アームの精度の高さなどでプロユースとしても絶大な支持を得ている山田照明のZライト。その新商品などを掲載した「Zライトカタログ2019-2020」が発刊されました。
今年4月にインテリアファブリック大手のサンゲツから照明器具大手のオーデリックの傘下に移って初となるカタログです。より進化したZライトを見て参りましょう。
※この記事は2019年11月20日時点の情報に基づいています
山田照明・Zライトカタログ2019-2020
新しいカタログでは巻頭から新商品の「Z-W3000」が登場。こちらは学習用としては物足りませんが、タッチスイッチ、ラストメモリー、3段階調光などの機能を備え、使い勝手の良いスペックに仕上がっています。それでいて、軽い力で動かしやすいショートアームとソフトスタート機能で、良いものを使っているという満足感も得られることでしょう。
なお、Z-W3000はブラックのほかにホワイトもあります。発売は2020年2月の予定です。
ムータッチ「ZR-1」
続いては「Mou touch(ムータッチ)」というサブネームを与えられた「ZR-1」。シェードの上面をタッチすると電源のオンオフと調光が可能です。シェードと同じような形状のデスクベースを備え、シンプルでミニマムなデザインに仕上がっています。
前述のZ-W3000をよりコンパクトにした感じに見えますが、こちらのほうが直下照度を強力にすることでJIS規格A形相当の照度を達成しています。デスクベースやクランプ金具などが別売の「ZR-2」もあります。いずれもホワイトとブラックの2色。
デスク天板埋込用クランプ「Z-A20」
ZR-2の発売に合わせて用意されたのがデスク天板埋込用クランプの「Z-A20」です。これをデスクの天板に穴をあけて埋め込んで、ZR-2などを挿し込むというわけですね。すると、デスクとの一体感が生まれ、一般的なクランプ式金具を使うよりも見た目がスッキリします。
既存のデスクの天板に穴を開けるのはちょっと抵抗があると思いますので、基本的にはホテルなどのコントラクト用、もしくは家具メーカー向けのパーツと見るべきなのでしょう。
高演色化を実現「Z-10R」
山田照明でもっともコスパが高い定番商品「Z-10N」(上写真)をリニューアルした「Z-10R」も投入されました。これまでRa80と他社の学習用デスクライトに比べて平均演色評価数が低かったZ-10Nに高演色LEDランプを採用してRa90にパワーアップしたものです。
一般的に高演色ランプを採用すると照度はパワーダウンする一方で価格はアップします。しかし、Z-10Rはお値段そのまま、照度もまったく同じ値をキープし、コスパの良さを維持しています。
なお、色温度5000ケルビンのZ-10Rに対し、色温度が少し低い4000ケルビンの「Z-11R」も併せて発売されます。ただし、Z-10Rがシルバー、ホワイト、ブラックの3色展開なのに対し、Z-11Rはシルバーのみです。
「Z-108N」も従来より高演色に
初期のZライトのイメージを彷彿とさせる「Z-108LED」(上写真)も「Z-108N」にリニューアル。こちらも平均演色評価数がRa70からRa80にパワーアップしています。しかも、お値段はそのままで、直下照度は抑えつつJIS規格AA形相当の照度はキープしています。
Z-108Nはデザインがカワイイだけでなく、LED電球の交換もできて本体価格もお手頃。それでいて直下の眩しさも抑えられているうえに広い面も照らせるので、学習用としてもなかなかよろしいんじゃないでしょうか。
「ZM-015」にブラックが登場
Zライトシリーズの中で異色の、アームがないデスクライト「ZM-015」は従来ホワイト色(上写真)だけでしたが、ブラック色の「ZM-015B」が登場しました。単にカラバリが増えたわけではなく、ホワイト色の色温度が5000ケルビンなのに対し、ブラックは4000ケルビンで少しリラックスできるあかりです。
ZM-015と言えば浜本工芸のNo.90デスクに最適ですが、ブラックならカフェオーク色に合わせると良さそうですね。
Zライトの最新ラインナップは、新商品のZ-W3000、ZR-1、ZR-2、リニューアルされたZ-10R、Z-11R、Z-108N、さらにZ-8Nも、高演色LEDを採用したということが大きな特徴です。高品質であることが売りのはずのZライトが安物のLEDデスクライトよりも低演色という状態がしばらく続いておりましたが、これで汚名返上となったわけですね。
また、エンドユーザー向けにラインナップを強化した一方で、昨年のZM-015に続き、デスク天板埋込用クランプのZ-A20を投入することで、家具メーカーに売り込む商材が増えました。今後は日本国内での個人消費が冷え込む可能性がありますから、B2B市場の開拓は山田照明にとって重要なのではないでしょうか。
ともあれ、オーデリックの傘下に入ったことで山田照明の活躍にはこれからますます期待できますねー。
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