いかにも学習机っぽくて無理!?組み替え式デスクのメリット&デメリット

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組み替え式デスクのメリット&デメリット

最近、学習机を選んでいて、最初は敬遠していた組み替え式デスクの素晴らしさに気付く方が増えているように感じます。

もっとも、組み替え式デスクは平机やベーシックデスク(上棚付机)を抑えて堂々の人気1位です(学習机メーカー4社による2019年度調査結果)。実際に売れているわけですから、魅力が多いに違いありません。

他方で、近年はいかにも学習机っぽい組み替え式デスクを敬遠する方が増加傾向にあるのもまた事実。「そもそも組み替え式デスクって何?」とおっしゃる方も増えているので、今回は改めて、組み替え式デスクとは何ぞやというところから解説してみたいと思います。

 

組み替え式デスクとは

一般的に組み替え式デスクとは、書棚と机がセットになっており、その配置の仕方によって3~5パターンの組み替えが可能な学習机のことを指します。従来の学習机から上棚と足元棚をセットにして切り離すことによって実現した形式と言うこともできるでしょう。

各社の組み替え式デスクの呼び方

メーカー 呼称
コイズミファニテック ステップアップデスク
イトーキ フリーワンタイプ
くろがね工作所 コンポーネントデスク
大商産業 3Dデスク
ニトリ くみあわせですく
イオン フリースタイルデスク

組み替え式デスクの理解を難しくしているのは、メーカーによって呼び方が異なることも影響しているかもしれません。なお、コイズミファニテックにはスタディアップデスクというものもあります(現在は「アルフ」のみ)。

カラーデスクだけではない

また、組み替え式デスクはカラーデスクが多くを占めるため、上写真の「レイクウッド」のように天然木で落ち着いたデザインだとそれと気づかないこともあるのかもしれません。特に家具屋の店頭で大人が上から見下ろしていると、それがベーシックデスクなのか組み替え式デスクなのか分からないことが多いと思います。

メリット&デメリット

メリット
  • 設置場所に応じてレイアウト変更が可能
  • リビング学習から受験勉強まで対応可能
  • コンパクトながら収納量が多い
  • コスパが良い

では、組み替え式デスクにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

まずメリットから見ていくと、設置場所に合わせてレイアウトの変更が可能な点が挙げられます。特に机に拡張天板が装備されている場合は、リビングでは奥行をコンパクトにして書棚は子供部屋に置き、子供部屋に移動してからは机の奥行を大きくしたりL型カウンターデスクとして使うことが可能です。よって、リビング学習から本格的に受験勉強に取り組む時期まで機能的に使うことができると言えます。

また、最小で幅95cmのスペースに学習スペースと十分な収納量を確保することができます。狭いと言われることが多い日本の住宅ではこれがとても重宝されるわけです。

最後にコスパ。メーカーに言わせると、ベーシックデスクも組み替え式デスクもコストはあまり変わらないそうです。そのため、あまり価格が変わらないなら「こっちのほうが収納量も多いし、レイアウトも選べるし、良いじゃないか」となることが多いということです。

デメリット
  • 見た目が野暮ったくなりがち
  • 組み替えが大変
  • 書棚の使い勝手が悪い
  • 無駄なモノを買わされていると感じる

続いてデメリットはどうでしょうか。まず、組み替え式デスクはどうしても見た目に野暮ったくなりがちです。書棚は大きいし、拡張天板を付けるためにはバランスを取る必要があるため脚のデザインが重たい感じになってしまいます。

レイアウトパターンが豊富なのは良いけど、組み替えが大変だという意見もあります。実際、取扱説明書がないと分からないですし、重いパーツを支えながら組み替えるのは重労働です。

あと、書棚の使い勝手が悪いです。幅60~90cm程度の書棚に比べると大きいのでレイアウトに困りがちだし、上棚に相当する部分は中途半端に高さがあって収納効率が悪いうえに見た目もイマイチ。高校生くらいになるとあともう一段欲しいと思ってしまう中途半端な高さであるうえに、地震のことやバッグなどの収納のことも考えると奥行が短すぎるようにも思います。

最後はあくまで感覚的なことですが、無駄なモノを買わされていると感じてしまうこと。そういうこともあって、最近は「ビーノ」などのセレクトタイプに人気がシフトしているのでしょう。

 

…と、なんだかデメリットのほうを流暢に説明してしまいましたが、決して私は組み替え式デスクを否定的に見ているわけではありません。むしろ、L型カウンタースタイルを旨として考えれば組み替え式デスクはとても良くできていると思います。L型カウンタースタイルなら受験勉強のときやパソコンの画面を見ながらレポートを書くときも能率的に作業ができるからです。

スタイル別では人気No.1の組み替え式デスク。候補に挙げて決して損はないと思いますよー。

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この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

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コメント 皆様からご質問・ご意見など

  1. ヤスヤン より:

    初めまして。机の購入の際の参考になればと最近拝見させて頂いております。
    先日平机の記事を拝見した後、家具店に足を運びました。家具店の方に話を伺ったところ、組替えタイプは平机に無い細かな機能もあり使い勝手が良く、元々学習机は上に棚が乗っている構造が主流で、その棚は外すと使えなくなってしまっていたデメリットを解消するために作られたので組替えタイプは無駄が無くて合理的と伺い関心しました。見た目は確かに平机と比べると大げさな印象もありましたがそこは個人差や部屋に置く他の家具との兼ね合いもあるので問題無いかなと思い、購入候補に入りました。
    その後今回の記事を拝見させて頂いたところ、私が家具店で説明を受けて感じた印象とは逆の内容がデメリットとして挙げられており、また迷いだしています。特に「無駄なものを買わされていると感じる」という部分に引っかかってしまいました。評論家の視点からもう少し詳しくその部分の説明をしてい頂けると参考になります。

    • 収納マン(芝谷 浩) 収納マン より:

      ヤスヤンさま

      はじめまして^^

      その説明をしてくれた販売員はかなりベテランの方ですね。

      学習机はもともと棚と机が一体でした。
      その後、運びやすさと、棚が外せた方が便利ということで、上棚と机が分離されるようになり。
      上棚は後々捨てられることが多いということで、上棚が上下分離式となり。
      足元棚も机から分離されて、現在の組み替え式デスクになりました。

      この進化を見ると分かる通り、すべては意味があってのことです。

      一方で、「無駄なものを買わされていると感じる」と消費者が感じてしまうポイントは、主に2つあると私は考えています。

      ひとつは、本当に必要と言えるのかどうか分からないということ。
      5パターンもレイアウト変更できる必要性があるのか。
      収納量が多すぎるのではないか(=無駄なモノが捨てられずに増えるだけ)。
      大きなデスクライトやリフティング式ワゴンなどは過剰スペックではないか。
      世の中でミニマリストに同調する傾向があるのと同じ流れで、「大は小を兼ねる」という考えに否定的な人も増えていることが影響しているように思います。

      もうひとつは、一言で言うと中途半端に感じるということ。
      畳モジュールよりもやや大きな幅、成人の身長よりも低い本棚。
      拡張性のためにあちこちに設けられた継ぎ目やネジ穴。
      機能的には受験勉強までずっと使えるけれど、デザイン的にはどうなのかという疑問。
      学習机の決定権はお母さんが持つことが多い中、女性が「何となく違う」と感じるところがそこここにあると感じます。

      以上の通りネガティブなところだけ書き出してしまうと、組み替え式デスクがいかにも時代遅れのように誤解されかねません。
      しかしながら、記事にも書いた通り、学習机を設計していると、組み替え式デスクは本当に良くできていると常々感心します。
      特にL型カウンターデスクとして使いたい場合は、コスパに優れているというのが最大のメリットです。

      逆に、L型カウンターデスクとして使う予定がまったくなければ、組み替え式デスクを選ぶデメリットの方が上回ることもあるかもしれません。
      その場合は、机と書棚は別に買うほうが良いでしょう。

      お部屋の家具レイアウトや、将来の使い勝手など、トータルでご検討いただければと思います^^

  2. ヤスヤン より:

    収納マンさま

    ご返信ありがとうございます。

    拝見させていただきましたが、なんだかますます混乱してしまいました。
    と言いますのも、私には天板が上がるタイプのワゴンも家具店で広い範囲を均一に照らせると説明を受けた大き目のライトも魅力的に感じていたからです。レイアウトの変更も確かにおっしゃられるように本当に使うのか疑問に感じる部分もありますが、後々使う環境が変わった時に対応できるという安心感を感じました。いろいろ考えさせられた結果、お店の方が言われていた「どれがベストなのかはその人次第です。」と言うのが答えなのかな?と感じた次第です。
    そう考えると、あんなに多くの種類があるのも分る気がしてきました。(実際は迷って大変ですが、、。)

    この度は貴重なご意見ありがとうございました。

    • 収納マン(芝谷 浩) 収納マン より:

      ヤスヤンさま

      ヤスヤンさんは良い販売員さんに巡り会いましたねー。
      「どれがベストなのかはその人次第です。」というのはまさしくその通りだと私も思います。

      そのことは、学習机よりも学習椅子のほうが感覚的に分かりやすいかもしれません。
      硬いはずの板座の椅子のほうが座りやすいと言うお子さんがいらっしゃったり、座り心地が他とはまったく違うけどバランスチェアのほうが良いという子供もいます。
      大人が椅子を選ぶときも同様でよね。
      学習机の使い勝手も同様です。

      ちなみに、天板が上がるタイプのワゴン、大き目のライトは、組み替え式デスクの構成要件ではありません。
      組み替え式デスクでも天板が上がらないワゴンのものもありますし、同様に小型のデスクライトを搭載したものもあります。
      なので、そこは分けて考えてください。

      でもまあ、最近はリフティングワゴンをセットしたベーシックデスクは減少傾向なので、リフティングワゴンを必須条件にするとやっぱり組み替え式デスクが最有力候補になるかもしれませんね。
      じっくりとご検討ください^^