今年度はほとんどの家具販売店から姿を消すことになったイトーキの学習机。先日、東京インテリア家具大阪本店に行ったら、展示が1台もなくなってしまっていて、ちょっとゾッとしました。いくら消費者がネットで情報を得るとともにネットで購入する時代になったとは言え、実際に商品が見れない状態でイトーキがどこまで頑張れるかはまだ未知数です。
当のイトーキもさすがに数字を読みかねているところがあるでしょう。なので、さすがに今年度は新作デスクは期待できないものと考えていました。
ところが予想に反して、新作デスクの登場です。折り畳み式のワークデスク「ONOFF(オノフ)」と言います。
※この記事は2019年7月5日時点の情報に基づいています
イトーキ・ONOFF(オノフ)
オノフは、鎌倉市役所、東京大学、地域住民、イトーキの4者が協働して、社会と地域の課題解決に取り組む「鎌倉リビングラボ」から誕生した商品の第一弾。 どっちかというと学習用というよりは「働き方改革」にともなう在宅ワークニーズを狙ったデスクのようです。
閉じればコンパクトに
オノフの最大の特徴は扉を閉じればコンパクトになるというところです。それによって、仕事の時間(ON)と普段の生活(OFF)を切り替えることを目的としています。
なお、折り畳んだ状態の本体の奥行は240mm(床に接する安定板は350mm)と非常にコンパクト。幅は800mm、高さは1200mmで、圧迫感も少なめです。
扉がパーテーション代わりに
扉は中身をすっぽり隠すだけでなく、パーテーションのような役割も持っていて、仕事や勉強に集中できる空間を作り出してくれます。扉にはドリンクホルダーも付いており、一人で籠るにはピッタリです。
なお、デスク天板の奥行は500mmと意外に広いです。幅も750mmあるので、ノートパソコンを広げながら書類を書いたり、計算ドリルとノートを並べるくらいなら十分すぎるくらいのスペースですね。
収納量が少ない
一方で、良いことばかりでもありません。まず、結構かさが高い割りには収納量が少ないように思います。たとえば足元の棚は紙製ファイルボックスが収まっている様子から察するに奥行内寸は100mmほどしかありません。
文庫本を収めるならちょうど良さそうな奥行ですけど、それなら棚板を増やして欲しいとこところです。また、普通にA4ファイルを並べられるような奥行だったらと思うのですが、それだと圧迫感が強いので、あくまで見た目を優先したということでしょうか。
ポリ&プリント合板で税込89,900円
オノフの天板はポリ合板。一般的にポリ合板はちょっと高級な書棚の棚板に使われることが多く、デスクの天板に使われることは決して多いとは言えません。せめてメラミン合板を使って欲しかったところです。
そして本体は主にプリント合板。これで税込89,900円というのは、いくら国産でもちょっと割高感があります。同じお金を出すなら、ぶっちゃけ私なら浜本工芸の「No.90デスク」を買いますね。全然スタイルが違いますけど(苦笑)
オノフの開けばデスクに、閉じればコンパクトに、というスタイルの提案は良いと思います。インテリアとしてのセンスも良いです。リビングダイニングに置くには最適だと思いますし、個人的には結構気に入っています。
でも、早ければ年明けくらいには類似品が〇ウヤで2万円以下で売られてそうです(笑)で、商品ページの下のほうに”当社デザイナーがこだわりを持って完成させたオリジナル商品です”なんて堂々と書かれるという毎度のパターン(爆)
もしそうなったら、イトーキなら訴えるでしょうね。それをきっかけにオノフの存在が世間に知れ渡って売上に結び付く…というシナリオも悪くないかもしれません。
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