日本には家具の6大産地と呼ばれるところがあります。福岡県大川市、広島県府中市、徳島県徳島市、岐阜県高山市、静岡県静岡市、北海道旭川市です。それぞれ成り立ちは異なるものの、いずれも田舎で人件費が安いというイメージではないでしょうか。
一方で、今回ご紹介する小島工芸は東京都江戸川区に本社を構える家具メーカーです。光製作所(ヒカリサンデスク)も本社は東京都内なので決して珍しくはないものの、主に国産の家具を扱うメーカーとしてはレアな存在と言え、首都圏では昔から親しまれています。
※2024年5月7日更新
小島工芸とは
小島工芸は創業130年を迎える書斎家具専門メーカーです。本社&ショールームは東京都江戸川区で、工場は茨城県にあります。また、ベッドなど一部製品は中国やタイで作っています。
小島工芸は東京都内に本社を構えるためか、首都圏では一定の認知度があります。しかしながら、それ以外の地域ではあまり知られていません。ただし、学習机の取り扱いは少ないものの、書棚は地方でも一定のシェアを持っています。
小島工芸の学習机は幅90cmのコンパクトなものが多いのが特徴です。これもやはり首都圏の住宅事情を反映していると言えるでしょう。
価格について、小島工芸の学習机は国産としては珍しく大幅な割引率で販売されています。そのため、「これはお得なのではないですか?」というお問い合わせを時々いただきますが、残念ながらいわゆる二重価格です。概ね品質に見合った実売価と言えます。
小島工芸の製品
日本の机「ポライト」
20年くらい前まで小島工芸は学習机市場で一定のシェアを握っていました。しかしながら、徐々にシェアを落とし、現在はラインナップも縮小傾向となっています。
現在、主力としているのは日本の机「ポライト」。天板に吉野産ヒノキ無垢を使ったデスクで、幅90cmと100cmの2サイズ展開となっています。奥行は50cmしかなく、かなりコンパクトに仕上がっています。
ペントレーとタブレットスタンドにお子さんやお孫さんの名前を刻印することができます。入学や進学に際しての贈り物という側面を強く意識していると言えるでしょう。
システムベッド・アンジュEX
学習机売場ではもはや存在感を示せなくなってしまった小島工芸ですが、システムベッドではまだ一定のシェアを握っています。上写真の「アンジュEX」や「ラークアップ」は定番です。
アンジェ、ラークともに、現在はタイで製造されています。そのため、コイズミファニテックやヒカリサンデスクと品質的には大差ないと思われますが、やはり東京の家具メーカーという安心感があるのでしょう。
書棚・アコード
システムベッド以上に存在価値を示しているのが書棚です。中でも「アコード」は小島工芸の主力商品であるとともに、書棚売場にとって欠かせない商品となっています。
アコードは国産の完成品でありながらコスパに優れ、しかも丈夫で棚板がたわまないということから愛書家から絶大な支持を得ています。サイズやカラーのバリエーションも多く、部屋の広さやインテリアに合わせて選ぶことが可能です。
ネットの活用にも積極的
オンラインショップでの販売やインターネットを活用した情報公開に後ろ向きな家具メーカーが多い中、小島工芸は以前から積極的に販売や情報公開に取り組んでいます。楽天市場やYahoo!ショッピングで扱われているほか、amazonでは直販もしています。
また、YouTubeに動画を300本近くアップしています。ただ、残念ながらどれも再生回数が恐ろしく少ないです(苦笑)わずか数日前に公開された動画でも昭和の臭いがプンプンするので、ある意味ではとても面白いのですが…。
以上の通り、小島工芸の学習机は残念ながら現在はあまり存在意義を見出せずに苦労しているものの、システムベッドではそれなりのシェアを持っています。また、それ以上に書棚は存在価値が非常に高いと言えるでしょう。
書棚の購入をご検討の際は、ぜひ覚えておいて欲しいメーカーのひとつです。
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