昨年度あたりから学習机のラインナップがちょっと良い感じになってきたナフコ21スタイル。直近の決算短信を見ると、「家具・ホームファッション用品」は”天候不順や競合他社との企業間競争の影響を受けて”やや軟調が続いているようですが、さて今年度はどうでしょうか?
学習机の売上なんてセグメントのごく一部に過ぎないものの、ここで主に小学生の親のハートをガッチリ掴んでおけばその後のリピートに繋がるかもしれません。果たしてそんな魅力的なデスクがあるものか、じっくり見て参りましょう。
※この記事は2018年12月23日時点の情報に基づいています
学習机2点セット NOD-7812WWNO
2019年度のナフコ21スタイルは、結構面白いデスクが散見されます。まずは「学習机2点セット NOD-7812WWNO」。「ルトラ」をケユカ×コイズミファニテックの「ノーブル」のようにシェルフ+デスクの組み合わせにしたような学習机です。もちろんコイズミファニテックが作っています。
デスク自体はルトラの90cm幅デスク(SDD-720)とほぼ同じものでしょうね。シェルフはそれに合うようにノーブルのシェルフハイの構造を参考にオリジナルで作ったのでしょう。
ノーブルのデスク+シェルフハイの通常売価が税込91,800円なので、それと比べるとナフコの税込49,800円というのは半値近いです。また、ルトラのデスク90cm+シェルフ(SDB-725)のセットが楽天市場で税込48,000円(2018/12/21現在、以下同)からということを考えても、よく頑張っているほうだと思います。
ちなみに、プロパー同様にナチュラルとダークブラウンの2色展開です。
学習机2点セット NOD-0578NS
同じようなスタイルが「ビーノ」にもあります。「学習机2点セット NOD-0578NS」は島忠ホームズで展開しているビーノの奥行50cm×幅90cmのデスクに、やはりノーブルと同様のシェルフを組み合わせたものとなっています。
それで価格は税込64,800円(デスクライト別売)。幅90×60cmのプロパーのデスク(BDD-071)とシェルフ(BDB-078)のセットが楽天市場で税込58,120円で購入できることを目安に考えると、こちらもまあ妥当な価格設定と言えるでしょうか。
NFシステムデスク NF-コンビ
同じようなデスク+シェルフの組み合わせはコイズミファニテックに留まりません。オカムラが作る「NFシステムデスク NF-コンビ」は、同社「リュブレ」に近いデザインのデスクにシェルフを組み合わせたものです。
デスクライト別で税込49,800円。リュブレのデスク(86NA8F-WG)とオープンラック(6NA6E-WG)のセットが楽天市場で税込53,800円くらいからと考えると、デスク天板がMDFになっているとは言え、割りと妥当なところだと思います。
しかしまあ、ケユカのノーブルがそんなに売れているという話も聞かないのに、同じようなスタイルのデスクをいきなり3つも投入してきたのは驚きましたね。欲を言えばスリムワゴンも欲しかったところですが、ルトラ似のほうならプロパーのスリムワゴンがセットできるのではないでしょうか。
学習机3点セット NOD-2324MW
コイズミファニテックの「ワイズ」のオリジナル仕様もあります。デスク105cm幅(KWD-232)+ワゴン(KWW-236)+55ローシェルフ(KWB-251)の色違いのような組み合わせで税込79,800円。
デスクライト付きなら妥当かなと思ったんですけど、別でこの値段はちょっと高く感じます。実際、楽天市場でのプロパーの価格と比べると1万円ほど高いという印象です。
学習机2点セット NUF-18-VB
昨年度好評だった「学習机2点セット NUF-18-VB」は継続となっています。イトーキの「ウットフォーク」もどきですね。天板がナラ無垢ではなくラバーウッド無垢にナラの木目を印刷するなどしてコストを抑えたものとなっています。
興和のデスクライトとシェルフが付いて税込79,800円ですから、値頃感があって良いと思います。こいつが売り場に並んでいると、前述のワイズのオリジナルモデルは厳しいんじゃないでしょうか。
それにしても、この組み合わせで「学習机2点セット」というのは意味が分かりませんね(苦笑)ちなみに昨年度は3点セットの表記でした。
学習机2点セット NUF-F19TN
前述のウットフォークもどきがよほど手応えありだったんでしょうか。2019年度はもう一台増やしてきました。シェルフを外してワイドな上棚に変更することで価格を1万円抑えた「学習机2点セット NUF-F19TN」です。
これは島忠ホームズやファニチャードームに並んでいるものとはちょっと違います。しかし、ニトリにも同じようなのが並んでいるのに、ガチで勝負する気ですかね?これはさすがにちょっと墓穴を掘ったんじゃないですか?(苦笑)
学習机2点セット JSD-17-TB
ここ数年継続している、もはや定番と言っても良いデスクもあります。イトーキが作る「学習机2点セット JSD-17-TB」は「リーモ」をユニットデスクにしたようなスタイルで、天板サイズを110cmから140cmへ拡張することもできます。
価格は調色LEDデスクライト付きで税込99,800円とイトーキにしては高級ですが、西日本を地盤とするナフコらしいゆったりとしたサイズが魅力のデスクです。
学習机2点セット NODR-826NSNB
ここまで紹介したデスクのほとんどは天然木っぽいものでしたが、以前よりはラインナップが減ったとは言え、未だナフコはカラーデスクが多いという印象です。中でも「これは頑張ったなー」と思ったのは「学習机2点セット NODR-826NSNB」。上写真のネイビーのほかに、ブラック、ライトピンク、パープルのデスクライトがセットされているのです。
これはスゴイです。イトーキが事実上カラーデスクから撤退したことでニーズが生じたんだと思いますが、ナフコがカラーデスクを相当売っているからこそコイズミファニテックも快諾したのでしょう。
これはお子さんが喜ぶでしょうね。一方で、プロパーの「CDコンパクト」ならワゴン天板が昇降式で、値段もほとんど変わらないので、親子ともに悩ましいところです(苦笑)ぶっちゃけ、コスト面を考えればプロパーのほうがお得でしょう。
いやー、ナフコに対しては過去に色々とブーイングを浴びせてきましたが、昨年度に続き2019年度もなかなかの粒揃いです。8月にはネット販売も開始して、実際にネットで買うかどうかはともかく、カタログでは分からない細かな情報も拾いやすくなって良いと思います。
一方で、敢えて厳しいことを申しますと、ハッキリ言って「ナフコは高いね」と感じさせられます。ウットフォークもどきがニトリ版に比べて割高感があることは先に述べましたが、「学習机2点セット NODF-941BR」も東京インテリア家具などで扱われている「ODF-593BR」(OD-1.5)に比べるとやはり1万円高いのです。ナフコのほうはツインライトでワゴン天板がリフティング式という点で一概に割高とは言えないのですが、果たしてそれを説明し切れるのかという疑問があります。
前述の通り、ナフコの学習机ラインナップは粒揃いではありますが、「点」は抑えられていても「面」が抑えられていないのです。1万円台から浜本工芸クラスまで頭と尻尾は抑えられているけど、その中間がグダグダなのです。ですからよほど販売員を教育しておかないと、競合店にお客さんが流れてしまうリスクが大きいと感じます。
もっとも、競合が起きたときに値引きで対応するという裏技があるのかもしれませんが(笑)消費者としてはそこらへんも期待しつつナフコ21スタイルに足を運んでみるのも良いでしょう。
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