先日から当ブログへのアクセスを分析していて、学習椅子にキャスターが付いていることを疑問視していると思われる検索ワードが少なくないことに気づきました。「学習椅子 キャスター 必要」とか「椅子 キャスター いらない」といった具合です。
私はこれまでもフローリングの上で使う場合は4本脚やスキー脚の学習椅子を推奨してきました。また、ナイロン製の一輪キャスターよりもポリウレタン製の双輪キャスターのほうが床にキズがつきにくいうえに前後左右に動かせて便利だという話もしました。しかし、キャスターの必要性という切り口はちょっと盲点でしたね(苦笑)
そこで今回は、「学習椅子にキャスターって必要?」という質問に真正面からお答えしてみたいと思います。
学習椅子にキャスターは必ずしも必要ではない
「学習椅子にキャスターって必要?」と疑問に感じられる方は誤解されていることが多いのではないかと思います。
先に少し触れた通り、キャスターが付いていない4本脚やスキー脚の学習椅子もあります。私がデザインした「ハロウチェア」(上写真)もそのひとつです。こういった椅子は脚裏にフェルトを貼ることでフローリングの上を滑りやすくするとともに、床にキズがつくのを防ぐことができます。
4本脚やスキー脚の学習椅子の存在が示す通り、キャスターは必ずしも必要ではないのです。
学習椅子のキャスターは座ると沈み込むのが一般的
学習椅子にキャスターが付いていることを疑問視される方は、ひょっとするとその機能をよくご存じないのかもしれません。
学習椅子に付いているキャスターはほとんどの場合、子供が座ると沈み込んで固定されます。そのため、後ろにもたれかかって倒れる危険性が低い一方、移動する際は楽に動かすことができます。
なので、カーペットの上で使用するのであれば、キャスターは付いていないよりも付いていたほうが良いのです。
学習椅子のキャスターは取り外すことができる
ひょっとすると、既にお使いの学習椅子のキャスターが壊れてしまうなどして、全部取ってしまいたいと考える人もいるのかもしれません。
基本的に木製学習椅子のキャスターはネジで留めてあるだけなのでドライバーで取り外すことは可能です。もっとも、そのままだと床にキズをつける可能性があるので、脚裏にフェルトを貼ったほうが良いでしょう。
キャスターなしの回転チェアもある
「いやいや、そういう話じゃないんだよ。回転チェアにキャスターが付いているのが危ないと思うんだよ。そんなことも分からんのかね、チミは!」とおっしゃる方もいるのかもしれません。
すいません。お言葉を返すようで恐縮ですが、学習用回転チェアも木製椅子と同様に座るとキャスターが固定されるものがほとんどです。また、上写真の「アーユルチェア ルナ」のようにベース脚タイプの椅子もあります。
ただ、回転チェアはだいたい10kg前後あってとても重いので、キャスターが付いていたほうが移動しやすくて良いとは思います。ちなみに、木製椅子はその半分から10kg未満というのが一般的です。
バランスチェアという選択肢も
前述のベース脚という選択肢はかなり限られています。その点、バランスチェアは基本的にキャスターが付いていないものがほとんどで、選択肢も少なくありません。
バランスチェアならキャスターが付いていないうえに重心が低いため、転倒のリスクがほとんどありません。また、低重心のため持ち運びも比較的楽にできます。
以上の通り、学習椅子にキャスターは必ずしも必要ではないし、キャスターが必要ないのであれば他の選択肢が用意されていることをご理解いただけたでしょうか。
もちろん、すべての学習椅子にストッパー付きのキャスターが装備されているわけではありません。価格が安いものには安全性や機能性の面で不十分なものもあります。その点、大手メーカーの学習椅子は消費者が気づかないところまで十二分に配慮して作られていると私は思います。
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