、引出しに鍵を付けただけのようです。ただ、No.90デスクBでは収納力が足りない、No.90デスクAでは椅子を収めるスペースがないし価格も高すぎると感じる方もいらっしゃるでしょうから、個人的にはかなり良いアレンジの仕方ではないかと思います。
なお、タイディNO.90デスクBと引き換えに、長年ナフコで扱われてきた「No.17デスク」のオリジナル仕様「35ロイヤル」が消えました。
組みかえデスク コンバー
続いてご紹介するのは組みかえデスク「コンバー」。まだ現物は確認できておりませんが、おそらく大商産業(金次郎デスク)の「MWD-520」のオリジナル仕様だと思います。上棚がミドルからローになり、引出しの取っ手の形状を変えて、片持ちアームのデスクライトをセットした仕様です。これで税込49,900円は魅力的だと思いますし、ニトリの「リビオG」にも余裕で勝てると思います。
ちなみに、こちらのベーシックデスク版「ユニバー」というのも投入されています。オリジナルモデルの投入でナフコでの大商産業の存在感はますます大きくなりそうですね。
CDコンパクトは価格維持
ナフコ21スタイルがコイズミファニテックと共同開発したCDコンパクトのオリジナル仕様「学習机2点セットNODR」は新色グレーが加わって全6色展開になりました。
このグレー色が面白いのは、上棚が女の子向けの形状なのに、写真立てがポケモン、引出し持ち手がスクエアの男の子仕様だというところ。ジェンダーレスを意識したのでしょうか。
ともあれ、こちらは新色を投入しつつ税込69,800円を維持した一方、CDファースト型の「学習机2点セットNODM」は昨年度の税込79,800円から同84,800円に値上げされました。また、woody1ミドルタイプのオリジナル仕様「学習机2点セットNODF」も税込79,800円から同84,800円に値上げされています。
ほか、「ブロスト」と「ワイズ」のオリジナル仕様、「ビーノ」、「ジャストフィットチェア」がカタログから消えるなど、コイズミファニテックは随分と冷遇されました。相対的にくろがね工作所のほうが厚遇されている印象ですが、コイズミファニテックの価格帯ではなかなか厳しいのかもしれません。
2022年度のナフコ21スタイルの学習机カタログで見られた変化は概ね以上の通りです。カタログの冒頭からコイズミファニテック、くろがね工作所、堀田木工所、浜本工芸を全面に押し出す一方、後半ではニトリと十分に戦える価格帯を提案しており、上手に低価格と高級の両面戦略を打ち出せていると感じます。
もっとも、家具業界は既にリアル店舗同士の競合よりも、ネット対リアルの競合を意識しなければならない時代になっています。ナフコは既にオンライン販売も実施していますが、今後ジリ貧にならないようにするためには今以上に力を入れていかなければならないでしょう。近くにナフコ21スタイルがない地域の方でも気軽に買えるように、頑張って欲しいものですね。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
こんにちは。
子供の学習机を検討しています。
地域柄ナフコしか無く店頭で確認出来るものが少なく候補があまりありません。
最近ではネットでの購入も可能だと思い色々と悩んでいます。
店頭で確認して検討しているデスクは
コイズミさんのNODF-941なんですがコイズミさんはセット内容が売られているところで様々でどちらで購入した方が良いかで悩んでます。
まず、天板がMDFかラバーウッド集成材です。
どちらが良いのでしょうか?
あと、照明はツインタイプがやはり良いのでしょうか。
それとワゴンが昇降機能があるものとないものはどちらが良いでしょうか?
最後にハイタイプとロータイプはどうでしょうか?
多くの組み合わせが存在するようなので宜しければ教えていただければ助かります。
宜しくお願い致します。
はるたろうさま
はじめまして^^
ナフコは選択肢の一つとして見れば魅力的なんですが、「ナフコしかない」という状況になると割りと偏った商品構成なので確かに戸惑うところがあるかもしれません。
ネットショップで購入する場合は自分で組み立てと梱包材の処分をしなければならないことが多いので大変ですけど、ナフコで満足のいく商品がなければ選択肢に入ってくるでしょう。
それはさておき、今ご検討中なのはコイズミファニテック製の「NODF-941」ということですね。
こちらは「OD1-woody(woody1)」のナフコ仕様となります。
OD1-woodyはカタログ外モデルながら多くの販売店で扱われている一方、ナフコのようにオリジナル仕様というのは他では聞かないです。
また、OD1-woodyはかなり特殊な扱いなので、ネットショップで販売されていることはかなり珍しいのではないかと思います。
少なくとも私は現時点で、ナフコ以外でOD1-woodyがネットで売られているところを知りません。
天板の材質については、MDFのほうがコストが安い、ラバーウッドはそれに比べると高いと言えますが、表面硬度や使い勝手においては違いはありません。
強いて言えばラバーウッドなら「天然木」という満足感が少しあるだけでしょう。
デスクライトはツインライトのほうが良いというのは確かにその通りです。
そのほうが理屈上、机上面全体を万遍なく照らすことができるからです。
ただ、ツインライトでなくてもシェード幅が広いデスクライトなら十分ムラなく照らすことができると私は考えています。
つまり、ストレートライト(ECL-653)やスリムアームライト(ECL-357)でも問題ないということです。
コイズミファニテックに関しては、ワゴンは昇降タイプのほうが良いと思います。
デスク天板と高さを揃えて、幅を拡張したり、L型デスクのように配置して使うこともできるからです。
ただし、もちろんコストは掛かります。
また、他社ならワゴン天板が昇降しない代わりに引出し2段目が深くなったりします(ex.イトーキ「リーモ」)。
ハイタイプとロータイプのどちらが良いかというのは一概には言えません。
置く場所が限られていたり収納量が多いほうが良ければハイタイプですが、逆に圧迫感を抑えたい場合や予算を抑えたい場合はロータイプとなります。
最近はハイタイプの人気がかなり下がっているというのが現状です。
当サイトにははるたろうさんのお役に立てる内容が盛りだくさんだと思うので、気になったページからどんどん読み散らかしていただければと思います^^
迅速な御返答ありがとうございます。
近くにはニトリもあるのですがナフコの方が種類があるように思いました。
(取扱メーカーなど)
そこでコイズミさんのデスクが気になりました。
価格的にはNODF-814ていうものもありましたがライトの面や天板、昇降などが違ってました。
天板はMDFもラバーウッドも強度的には変わらないのですね。
本当は無垢材ってのが良いのですが。
ラバーウッドは天然木の風合があるのでしょうか?
MDFは剥げる?壊れやすい?って事も何かに掲載されてて。
ロータイプかハイタイプは確かに圧迫感ありそうですね。
店舗で見るとそんなに無いですが自宅に入れるとかなり圧迫感は変わるでしょうね。
収納マン様のサイトで色々勉強させていただいてますがどこかに昇降機能の件を記事になさって所があってコメント欄に使い勝手の内容があったのですが分からなくなってしまって。
あと、学習椅子は何か良いものありますか?
こちらはもし店頭に無ければネットでも簡単に購入できそうでして。
店舗ではコイズミさんのNODC-193やNODC-07その他木製のコイズミさんの椅子をオススメそれてましたが何かオススメありますか?
宜しくお願い致します。
はるたろうさま
そうですね。ニトリは低価格帯で揃えられているし、質感も似たものが多いので、ナフコのほうがバリエーション豊かに見えると思います。
NODR-814は「CDコンパクト」のナフコオリジナルモデルとなります。
主にワゴン天板が固定で引出し2段目が少し深めとなっているところがカタログモデルとの違いです。
OD1-woodyなどで天板に使われているラバーウッドはいわゆる天然木の無垢板です。
ラバーウッドは天然木の中では手に入れやすい価格帯で、無垢板以外で使われることはありません(突板として使われることはない)。
木目はお世辞にも美しいとは言えないものの、硬さは申し分ないです。
MDFは剥げやすいとか、壊れやすいということはありません。
基本的にはMDFであれ、天然木無垢であれ、突板であれ、コイズミファニテックに関してはほぼ同じ塗装が施されているとお考え下さい。
ワゴン天板の昇降機能についての記事はこちらでしょうか。
学習椅子については、「ハイブリッドチェア」の色違いであるNODC-07やそのハイバックモデルのNODC-193は、一般的に座り心地や使い勝手が良いのでオススメです。
一方で、机の幅によってはちょっと大きいですし、カーペットを敷かない場合はフローリングを傷める可能性もあります。
座り心地の好みも人それぞれですので、いろいろ座り比べてみるのが良いでしょう。
何度もご丁寧にありがとうございます。
それではコイズミさんの場合は天板や素材についてさほど変わりはないのですね。
ワゴンについてですが3段目(深い所)やその他のサイズで使い勝手(使い方)はどのように異なりますか?
やはり昇降機能タイプの上段2段は中途半端なサイズ感ですか?
昇降タイプのデメリットはどんな感じでしょうか?
そろそろ時期的に購入しないと品薄になると店舗では言ってましたのでちょっと焦ってます。
宜しくお願い致します。
はるたろうさま
> それではコイズミさんの場合は天板や素材についてさほど変わりはないのですね。
強度面においてはその通りです。
一方で、見た目の印象などは異なります。
やはりMDFよりは天然木、同じ天然木でも突板より無垢のほうが、一般的には全体の質感が上です。
ワゴンの使い方について、一般的に最下段はプリント類のファイルを収め、1~2段目は文房具や半ばオモチャのようなものを収めることが多いと思います。
デスク本体の引出しの深さとワゴンの1~2段目は同じくらいの深さであることが多く、そこが昇降式のワゴンのデメリットと言えるところはあるでしょう。
昇降式ではないワゴンなら2段目が深めになっていて、ちょっと大きめのモノを収めることもできますからね。
近年は学習机も売り切りではなく、通年生産に移行しているものが増えています。
ただ、オリジナルモデルはシーズン中に1ロットで終わることもあると思いますし、その場合、来年まで入荷の目途が立たなかったり、廃番になる可能性もあります。
カタログモデルであっても、売れ行きが芳しくないものは廃番になることもあるでしょう。
学習机のピークが分散傾向にあるとは言え、この1~2月はやはりピークです。
在庫状況は目まぐるしく変化します。
決して慌てる必要はありませんが、情報収集は早いに越したことはありません。
各メーカーのカタログを参考に、まずは理想的な形を落とし込んでみてはいかがでしょうか。
収納マン様
先日より色々と御相談に乗っていただきありがとうございました。
あれからも収納マン様のサイトを色々拝見させていただき勉強させていただきました。
コイズミさん以外にも様々メーカーさんのを見てみたいのですがやはり近くにナフコさんとニトリさんくらいしか無くコイズミさんの商品で考えています。
学習机はNODF-941
学習椅子はNODC-193
がやはり店舗ではオススメだったので絞り込みました。(まだ、検討してますが)
そして何も考えてなかったのですがデスクマットとデスクカーペットってのが必要みたい?ですね。
こちらも同じくコイズミさんのものだと合うのかなって思い検討してます。
デスクカーペットはYDK-293
デスクマットはYDS-840
あたりです。
他に何か購入した方が良いものありますでしょうか?
上記の物4点で105,000くらいで行けそうなのですが・・・
何かありましたら教えていただければ助かります。
宜しくお願い致します。
はるたろうさま
NODF-941にNODC-193の組み合わせ、私はとても使い勝手が良いと思いますよ^^
デスクカーペットYDK-293とデスクマットYDS-840の組み合わせも問題ありません。
あと必要なものがあるとしたら、将来的に本棚くらいでしょうか。
現状ではこれでバッチリです^^