老舗の家具販売店で学習机を購入すると、デスクマットとデスクカーペット、文房具セットなどがもらえるというキャンペーンは今も珍しくありません。
しかしながら、これについて私はかなり以前から違和感を覚えていました。デスクマットはあったほうが良いし、文房具は消耗品ですからお絵描きにでも使えば良いです。一方で、デスクカーペットはペラペラの安物であることが少なくない上に、使わないことも多くなっているからです。
そこで今回は、デスクカーペットが必要な状況とそうでない状況について、改めてまとめてみたいと思います。
デスクカーペットが必要な状況
畳の上に学習机を設置する場合
ドラえもんに登場するのび太君の部屋がそうであったように、昭和の時代は和室に学習机を置くのが一般的であったと思います。そのため、畳が傷まないようにデスクカーペットを敷くというのはスタンダードなことでした。
現在でもLDKに面した和室に学習机を置くというのは割りと一般的なことで、その場合は畳の上に厚手のデスクカーペットを敷くというのは最適な方法と言えます。
キャスター付きの椅子を使う場合
木製学習椅子は子供が座るとキャスターが引っ込んで安定する構造になっていることが一般的です。そのため、座った状態で椅子を引いてしまうと、フローリングを傷つけてしまうことがあります。
回転チェアのキャスターも耐久性の高いナイロン製のものが多いため、フローリングに押しキズをつけてしまいがちです。ですから、フローリングの上で学習椅子を使用する場合はデスクカーペットを敷いたほうが無難と言えます。
デスクカーペットが必要でない状況
4本脚チェア等を使用する場合
4本脚チェアは脚の裏にフェルトを貼るなどすることでフローリングの上でスムーズに移動させることができます。カリモク家具の「クレシェ」など、スキー脚の椅子も同様です。
なので、フローリングの上に何も敷きたくない場合は4本脚やスキー脚の椅子を選びましょう。学習用ではありませんが、ウレタン製キャスターの回転チェアもカーペットを敷かなくてもフローリングを傷める心配は少ないです。
デスクカーペットのサイズが合わない
デスクカーペットは1100×1300mmというサイズが一般的です。これは学習机が元々100cm幅と110cm幅の2サイズから選べることが多かったからだと考えられます。
しかし、110cm幅の学習机は今となっては一般的とは言えません。100cm幅が標準となっているうえに、90cm幅、95cm幅、105cm幅などもあります。さらに、上写真のようにWDスペシャルをL型カウンタースタイルにすると、デスクとシェルフはデスクカーペットの上に収まるものの、椅子を引くには十分とは言えない奥行になってしまいます。
イトーキのデスクカーペットなら1300×1400mmなので、L型カウンタースタイルで設置しても椅子を引くのに十分なゆとりがあります。しかしながら、大は小を兼ねるというわけではなくて、デスクカーペットが大きすぎると、セパレートスタイル(デスクとシェルフを横並びにしたとき)にシェルフがデスクカーペットを跨ぐかたちになって不安定です。
つまるところ、カーペットを敷く必要はあるけれども学習机用のものではサイズが合わないと感じる場面が増えているのではないかと思います。
ちなみに、コイズミファニテックも2019年度までは1300×1400mmサイズのデスクカーペットを販売していました。一方で、現在のコイズミファニテックの学習椅子のラインナップには4本脚やウレタン製キャスターのチェアはありませんから、相変わらずデスクカーペットは必要と言える状況だけれども、サイズが合わない場合は市販品を買ってもらうのもやむなしという状況なのでしょう。
すべてのユーザーのニーズに応えるのは無理なのですから、メーカーとしてはそれでまったく問題ないと思います。現在はタイルカーペットや吸着式チェアマットなど他の選択肢もたくさんあるので、消費者としては自宅に最適なものを選ぶようにしたいものです。
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