近年、学習机市場はあまり大きな変化が見られませんでした。しかし、2024年度は大きな節目になると考えられます。
そんな中、もっとも注目に値するのは、コイズミファニテックの新型学習机「ステップアップデスクM」です。
実際のところ、「ワゴン別にすることで価格を抑えただけでしょ?」と思っている方もいるかもしれません。しかし、そうじゃないのです。ステップアップデスクMは消費者の率直な声を反映させるとともに、これまでコイズミファニテックが育ててきた学習机の素晴らしさを再認識させてくれる、とても画期的なデスクと言えるのです。
今回はステップアップデスクMが消費者のどのような声を反映しているかを解説するとともに、既存ラインナップとの関係性を見てみたいと思います。
※この記事は2023年9月20日時点の情報に基づいています
ステップアップデスクM 5つの○(マル)
【1】上棚は将来的に外すかもしれない
上棚は学習机のアイコンとなる一方、近年は敬遠される傾向でもありました。あれば便利であることは間違いものの、見た目に圧迫感が出るし、天板面が狭くなるし、予算が膨らむことに繋がるからです。将来的に外してしまう可能性があるなら、いっそ最初からなくても良いと考える方もいることでしょう。
そこでステップアップデスクMは上棚を幅伸縮構造とし、デスク上から撤去した場合はラックの最上段として使えるようにしました。これなら上棚が無駄になることがありません。
【2】引出しが多くても余計なモノを入れるだけ
近年は「引出しが多くても余計なモノを入れるだけだからワゴンは無しで」という方が増えていました。しかし一方で、オールインワンタイプの学習机はワゴン付きが当たり前。ステップアップデスクMはその常識に反してワゴン別としたのです。
もっとも、今までも「ビーノ」のように組み合わせを自由に選べるセレクトタイプのデスクならワゴン別は可能でした。しかし、それだとトータルで割高感が出てしまうことがあります。ステップアップデスクMは必要な組み合わせを一から見直すことで、値ごろ感を感じてもらえるように開発されていると考えられます。
【3】これから身長が伸びるので足元は広く
ワゴンを購入しないのは、子供の身長が伸びたときに足元が狭くなることを嫌う向きもありました。学習机メーカーの中にはスリムワゴンを採用することでそのニーズに応えようとするケースもありましたが、それならいっそのことワゴン無しにしてしまおうと思い切ったのがステップアップデスクMなのですね。
【4】ランドセルラックは欲しいかも?
近年、学習机は買わないけれどランドセルラックは買うというお宅が増える傾向にありました。勉強はダイニングやリビングのテーブルでするので、学用品を収納するためのラックだけ購入するというわけですね。
しかし、数年も経てば学習机を購入するお宅が大半です。また、当初はテーブルで問題ないと考えていても、やっぱり勉強専用の机が必要だと気付くことも少なくありません。
ステップアップデスクMはそういう現代の事情を踏まえて、マルチラックとデスクをセットにしたスタイルと言えます。
【5】シンプルな机が良い
近年は機能だけでなく、デザインもシンプルなものが好まれる傾向にあります。ステップアップデスクMはそれを踏まえつつも、4つのスタイルに変形できるように設計されています。
「別にこんな組み替えなんてできなくて良いのよ」と思われる方もいるかもしれません。しかしながら、これまでステップアップデスクやスタディアップデスクが多くの消費者に支持されてきたのは紛れもない事実ですから、このフレキシブル性が役立つ場面は少なくないと思います。
ステップアップデスクMは安いけど安くない
学習机の値上がりが続く中、ステップアップデスクMはワゴンとデスクライトを省き、本棚を小型化することで価格を抑え、その点でも消費者のニーズを反映したものと言えます。
確かに、上写真の「ミニマル」は実売価で税込59,800円と手が届きやすい価格です(2023/09/20現在、アイルインテリアエクセル楽天市場店の場合、以下同)。しかし、これにワゴンを足すと+20,000円、デスクライト(ECL-611/612)を足すと+17,800円。合わせて97,600円となり、決して安くはないことが分かります。
CDコンパクトと比較
同じアイルインテリアエクセル楽天市場店の中で見比べてみましょう。「CDコンパクト」の売価は現在、税込89,800円です。
CDコンパクトならもちろんデスクライト付き。ワゴンは天板リフティング式ですし、デスク本体引出しには鍵、デスク側面にはランドセルハンガーも付いています。本棚は幅広で収納量が多いうえ、デスクは天板奥行を調節できる構造になっています。
もちろん、「だからステップアップデスクMは割高」という話ではありません。「学習机は無駄なものが多くて価格が高いと思っていたけど誤解だったかもしれない」と気付いてもらえる可能性があるのではないかと思うのです。
アルフと比較
デスク側面にラックをセットできるスタイルで言うと、スタディアップデスクの「アルフ」と比較することもあるかもしれません。アルフはビーチ材を使っているうえ、デスクライトとランドセルハンガー付き、10スタイルにレイアウト変更が可能で、税込129,800円です。
いきなり税込129,800円のアルフを見せられると「やっぱり学習机は高い」と思ってしまうかもしれませんが、ステップアップデスクMおよびそのフルセットの価格を知れば、迷う余地が生じるかもしれませんね。
ビーノと比較
「ビーノ」のマルチラック+105デスクの組み合わせと比較してみるとどうでしょうか。マルチラックが税込49,800円、105デスクも同49,800円ですから、合わせて99,600円。ビーノはナラ材を使っているため割高なのは当然としても、同じような奥行60cmのデスクとマルチラックの組み合わせならミニマルが買い求めやすい価格だと感じてもらえることでしょう。
ルトラと比較
ビーノよりも価格が手頃な「ルトラ」と比較してみるとどうでしょうか。ルトラのマルチラックは税込37,400円、105デスクは同39,600円、合計で77,000円です。
ルトラの引出しには鍵が付いているものの、奥行は55cmしかありません。それなら奥行60cmのステップアップデスクMのほうが良いと思われる方もいらっしゃるでしょうね。
なお、奥行55cmでマルチラックとデスク本体の組み合わせができるものには他に、「ワイズ」、「ブロスト」、「コトア」があります。
このように、新しいステップアップデスクMを起点にコイズミファニテックのラインナップを俯瞰すると、キレイに樹形図ができ上がるんですね。逆に言うと、これまで個性がバラバラでまとまりがなかったコイズミファニテックのラインナップが、低価格のステップアップデスクMを入り口として選びやすくなったわけです。
冒頭でも触れた通り、ステップアップデスクMを”ワゴンとデスクライトを省いた低価格モデル”と見てしまうと完全に見誤ります。ステップアップデスクMは現代の消費者ニーズを踏まえて学習机に求められる機能を再定義すると同時に、コイズミファニテックの学習机ラインナップまでも再構築するという大役を担った超大型商品なのです。
もちろん、これはコイズミファニテックの考えに沿ったものかどうかは定かではなく、あくまで私の考察です。でも、まったく見当違いなことを言っているということはないと思います。
とにかく、ステップアップデスクMはすごいデスクなんです。廉価版のデスクが発売されたと考えるのではなく、じっくりとその素晴らしさを感じてみていただければと思います。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
収納マン様、以前ご相談させていただきました者です。
「白のオフィスデスクにワゴンを入れてコイズミのライトを付ける」と言っていたのに、息子に「白は嫌。茶色がいい」と言われ白紙に。
結局、たまたま訪れたアウトレット家具屋で(初めて訪問した)義父に以下の商品を購入してもらいました。。。
95センチ×55センチだったので「狭いような気がする」と言いましたが、義母にも「本棚が大きいから」「全部そろって5万円は安いと思う」、息子の「この色がいい」という発言が決め手でした。
組み換え式デスクです。ハイタイプです。
息子は気に入っているので結果として良かったのかなと。。。
さて、ライトは付いてなかったので、ライトを購入しないといけませんが、この机にコイズミのECL375が設置できるのかどうかが分からないので教えていただきたいです。
左右は取付不可で、後ろに設置することになると思います(画像でも後ろに設置していますよね)
後ろの出しろは4.5ミリ、天板は1.8ミリです。
以前、「上棚があるような机にクランプ式のライトは取り付けられないことがある等」書いてらっしゃった気がして(違っていたらすみません)心配になりました。
ちなみにアイリスのライトは5ミリ以上なので無理でした。
コイズミ以外でもいいのですが、この机に設置できそうなクランプ式のライトはありますでしょうか?
セパレートで使っているので、棚は左後ろ、ワゴンは左前(狭いので出している)、平机は壁にくっつけております。
また、デスクマットはこちらの商品を検討していますが厚みは1.5ミリくらいで問題ないでしょうか?
色々と聞いてしまいすみません!
ガラスの三十代さま
せっかくいろいろ考えたのに、急転直下、まったく違う机に決まったのですね。
心中お察しします^^;
さて、結果的に決まったのはシマホ×大商産業(金次郎デスク)のESコンフォートですね。
ラバーウッド天板が多い大商産業のデスクにあって、オーク突板のミドルエンドモデルと言えるかと思います。
現品処分なのかもしれませんが、これが5万円で買えたなら確かにかなり安いです。
こちらのデスクに間違いなく取り付けできるのは「HCL-8W」というデスクライトです。
書棚の前にデスクを置くスタンダードスタイルの場合は、上棚の棚板の左端に、HCL-8Wのような片持ちアームデスクライトを取り付けるのが一般的です。
セパレートスタイルを含め、それ以外のスタイル(レイアウト)の場合は、デスク天板奥に取り付けるかたちとなります。
ESコンフォートのクランプ取り付け穴の大きさが手元で確認できないのですが、たとえばコイズミファニテックの「ECL-611/612」なら金具の下面の大きさがコンパクトで、天板の出っ張りが30mm以上あればOKなので、問題なく取り付けできると思います。
こちらは片持ちアームではなくT型ですが、上アームの可動域が広く、シェード幅がHCL-8Wに比べて広いので、机上面全体を十分照らすことができると思います。
もちろん、デスク天板奥への取り付けも可能です。
片持ちアームなら山田照明の「Z-N1100」も良いでしょう。
もしくは、アームが自由に動く「Z-80N」も良いと思います。
いずれも上締めクランプのため、取り付け穴が比較的小さくても大丈夫なはずです。
これらももちろん、デスク天板奥への取り付けは問題ありません。
デスクマットについては、いま候補に挙がっているもので問題ないと思います。
もちろん、厚みは1.5mmで十分です。
デスク天板奥にデスクライトを取り付ける場合は、支柱下部が支障にならない奥行なのでちょうど良いでしょう。
収納マン様、丁寧な回答をありがとうございます。
デスクマットは良さそうなのでこれを購入しようかなと思います。
デスクですが、目の前に物があると集中できないタイプのため、書棚の前にデスクを置くスタンダードスタイルにすることはなく、セパレートにして使っています。ESコンフォートのクランプ取り付け穴の大きさは7ミリですが、上棚についているため使用することはないかと。。。
ライトはデスク天板奥への取り付けになります。天板の出っ張りは45ミリ、天板は18ミリでした。
この机にコイズミのECL-357の取り付けは難しいのでしょうか?
95センチの机にこのライトは大きすぎますでしょうか?
様々なライトを教えてくださり本当にありがとうございます。
確かに商品ページを見ていてもこのHCL-8Wが使用されているので、これが元々セットなんですね。
コイズミファニテックの「ECL-611/612」もシンプルで素敵です。
ECL-357よりもコンパクトなので、95センチの机にはこのくらいの大きさのほうがいいのでしょうか?
山田 ゼットライト ホワイト Z-N1100Wもいいですね。ただECL-611よりも小さいのが気になります。
Z-80NWは予算オーバーなので今回は見送ります。
片持ちアームとT字について教えてください。
この机の場合はどちらが適しているのでしょうか?
イメージでは片持ちアームは左側に取り付ける、T字は奥の面に取り付けたら邪魔にならずに使いやすいのかなと勝手に想像していますが、そんな感じのイメージで合っていますか?それならば、今回はT字を選んだほうがいいのでしょうか?
ガラスの三十代さま
スタンダードスタイルにする可能性もあるかと思っていましたが、目の前に物があると集中できない…とおっしゃってましたよね。
それなら、デスク天板奥にデスクライトを取り付けることができれば十分ですよね。
コイズミファニテックのECL-357は天板の出っ張りが40mm以上、厚みが38mm以下ならOKなので、ESコンフォートのデスクに問題なく取り付けることができます。
これがデスクに対して大きすぎるかと聞かれれば、見た目にはちょっと大きいと感じることもあると思います。
しかしながら、シェードの高さなどは容易に調整できるということもあって、明るすぎるということはないでしょう。
見た目のバランスで言うと、ECL-611のほうが合っていると言えると思います。
明るさも申し分ありません。
また、アームを壁にぶつけるという心配がないことからこちらを選ぶという方もいらっしゃいます。
片持ちアームとT型、それぞれのメリットとデメリットについては下記をご覧ください。
今回のケースではデスクをスタンダードスタイル以外のレイアウトで置くならT型のECL-611のほうが適していると言える一方、見た目よりも機能性、アームの可動範囲の自由度などを重視するならECL-357という選択肢も考えられると思います。
確かに見た目のバランス、アームが壁紙にぶつからない等を考えたら、ECL-611のほうが適していますね。ただ、ECL-357とECL-611が同じ値段なのでそれならばライトは大きいほうが得なのかなと思ってしまって・・笑
使えるのであれば、ECL-357を購入してみたいなという気持ちがあります。ただアームが動くので壁紙に当たりそう、95×55センチの机で迫ってくるように感じられたら邪魔かなとそれが心配です。
収納マン様のお子さんたちは上棚に取り付けられて上から照らしていますよね。これが平机の奥に取り付けた場合、どうなるのかな?と。。。
市内の大型家具屋に展示があるようなので、来週行って実際の大きさを見て行きたいと思います。パソコンを見ていても分かりませんが、実際に見たら決められそうな気がします。
グダグダ言っていてすみません!
アイリスのLDL-TBDLも気になるので、こちらはパソコン用のライトに購入してみようかなと思っています。
片持ちアームとT型、それぞれのメリットとデメリットの記事もありがとうございます!
ガラスの三十代さま
そうなんですよね。ECL-357のほうがコスパが良いというのは間違いないと思います。
ECL-611をセットした学習机はないですが、ECL-357はデコプリに搭載されていますので、販売台数がかなり違う=コストが下がるということでしょう。
ウチはECL-357を上棚に取り付けていますのでアームが壁に当たるということはないですが、デスク奥の取り付けの場合はその可能性はあると思います。
一方で、奥行55cmだからシェードが邪魔になる、圧迫感を感じるというのは、ほとんどないと思います。
ともあれ、店頭で実物をご覧いただくのが一番です。
じっくりご検討ください^^