少し前に中学3年生の息子の椅子をイトーキの「YE8」に買い替えました。その後も家具屋で回転チェアを見る度にあれこれ座ってみるのですが、やっぱりウチの息子にはYE8が最高にピッタリだと確信を増しています。何より、息子がちゃんと机に向かって勉強することが増えたことがうれしいです。
次は娘の椅子を買い替えようと思いまして、コクヨの「ピコラ」を買う気満々でおりました。ところが、島忠ホームズでたまたまイトーキの「トルテR」に座ったところ、これが実に座り心地が良い。
「あれ?トルテってこんなに座りやすかった?これは絶対に娘が気に入るはず!」と勝手に確信して購入することとなったのです。
※価格および仕様はすべて2022/08/10現在
イトーキ・トルテR
というわけで、こちらが購入したイトーキの「トルテR」のローバックタイプ、布張りポリジンコーティング仕様(KZ240PGM-W9B2X)です。通常、イトーキの直営ショップでトルテRのローバックを購入すると税込37,000円もしますけど、アスクルでたまたまワケアリ特価で2万円ちょっとで買えてしまいました。
YE8は中国製で組立式でしたが、トルテRは日本製で完成品です。そのため、箱から出すとそのまますぐに座れる状態です。ただ、ワケアリ特価だったためか、西濃運輸のチョンボで配送指定日に届かないなどのトラブルがあったのはちょっと残念でした。その点、イトーキ直営ショップなら自社便で開梱設置までしてくれるので安心だと思います。
イトーキ「サリダYL2」との比較
妻がテレワーク用に使っている、同じくイトーキの「サリダYL2」を横に並べて比較してみましょう。
ローバックでもトルテRのほうが背が高いように見えますが、背もたれ、座面、脚部ともに、サイズはほとんど変わらず、コンパクトな部類になると思います。
違いはむしろ座面のほうで、サリダYL2はトルテRに比べると扁平です。対してトルテRは御椀型。また、サリダYL2に比べるとトルテRのほうが座り心地が軟らかくて気持ち良いです。
トルテRの各部サイズ
幅 | 脚部 | キャスター含まず | 570mm |
キャスター含む最大 | 625mm※ | ||
最小(脚2本分) | 365mm※ | ||
座面 | 450mm | ||
背 | 440mm※ | ||
奥行 | 脚部 | キャスター含まず | 560mm |
座面 | 420mm | ||
高さ | 全体 | 810~900mm | |
座面 | 405~495mm |
※収納マンによる実測
YE8と異なり、トルテRは各部の寸法が詳細に記されているので、その点では安心と言えるでしょう。
ひとつだけ補足しておくと、座面の奥行420mmというのは座面の前の端から背もたれまでの長さのことで、座面そのものの奥行は450mmほどあります。
座面はソフト
トルテRにはビニールレザー張りのタイプもありますが、今回購入したのは布張りです。おそらくポリエステル系の生地で、触り心地は柔らかく、滑りにくいです。
モールドウレタンとは書かれていないので板ウレタンかなと思いますが、板ウレタンでこんな御椀型にできるものかなと思ったりもします。座り心地はYE8はもちろん、サリダYL2よりも軟らかくて、もっちりした感じです。
座面下に取扱説明書
トルテRの座面下には取扱説明書が収納されています。こういうところはオフィスや公共施設向けという感じがしますね。
樹脂脚&ウレタンキャスター
トルテの脚部は樹脂製なので、木製の学習机にセットしても傷つける心配が少ないです。また、サビることもありません。
キャスターはフローリングに適したウレタンキャスターと、カーペットに適したナイロンキャスターから選べます。娘は「おくだけ吸着デスク足元マット」の上で使うのですが、今回はワケアリ特価品の安さにつられてウレタンキャスターで手を打ちました。
デュアルモーションロッキング!
今さらですが、どうして私がトルテに惚れ込んだのかを説明したいと思います。
トルテRはデュアルモーションロッキング機構を採用しており、背もたれが後ろに倒れるのと同時に、座面が前方にスライドするようになっています。そのため、足の裏は床に着いたままで、背と座が連動して後傾するYE8のように「うわっ!」とならないのです。
私と息子は身長が高いので足のかかとが浮いた状態になっても問題ないのですが、妻や娘は足が完全に浮いてしまってYE8はあまり座り心地が良いと感じられないそうなのです。そういうことなら背もたれさえロッキングすれば良いのではないかと思われるかもしれませんが、やっぱり座面が動いたほうが自然に上体を後ろに倒しやすいのです。その証拠に、トルテRなら腕を自然に曲げて手を机の上に置いた状態を維持しながらロッキングできます。つまり、体の中心がブレないのです。
これは実際に座り比べてもらわないと分かりにくいかもしれませんが、基本的にトルテRは小柄な人でも安心してリラックスできる椅子だと思います。ただし、背が高い人には向かないというわけではなく、私でも十分に座り心地の良さを堪能できます。
逆に言うと、トルテRの座り心地を体感してしまうと、失礼ながらサリダYL2の座り心地はかなりショボく感じられます。
トルテRは幅1000mmの学習机でもOK
トルテRは脚部の幅が600mm以下とコンパクトなので、一般的な幅1000mmの学習机にもセット可能です。ただし、学習机によって足元のスペースは異なりますからご注意ください。
トルテRを選ぶメリット&デメリット
最後に、トルテRを選ぶメリットとデメリットをまとめてみました。メリットは何と言ってもデュアルモーションロッキング。小柄な人でも安心して体全体でリラックスすることができます。これはコンパクトな外観からはまったく想像できない、異次元の心地良さと言えるでしょう。
また、その心地良さをさらに際立ててくれるソフトな座り心地や、幅1000mmの学習机にもセット可能なコンパクトさも魅力です。もちろん、テレワークにも良いと思います。
一方で、価格はちょっと高め。私はワケアリ特価でかなり安く購入できましたが、定価だとサリダYL2の倍以上ですからね。基準をどこに置くかで判断の分かれるところだと思います。
また、デュアルモーションロッキングは座る人の体重が変わってもロッキングの強弱を変える必要がない構造だということですが、背の高い私や息子に比べると、小柄な妻の場合は強めにもたれ掛からないとロッキングしにくいようです。なので、やっぱり調整できたほうが良いのかなと思ったりもします。
あと、デザインは一般家庭で使う場合はちょっとオフィスチェアっぽさを感じてしまうかもしれません。全体的にかわいらしいシルエットなんですけどね。感じ方は人それぞれだと思います。
こうして我が家にある回転チェア4脚のうち3脚がイトーキ製になったわけですが、決してイトーキからナンボかもらってるわけではありません(笑)むしろ、色んなメーカーの椅子を試したいと思いつつ、自然にすべてイトーキ製になってしまった感じです。
それはさておき、イトーキのトルテRは特に中高生や女性など小柄な人が安心してロッキングできるコンパクトな椅子なので、学習やテレワークにピッタリだと思います。価格は決して安くないですが、張地は布またはビニールレザーが選べて、しかもカラバリも豊富。シェルはホワイトとブラックから選べるほか、背と座の色が異なるコンビカラーもあります。ちなみに、販売店によって取り扱い色が異なるのでご注意ください。
また、キャスターもウレタンとナイロンが用意されているほか、背もたれはローバックとハイバックの2タイプから選べます。肘付きも選べて、2タイプあります。ちょっと選択肢が多すぎて逆に選びにくいところはあるものの、楽しんで選んでいただければ良いんじゃないかと思います。
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