先日、BenQから「MindDuo 2 学習用デスクライト」と専用クランプを提供していただく方向で話が進んでいたときに、この機会に「WiT アイケア デスクライト」も試してみてはどうかとご提案いただきました。しかしながら、私としてはMindDuo 2こそが最強だと考えているので、一旦はお断りしたのです。
ところが、先方も引きません。「WiTアイケアはタスクライトで、満遍なく机上面を照らすMindDuo 2とは設計が異なります」と説明してくださいました。確かに、広げた参考書などの照り返しが気になってシェードの向きを変えたり、細かい作業をするときなどはスポットで照らせたほうが良い場面もあります。最強の学習用デスクライトを持つBenQが作るタスクライトに、にわかに興味を持ち始めました。
そんな経緯を経て、厚かましくもWiT アイケア デスクライトも一緒にご提供いただきましたので、今回はそのレビューをお届けしたいと思います。
※この記事は2026年7月29日時点の情報に基づいています
BenQ/WiT アイケア デスクライト

BenQの「WiT アイケア デスクライト(AR15_D)」は弓なりのシェードが特徴的なデスクライトです。パッケージも板状でMindDuo 2とは一味違う印象となっています。
オブジェのような佇まい

WiTアイケアは支柱と台座をネジで固定し、電源コードとACアダプタを繋ぎ、コンセントに挿したら、すぐに使うことができます。
点灯すると、独特のフォルムのシェードも相まって、まるでインテリアオブジェのように見えます。それでいて1000×600mmの一般的なサイズのデスクの机上面を満遍なく照らせるのですから、「どこがタスクライトだよ!」とツッコミたくなるほど、学習用としても十分に役割を果たせるあかりです。
シンプルな操作性

シェード前面に大きな操作パネルのあるMindDuo 2と異なり、WiTアイケアはシンプルです。シェードの根元にある金属リングをタッチすると点灯&消灯。2秒長押しで読書モードとスクリーン閲覧モードを切り替えます。なお、読書モードは赤色、スクリーン閲覧モードは緑色のLEDが点灯します。
手動でも調光&調色可能

読書モードとスクリーン閲覧モードは周囲のあかりに応じて自動で調光してくれます。自分で光量や色温度を変えたい場合はシェードの上のダイヤルを回せばOK。ダイヤルを押すごとに調光と調色を切り替えることができます。MindDuo 2よりも細かく、23段階の明るさ、11段階の色温度調節が可能です。
ただ、調光と調色のどちらにセットされているかは、ダイヤルを回してみないと分かりません。ここは利便性よりもデザインを重視したのかなと思います。
ちなみに、WiTアイケア、MindDuo 2ともに、消灯前まで使用していた照度&色温度を再現できるメモリー機能を有しています。
面発光のようなやさしいあかり

WiTアイケアはMindDuo 2のように庇(ひさし)構造ではありませんが、光源を覗き込んでも眩しさを感じません。とてもやさしいあかりなのです。
光源をよく見ると、シェード長辺の片側だけにLEDが並んでおり、面発光のような構造になっていることが分かります。また、透明のカバー部分はストライプ状に溝が入っており、光を拡散する役割を果たしていると考えられます。
シンプルかつ長いアーム

MindDuo 2と比較すると、WiTアイケアはアームの形状がシンプルかつ長いことが分かります。また、MindDuo 2のように関節を固定または調整するネジがなく、タスクライトらしい構造になっていると言えます。
関節が硬すぎる!

しかし、WiTアイケアは関節が硬すぎて、シェードを任意の位置に簡単に持ってこれるという感じではありません。シェードを掴んで動かそうとしたら、台座が浮いてしまうほど関節が硬いです。台座は3.4kgもあるんですけどね。
5mmの六角レンチ(台座固定ネジ用とは異なる)で関節のボルトを緩めてみたものの、残念ながら関節は硬いままでした。個体差があるのかもしれませんが、少なくとも目の前のWiTアイケアは、シェードを機敏に動かすことのできるタスクライトと呼ぶことはできません。
照度分布図を比較
読書モード/天井照明OFF

MindDuo 2と比較するかたちで照度分布図を見てみましょう。まずは読書モードにセットし、天井照明をOFFにした場合。WiTアイケアとMindDuo 2でシェード高が異なりますが、そこは気にしないでください。
両者の照度分布は比較的近い値を示しています。直下照度を抑えつつ、ほぼJIS規格AA形相当の照度分布と言えるでしょう。半径50cm円周上の一部は250ルクスに満たないものの、これは手動で照度を上げることでJIS規格AA形相当を満たすことが可能です。周囲が真っ暗なので、明暗差を生じさせないように敢えて照度を落としているわけです。
一方で、両者で異なるのは、WiTアイケアのほうが直下照度が抑えられているのに半径50cm円周上の照度が高いことです。これは光の拡散性が優れていることを示しています(もしくはシェード手前側に庇がないため)。スポットで照らすタスクライトとはとても思えません。
以前にMindDuo 2の照度分布を計測した際は直下照度が1100ルクス前後を示しました。今回はほぼ同じ条件であるにもかかわらず約1500ルクス。おかしいなと思いましたが、実は前回はホワイトの天板の上で、今回はナチュラルの天板の上で計測していました。改めてホワイトの天板でも計測したところ、以前と同様の直下照度となりました。
これはMindDuo 2の照度センサーがシェード下面にあり、天板からの反射光に反応しているからと考えられます。ホワイトは反射率が高く、ナチュラルは低いためです。同じくセンサーがシェード下面にあるWiTアイケアも同様の結果となりました。
照度は天板面で測ることは当然のこととは言え、MindDuo 2やWiTアイケアがちゃんと天板面の明るさを見ていたことには驚きました。本当に賢いデスクライトです。
読書モード/天井照明ON

次に天井照明をONにした場合。天井照明の照度はシェード直下が約600ルクス、半径50cm円周上は概ね360ルクス程度となっています。通常、天井照明直下でデスクライトを使用することは少ないと思いますが、天井照明の届きにくい場所だとWiTアイケアならびにMindoDuo 2の自動調光の働きが分かりにくいため、敢えて天井照明直下で計測しています。
この測定結果では両者に大きな違いが生じました。MindoDuo 2は天井照明の明るさに反応してシェード直下照度を天井照明OFFの状態に近い値まで落としているのに対し、WiTアイケアは自動調光が機能していないかのような明るさなのです。
しかし、WiTアイケアの自動調光が機能していないわけではありません。シェード下面のセンサーを手で覆うと(=周囲が暗い状態と認識)、自動的に照度は下がっていきます。
つまり、これはMindoDuo 2が周囲のあかりにかかわらず一定の光量に保とうとするのに対し、WiTアイケアは周囲のあかりに近い明るさになるように設計されているのだと私は考えました。
スクリーン閲覧モード/天井照明OFF

スクリーン閲覧モードでも同様に照度分布図を比較してみましょう。まずは天井照明をOFFにした場合から。
読書モードのときと同じように、両者の照度分布は比較的近い値を示しています。いずれもタブレットやパソコンのモニターに反射しないように中央の照度は抑え、両端の照度を高めにしています。強いて違いを述べると、WiTアイケアのほうがシェード高が高いにもかかわらずMindDuo 2よりも明るいということくらいでしょうか。
スクリーン閲覧モード/天井照明ON

今度は天井照明を点けた状態でスクリーン閲覧モードを使用した場合。
これも両者に大きな違いは見られません。強いて言えば、WiTアイケアのほうがちょっと明るいかなという程度です。総じてWiTアイケアのほうがパワフルな印象ですね。
以上、見て参りました通り、WiTアイケアは一般的なタスクライトと異なり、学習用デスクライトのようにシェードを動かさずとも机上面全体を満遍なく照らせる能力があります。むしろMindDuo 2よりもパワフルで、幅140cmのデスクの机上面全体を照らせるくらいの照度があります。
一般的な幅100×60cm程度のデスクで使用する前提なら、WiTアイケアとMindDuo 2の違いは一言で言うとデザインだと私は思います。MindDuo 2は子供にとってフレンドリーな見た目と操作性。対して、WiTアイケアは大人向けの上質なフォルムと遊び心のある操作性を備えています。
たまたま私の手元に届いたWiTアイケアだけがハズレで、アームの関節が硬かったのかもしれません。もしこれが軽い力でシェードの位置を変えることができたら、立派にタスクライトとして評価できたでしょう。ただ残念ながらそうではなかったので、現状では大人向けのオシャレな高機能デスクライトという評価になります。
なお、WiTアイケアにも専用クランプを取り付けることができます。ただ、これはMindDuo 2の旧仕様のクランプと同じ形状なので、先日紹介した新型クランプは取り付けできません。その点、お間違いのないようにご注文くださいませ。
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