イトーキ「サリダPSデスク」なら3Dプリンター使って親子でパーツ自作も

当ブログは広告を掲載しています。詳細はこちら

今でこそ学習机は合板もしくは天然木を使ったものが主流ですが、私が子供の頃(昭和50年代)はスチールと合板のハイブリッドが一般的でした。天然木を使った学習机に注目が集まるようになったのは概ね平成に入ってからで、そこからさらに2000年頃にカリモク家具が学習机市場に本格的に乗り出すなどして高級志向が高まり現在に至ります。

そういうこともあって、私としては”学習机は天然木がオススメ”などとは思っていません。むしろスチールのほうがコスパに優れているし、薄くても頑丈で、最終的には鉄くずとしてリサイクルも可能で合理的と考えています。

しかしながら、いったん天然木至上主義みたいなものができ上がってしまうと、簡単にはベクトルは変えられないようです。イトーキの「ウットフォーク」を一部の例外として、スチールデスクが市民権を取り戻したと言える状態にはなっていません。

でも、これだけ学習机が値上がりしてくると、今こそスチールデスクに注目すべきだと思います。その私の思いに応え得るスチールデスクがイトーキから発売されたので、今回はそれをご紹介しましょう。

※この記事は2023年9月6日時点の情報に基づいています

 

イトーキ・サリダPSシリーズ

このたびイトーキから発売されたのは「サリダPS」というシリーズです。イトーキが家庭用チェアで主力としている「サリダ」ブランドを冠しているのですからその本気度が窺えます。

サリダPSシリーズは、デスク、ラック、ワゴンの3アイテムで構成されています。

デスク

まずデスクは近年人気となっているテーパー脚を採用していることが特徴のひとつと言えます。背面の桟のところには電源タップや配線を収納可能なトレーが3つ付属。また、カバンなどを掛けられる大型のフックも3つ付いています。

天板サイズは幅100cm×奥行50cmということで、テレワークやリビング学習を意識した浅めの奥行です。奥行60cm以上のコクヨ「リーン」と差別化を図ったという側面もあるのかもしれません。

なお、天板の材質は低圧メラミン化粧板で、ホワイトウッドとナチュラルウッドの2色が用意されています。

ラック

ラックはデスクにセットした状態だとシェルフデスクのように見えますが、単品ではこんな姿をしています。大人の背丈ほどもある165cmの大型バックパネルという感じです。

耐荷重15kg、奥行約20cmの棚板が上部に2段設けられているほか、いずれもハンギング式のパンチングボード、フック、小棚が付属します。パンチングボードはマグネット収納が可能ですが、そもそも棚板以外はすべてスチールでできているのでどこにでもマグネットがくっつきます。

ワゴン

サリダPSのデスクには引出しが付いていません。その代わりにワゴンが用意されています。引出しの最上段には鍵が設けられており、一ヶ所で全段ロックできるオールロック機能付きです。

それもあって私はてっきりスチールワゴンだと思っていました。引出しこそスチールで作ったほうが薄さと耐久性というメリットを活かしやすいからです。

しかし、このワゴンは合板でできています(表面材は低圧メラミン化粧板)。ワゴンがスチール製だといかにも事務机っぽいと感じる人が多いのかもしれません。その点で言えば、これもコクヨの「リーン」と差別化できる要素となりそうです。

それにしても、引出しの持ち手が下側じゃなくて左右に設けられているというのは果たして使い勝手が良いものでしょうか。よほど開閉がスムーズなスライドレールじゃないと、引き出すたびにワゴンが左もしくは右に向いてしまいそうです。

3Dプリンターでパーツを作れる!

以上の通り、イトーキのサリダPSはコクヨのリーンよりも奥行が浅く、専用のラックが用意されており、ワゴンがスチール製ではないのでリビングダイニングに置いても違和感が少ないなどといった違いがあります。それに加え、3Dプリンターを用いてアドオンパーツを自作できるように専用の3Dデータが用意されているというのです!

これは面白いですね。親子で一緒に作れば、新しい学習机の楽しみ方ができるのではないでしょうか。3Dプリンターを持っていない、使ったことがないという人でも、3Dプリントサービスを使えば自作可能と思われます。サリダPSの購入をきっかけに、お子さんがモノ作りやITに興味を持つかもしれませんね。

 

というわけで、イトーキのサリダPSはコクヨのリーンとはまた違った仕様となっているだけでなく、3Dプリンターでパーツを作れるという点が新たな客層を振り向かせることに繋がりそうです。

価格はデスク+ワゴンの2点で税込35,800円、ラックをプラスしても同49,700円。このボリューム、しかもイトーキというブランドで5万円を切るというのは、大いに魅力的と言えるでしょう。リーンの2点セット(100×60デスク+ワゴン)が税込47,850円ですから、それと比べても割安感があります。

これはちょっと学習机市場に新しい風が吹くきっかけになるかもしれません。

関連記事

これは見事!イトーキ「ミノト」はリュブレよりも奥行が大きくて実用的
イトーキから「MINOTO(ミノト)」という新しいシリーズが発売されました。オカムラの「lieuble(リュブレ)」に似ていますが、むしろテレワークやリビング学習という観点で見ればリュブレよりも実用性をブラッシュアップしていると言えるでしょう。
イトーキ「サリダチェアYL2」は程良いコンパクトさでテレワークに最適
妻のテレワーク用にイトーキの「サリダチェアYL2」を購入しました。ホワイト×ベージュ色なので、ミッケのデスクやナチュラル系のフローリングと家具によく合います。また、コンパクトなので小柄な女性には最適な座り心地です。
【2024最新】「イトーキ」の学習机の特徴は収納力にあり!
イトーキの会社概要に始まり、学習机のラインナップと特徴についてまとめています。イトーキは2020年度からほとんどの家具販売店から撤退し、ネット販売が主体です。カモミール、リーモ、ウットフォーク、ジョイカラー、ジュエルキュートなどが主力です。
この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

収納マン(芝谷 浩)をフォローする
イトーキ
スポンサーリンク

コメント 皆様からご質問・ご意見など