わたくし収納マンは合体ロボットや変形ギミックを持ったオモチャが好きです。やっぱり、合体や変形は男のロマンですよねー。ちなみに最近はアマゾンプライムビデオでガンダムを見るのが日課になっています(笑)
しかしながら、こと家具に関しては、合体や変形はキライです。家具の場合、合体や変形があると、壊れやすかったり安全性を損なう可能性があるからです。たとえば伸長式のダイニングテーブルは指を挟む危険性があります。また、伸ばしたら伸ばしっぱなしになりがちで、それだったら最初からその大きさのダイニングテーブルを買ったほうが良かったという話になります。
いわゆる組み替え式デスクについても同様の思いがありました。危険性についてはあまり感じませんが、あれもこれもできても結局はごく限られた機能しか使わない日本の家電のような要素を感じていたのです。つまるところ合理的なようで非常に無駄が多い、余計なモノまで買わされる感が強かったのです。
とは言え、組み替え式デスクの人気が根強いのもまた事実です。学習机評論家としては独り善がりな主観よりも消費者の思いを大事にしなければなりません。
というわけで今さらではありますが、組み替え式デスクが人気である理由についてまとめてみました。
奥行が広い
近年はリビング学習がもてはやされるようになったこともあり、学習机の奥行は狭くなる一方です。しかしその一方で浮き彫りになってきたのが奥行が広い学習机に対する根強いニーズです。A4ノートと教科書を手前と奥に並べるには奥行が60cm必要で、手前に少しのスペースと奥に小物などを置くスペースを考えると、奥行は65cm以上欲しいところです。
その点、コイズミファニテックで言うところのスタンダードスタイルにすると、全体の奥行は762mmとなり(CDコンパクトの場合)、十分すぎるほどの奥行があります。組み替え式デスクは奥行が広い学習机を求める人の格好の受け皿となっていると言うか、組み替え式デスクがあるからこそ奥行が広いベーシックデスクの必要性がなくなってきた可能性もあります。
L型カウンターにできる
デスクトップパソコンの普及期に大人になった親世代では、L字レイアウトのデスクの使い勝手の良さを強く認識している人が一定数います。そのため学習机にもL字レイアウトを取り入れたいと考える人は意外と多いのです。
私自身もL字レイアウトの学習机には高い関心を示しています。ただ実際に開発するとなるとなかなか難しいのです。幅方向にスペースを取りすぎたり、コーナー部分の使い勝手に困ったり、強度や組立て、パッケージなど、様々な問題に直面します。
そうやって考えていくと、組み替え式デスクのL型カウンタースタイルは非常に良くできているのです。カウンター上で物を書くのに適しませんが、教科書類を積み上げたり、参考書を広げるには十分です。また、カウンターの奥行が狭いため、幅方向にスペースを取りすぎることはありませんし、コーナー部分の使い方も合理的と言えます。
ユニットデスクにもなる
ステップアップデスクで言うところのユニットスタイルは、デスク側面に本棚を設置したいわゆるユニットデスクのスタイルですが、この状態は一般的なユニットデスクとはまったく別物と言うこともできます。
前述のカウンタースタイルのほうが目の前に上棚があって子供にとって親しみやすく、カウンター上にモノが置きやすいと言えます。一方でスタディアップデスクのユニットスタイルは目の前から上棚を排除することで勉強に集中しやすく、一般的なユニットデスクに比べて本棚に幅があるので、手前側の本が出し入れしやすいというメリットがあるのです。
リビング学習に対応できる
もともと私は本棚とデスクを別々に置くセパレートスタイルがもっとも無駄なレイアウトだと考えていました。本棚がデスクと同じ幅なのでスペースを取り過ぎ、高さも中途半端だからです。こんな無駄なモノを買うくらいなら、本棚とデスクは別々に買うべきだと考えていました。
しかしリビング学習をする場合、デスクをリビングに置いて本棚を子供部屋に置けば、リビングはあくまで勉強をするスペース、子供部屋に置いた本棚は収納スペースという具合に使い分けすることができます。リビングにモノを置き出したらキリがないからですね。
また、子供が成長してリビングではなく子供部屋で勉強するようになれば、スタンダードスタイルにして広い奥行のデスクで受験勉強に臨むことができます。子供部屋に本棚とデスクを横一列に並べるのは合理的と言えませんが、別の部屋に置いたり、子供の成長や好みに合わせて組み替えできることは大きなメリットです。
そんなわけで、もともと組み替え式デスクには否定的だった私ですが、現在では肯定派に傾いています。ただ、インテリア的観点や女性的視点に立てば、やはりベーシックデスク推奨派であることには変わりありません。
学習机を選ぶにあたっては様々な選択肢があります。親がサポートしてあげる時期と子供が自分一人で勉強する時期に分けて置く場所や置き方を考え、最適な組み合わせを選んでいただければと思います。
コメント 皆様からご質問・ご意見など