2018年末(12月27日)にオープンした浜本工芸の大阪ショールームにようやく行って参りました。本当はもっと早く行きたかったんですけど、営業所も東大阪市からショールームに移転、催事も重なったということで、なかなか取材のアポが取れなかったのです。
ともあれ、オープンから約2ヶ月。ようやく大阪ショールームに行って参りましたので、その様子をレポートさせていただきたいと思います!
※この記事は2019年3月6日時点の情報に基づいています(2023年12月7日一部更新)
谷町四丁目駅出てすぐ!中央大通FNビル
出来立てホヤホヤの浜本工芸の大阪ショールームは中央大通沿い、地下鉄谷町線&中央線の谷町四丁目駅6番出口を出てわずかワンブロック先にあります。上写真の中央大通FNビル1階で、まあとにかく立派なところなのです。
中央大通を挟んで向かい側には、マルニ木工、シラカワ、ナガノインテリア工業のショールームもあり、高級家具メーカーのショールームのメッカと言える場所です。ちなみにこのあたりは大阪府警本部や家裁があるなど、結構お堅いところが集積しているエリアです。
人通りの多い好立地!
こんな立派な場所なので、私はてっきり1階と言っても奥のほうだと思っていました。しかし、人通りの多い中央大通に面した好立地!これには身震いしました。
ちなみに、元はボディーアートジャパンというヨガやフィットネスのウェアを扱うショップが入っていた場所のようです。
いざ中へ!
では、さっそく中に入りましょう。
おおーっ!学習机はもちろん、ソファやダイニングセットなど、総合家具メーカーらしい品揃えです。
浜本工芸の学習机が全モデル揃う
学習机はNo.09、No.17、No.78、No.28、No.32、No.57、No.61、No.89、No.90、No.6000と、全モデルが揃っています。おまけにNo.5000ベッドも。
各店オリジナルモデルこそありませんが、完全なるフルラインナップです。
書斎デスクも
おまけに、No.2000デスクユニットもあります。両袖机がないなど、書斎家具は全部揃っているわけではありませんが。
各社とも苦境が伝えられる今年度の学習机商戦についてうかがったところ、浜本工芸は前年並みをキープしているのだとか。また、こんな立派なショールームを作るということはきっと大手家具販売店の販売不振の影響をモロに受けているのかと思いきや、リビングダイニング家具も好調に売れているのだそうな。
うーん…あるところにはあるものなんですねー。
断面サンプルが至るところに
ショールーム内にはダイニングチェアやソファーを真ん中でぶった切ったサンプルが至るところにあります。そして、事務員や営業マンがこの椅子がどのようにして作られるかをすごくうれしそうに説明してくれるのですね。
ちなみに、家具のショールームと言ったらコンパニオンのようなお姉さんがいるというイメージですが、こちらにはショールーム専任のスタッフというのはいないそうです。代わりに純朴な社員の皆さんが対応してくれるというのは、いかにも浜本工芸らしくて良いと思います。
別注仕様もあり
販売店オリジナルの商品はありませんが、別注仕様のダイニングチェアがありました。こちらは通常ファブリック張りのところ、レザー張りとなっています。
メーカーの社員が常駐している直営ショールームなら商談がスムーズで良いですね。
新商品が早い
場内の商品はほとんど昨年うかがった広島本社での新作発表会で見たものばかりでしたが、こちらは初めて見ました。写真で見るとすごく地味ですけど、とても座り心地が良く、デザインも細部までうっとりするほど美しいです。
こんなダイニングセットを買えたら本当に幸せだろうな―と思いました。また、今年の初夏には新作デスクがいち早く見れるかもしれないと勝手に期待してしまいました。
来場者特典!牛皮革端材プレゼント
ご対応くださったSさんに「ここに来るメリット、他にないですかー?」とうかがったところ、「工場で余った牛皮革の端材があるので、ご自由にお持ち帰りいただいても良いですよ」とのことでした。
あとでネットで調べたら牛皮革のハギレって500gでだいたい1,000円以上はするそうです。しかもこちらは国産で、型押しだけでなくスムース革もあります。「お一人様1枚まで!」とか書いておかないと、がめつい大阪人に全部持って行かれちゃうんじゃないかと変な心配をしてしまいました(笑)
ちなみに、ピンクやイエローのシールが貼ってあるのは、キズをチェックした箇所です。ほとんどが「どこ!?」というレベルで、浜本工芸の品質基準の厳しさが垣間見れます。
※牛皮革の端材の配布はたぶん大阪ショールームだけです
カープステップアップ!
こんなものもありました。「カープステップアップ!」。こちらは試作品ながら、広島カープの公式グッズとして50台限定で販売したところ、注文殺到で抽選販売になったとか。既にヤフオクやメルカリでプレミア価格で販売されています。
そんな貴重なものを拝めるなんて、それだけでもここに来る価値があるというものですが、こんな無造作に置いてしまって大丈夫なんでしょうか(苦笑)
※カープステップアップが置いてあるのはたぶん大阪ショールームだけです
小売販売は致しません
浜本工芸の商品はIDC大塚家具や島忠ホームズ、東京インテリア家具、藤光家具などに行けばそれなりのボリュームで展示されています。なので、ショールームの必要性については少し疑問がありました。これはきっと、販売店に黙って小売販売をするに違いないという確信すら持っていました。そうでもしないと、こんなテナント料の高いショールームが賄えるはずがありません。
それについて単刀直入にSさんに質問したところ、こちらのショールームでは小売販売は一切おこなっていないそうです。また、私がSさんなら来場者に自分の担当店を強引に紹介しそうなものですが、基本的には「お近くのお店でご相談ください」というスタンスなのだとか。なんと控えめな草食系男子でしょう!
いつでも行けるファンミーティング
つまるところ、こちらのショールームでは商品を一切小売販売しません。こちらから売ってくれと言ったところで、レジもないし、物理的に不可能だそうです。それどころか、販売店の紹介すらしません。これはつまり、消費者としてはノーガードで商品を見ることができるということです。
それでいて、大半は大型家具販売店に行けば見れる商品。牛皮革の端材がもらえたり(たぶん在庫限り)、カープステップアップが拝める以外にメリットはなさそうに思えます。
しかし、実態はそうではありませんでした。少なくとも私はますます浜本工芸のことが好きになりました。普通に大型家具販売店で家具を見る場合はあれやこれやと目が移ろいがちですが、ここならお互いに逃げることも追い掛けることもなく浜本工芸の商品についてじっくりと落ち着いて話をすることができるのです。
これから浜本工芸の学習机の購入を検討されている方はもちろん足を運んでいただければと思いますが、それよりも既に浜本工芸の学習机を買った方にこそこちらのショールームに足を運んでいただきたいと思います。そうすれば、たとえば15万円で買った学習机の価格が30万円の価値に感じられるはずです。
決して、レクサスやアウディで自動車を買ったときのような優越感に浸れるわけではありません。しかし、「ああ、やっぱり浜本工芸の学習机を買って良かったな」と心の底から思えるはずです。ショールームに入ったら、くるりと一周見て終わりじゃなくて、浜本工芸の社員に一声掛けてみてください。
というわけで、ザッと浜本工芸の大阪ショールームを紹介させていただきました。
実際に足を運ぶまで、正直、「こんなの、消費者にとって何かメリットある?」と思っていました。なので、おこがましくも「私がブログで紹介してジャンジャン集客しなきゃ!」などと考えていました。
しかし、特に何か宣伝しているわけでもないのに、お客さんがコンスタントに来るそうです。実際、私が取材させていただいている間も来客が途切れることはありませんでした。
中央大通沿いで人通りが多いということもあるでしょう。ビルの上階にはお役所もテナントとして入っているので、そこで働く人が来場することも少なくないそうです。もちろん、家具販売店からの紹介もあります。
でも、それだけじゃない何かがあるような気もします。70周年を迎えた浜本工芸に対する信頼と親しみ。ここに来てそれが一気に開花したように思えました。
なお、浜本工芸は昨年11月以降、東京は五反田、札幌、埼玉、名古屋にもショールームを開設し、本社広島を含めて計6ヶ所のショールーム体制となりました。是非お近くのショールームに足を運んでいただければと思います。
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