
当ブログではついつい最新情報を追い掛けてしまうため、初見の方にとっては全体像がよく分からないことがあると思います。たとえば、「ニトリのくみあわせですくデラックスの2020年度モデルはコンセントがUSB対応になってスゴイ!」とか言われてもピンと来ないと言うか、そんなことよりも他店と比べてどうなのかということや、ニトリではどの机がオススメなのかという話を聞きたい方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、改めてニトリの学習机についてイチから順に説明してまいりたいと思います。
※価格および仕様は2025年11月19日現在に更新済み
ニトリの学習机はほとんど自社企画商品

一般的に家具販売店の店頭に並ぶのは学習机メーカーのカタログ掲載モデルが中心です。東京インテリア家具や島忠ホームズ、ナフコ21スタイルなどには、コイズミファニテック、くろがね工作所、浜本工芸、堀田木工所などのオリジナルモデル(カタログ外商品)も並びます。また、一般には馴染みの薄い、大商産業や大和通商、三環ジャパンなどの机を扱っていたりします。
一方で、ニトリに並ぶのはニトリが自社で企画した学習机がほとんどです。イトーキとくろがね工作所のニトリ専用商品というのもありましたが、それも含めてニトリ以外では扱っていない学習机ばかりです。同様に他店では扱っていない独自商品がほとんどを占めるというスタイルはアクタスやイオンが挙げられますが、ニトリの規模はそれらを圧倒しています。
ニトリの学習机は低価格帯が中心
ニトリの学習机は2~8万円が中心価格帯です。ほかの家具販売店では5~12万円が中心価格帯となるので、それと比べるとかなり安いと言えます。
しかし、だからと言って学習机はニトリで買ったほうが安いというわけではありません。前述の通り、ニトリの学習机のほとんどは自社企画商品で、他店では扱っていないものです。基本的には価格帯の安いものだけを扱っており、他店とは比較のしようがないものとお考え下さい。その点が、「おねだん相当ニトリ」と言われる所以です(苦笑)
ニトリの主要ラインナップ
くみあわせデスクDL02

ニトリの学習机と言えば、テレビCMでもお馴染みだった「くみあわせですくデラックス」。本棚が4分割できることが最大の特徴で、コスパの良い組み替え式デスクとしてシェアを拡大しました。
しかしながら、近年はカラーデスクの人気が落ち、組み替え式よりもシンプルなものが好まれるようになったことで、くみあわせですくデラックスはロットを減らしてどんどんコスパが悪くなってしまいました。2025年度モデルの「DL02」(旧・リビオ)は税込69,990円で前年度と同じ価格を維持していますが、今のところセールでの5千円引きには踏み切っていません。
スタンダードデスク・メルシーQ

くみあわせデスクDL02と並んでニトリの主力モデルとなっているのは、天板に天然木突板を使った「メルシーQ」です。上棚付きのスタンダードデスク(上写真)のほか、書棚付きのユニットタイプ、レイアウト自在の組み合わせタイプ、デスク本体のみの平机タイプもあります。
こちらも2024年度から変わらずデスクライト+コンセント付きで税込59,990円。2024年度以降はワゴンがスリムになったことで収納力が落ちたものの、逆に足元が広くなるというメリットもあると思います。
スタンダードデスクセットSC01

ニトリにはコイズミファニテックの「オルレア」やイトーキの「カモミール」に似たテイストの学習机「SC01」(旧・シナモ)もあります。
ただ、個人的にはこの値段ならカモミールを買ったほうが良いかなと思います。カモミールならデスク天板が無垢で奥行はSC01よりも5cm深く、上棚の棚板は可動式ですし、ワゴンはA4ロングサイズワゴン、引出しにはお片付け専用トレーも付くからです。
スタンダードデスクWC24
男子に人気なのが「スタンダードデスクWC24」(旧・クロ)です。2019年度まではくろがね工作所が特許を持っている「かわるんラック」が採用されていたのですが、2020年度以降は普通の書棚になり、現在は組み替え式ではなくベーシックデスクに変わっています。でも、たぶん作っているのはくろがね工作所だと思います。女子向けの姫系デスク「スタンダードデスクWR24」(旧・ルミエ)も同様です。
コンパクトデスク・PLABO 03K

「コンパクトデスク・PLABO 03K」にも注目です。カリモク家具の「ユーティリティプラス」を意識した構成のように見えますし、それよりも価格帯が近いところで言えばコイズミファニテックの「ビーノ」に競合する商品とも言えるでしょう。リビングダイニング学習向けのコンパクトさが魅力です。2025年度からはバックパネルが追加され、カリモク家具の「クリアネル」っぽくなりました。
コンパクトデスクES23

実際のところ、DL02やメルシーはニトリではハイエンドという位置付けで、1~2万円台のデスクが売上ランキングの上位を占めています。2025年度もIKEAの「MICKE(ミッケ)」によく似た「ES23」(旧・シトラス)が好調な売り上げを維持しそうです。
価格はいずれも2万円弱。デザインで言えばイケア、安心感で言えばニトリという感じでしょうか。
スタンダードデスクLI01

もうひとつ、なぜかよく売れているのが「スタンダードデスクLI01」。アイアン脚を組み合わせたハイブリッドデスクです。
基本的にスチールと合板を用いたハイブリッドデスクは私の好みではありますが、LI01の引出しは組立式かと思ってしまうような作りなのでオススメできません。
プレフェ
学習家具の人気ランキングには登場しないため盲点となっているのが、天板+脚+ワゴンを自由に組み合わせできる「プレフェ」です。天板は3サイズ×5色、脚は5タイプ×2色から選ぶことができ、価格は税込8千円からとなっています。IKEA(イケア)にも「LINNMON(リンモン)」などがありますが、それと同じような感じです。
昇降式の脚を組み合わせれば最低天板高は56cmとなり、新入学児童でも足が床に着く高さになります。天板はメラミンなのでキズや汚れに強く、安心してお使いいただけます。

システムベッドデスク・デニッシュ25

ニトリでは近年は上記の学習机よりも「システムベッドデスク・デニッシュ25」のほうがよく売れています。親としては限られたスペースで設置できそう、子供としては秘密基地みたいで楽しそうという思惑が一致するのでしょう。
ただ、これは絶対にやめておいたほうが良いです。詳細は下記をご覧ください。
大手学習机メーカーは事実上撤退

ニトリではコイズミファニテック、イトーキ、くろがね工作所の学習机も扱っていました。いずれのメーカーも値段は厳しくても数は捌けるから仕方なくニトリと取引していたものの、近年は期待する数が捌けなくなったものと推測できます。その結果、2021年度以降は店頭では上記3社のメーカー品は学習椅子とデスクマットのみとなりました。一方で、大商産業と一生紀のデスクが入っています。
そもそもニトリの学習机はラインナップも減っており、現在はデニッシュ以外はテレビCMも放映されていません(今年はくみあわせデスクのCMを再開しました)。ニトリが落ち目というよりも、それほど学習机市場は厳しいということでしょう。
ニトリの学習机を安く買う方法
ニトリの家具はセールでもあまり安くならないというイメージをお持ちの方が多いのではないかと思います。特に学習机の場合は概ねその通りだと私も思います。
それでも安く買う方法はいくつかあります。私が思いつく方法を以下にまとめました。
年に数回実施のセールを狙う
ニトリでは年に1回の創業祭で一部商品が感謝価格で提供されたり、年3回実施の生活応援キャンペーンで大型家具の基本配送料が無料になります。
学習机がセールの対象になったことは過去になかったように思うのですが、基本配送料が無料になるだけでも助かりますよね。

1月以降に安くなるのを待つ
一般的に家具販売店で学習机を購入する際は、早期割引キャンペーンを狙うのがお得に買うコツのひとつです。しかしながら、ニトリでは展開時期が年明け以降になることが多く、早期割引というのはありません。
逆に、ニトリでは需要予測や他店との競合を見極めて、早めに値下げに踏み切ることがあります(デスクライト付きにするなどの実質値下げも含む)。なので、ニトリで学習机を買う場合は慌てずジックリ、それでも完売を警戒して遅くなりすぎないようにしましょう。1月下旬から2月中旬の生活応援キャンペーンあたりが狙い目でしょうか。

株主優待券を活用する
ニトリの株を500株以上持っていると、お買物優待券が年1回発行されます。優待券1枚につき10%の割引ですから、たとえば税込59,990円の「スタンダードデスク・メルシー」なら6千円近く安くなる計算です。
しかしながら、ニトリ株を500株以上買うには100万円以上の軍資金が必要となります。おまけに、毎年3月31日に権利を持っていないといけませんし、6月初旬頃まで優待券の到着を待つ必要もあります。
「そんなの面倒くさすぎる…」と思われた方はメルカリで優待券を購入
しましょう。1枚あたり2千円程度で購入することができます(ただし、原則として株主優待券の転売は禁止されています)。
店頭で展示現品を購入
学習机はシーズン商材なので定期的に入れ替えがあります。また、家具は長く展示していると焼けて(色褪せして)くるので、同じ商品でも数年で入れ替えることがあります。
そういった理由で展示品が値引き販売されるのですが、あまり極端に安くなることはありません。通常売価の1~3割引き程度ということが一般的です。それでも天然木の場合は、木目を確認したうえで購入できるというメリットがあります。取り寄せの場合はどんな木目のものが届くか分からないですからね。

ニトリネットでアウトレット品を買う
ニトリは楽天市場とYahoo!ショッピングに出店していますが、自社ドメインのニトリネットでのみアウトレット品を扱っています。ハンパ物が多く、状態も様々ですが、お買い得品が見つかるかもしれません。
なお、全国で4つのブロックに分かれており、それぞれの地域で扱っている商品が違います。お届け先のエリアと異なるエリアの商品は取り寄せできないのでご注意ください。
楽天市場などのセール時に購入
ニトリの店頭では学習机が一律割引となるようなセールはありません。ニトリネット本店も然りです。一方で、楽天市場やYahoo!ショッピングではポイント還元率がアップするセールがあり、ニトリの学習机を実質的に安く購入することができます。お買い物マラソンで上限ポイントを超えないように気を付けさえすれば、株主優待を使うよりも簡単ですよね。
ただし、まれに注文してから届くのが遅いというレビューも散見されます。お急ぎの場合は店頭で購入したほうが安心でしょう。
以上、ニトリの学習机の主要ラインナップから安く購入する方法までをご紹介しました。
2023年度のニトリは値上げでかなり苦戦を強いられた様子ですが、2024年度以降はメルシーが最初からデスクライト+コンセント付きとなるなど、コスパの面でかなり改善されています。お手頃価格で学習机を購入したいとお考えの方にとっては、有力な候補となり得るでしょう。
一方で、価格重視で検討される方は、もはやネットショップでの購入に軸足を移しつつある感があります。ご自分で家の中に運び入れ、組立設置ができるなら、それで問題ないと考える方も少なくないはずです。
しかしながら、価格が安くなればなるほど組み立ては複雑です。また、そのようなものは耐久性も間違いなく落ちますし、キズなどのクレームも発生しやすいです。なので、そういったリスクも覚悟したうえで、総合的にご判断いただければと思います。
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コメント 皆様からご質問・ご意見など
お久しぶりです。以前家の方に来ていただき相談にのって頂き本当にためになりました。突然ですが、質問させて下さい。2017/1月にニトリでくみあわせですくデラックスを購入しました。ほとんどリビングで勉強するのでほとんど使わないでいて1週間に1度ほどしか使用しないのですが、LEDなのに今日ライトが点滅していたのでカスタマーセンターに電話したところ保障が1年しかないとのこと。。6千円ほどで新らしいものを購入しないといけないと言われてしまい、ほとんど使わないで3年で壊れるなら他メーカーの物を購入したいと言いましたが難しいといわれました。。ニトリのデスクに合うライトは何かご存じありませんか??
みいさんさま
おひさしぶりですー^^
ご新居にお邪魔して以来ですね。
その節はありがとうございました♪
その後、ニトリのくみあわせですくデラックスを購入されたのですね。
お子様も喜ばれていたことと思いますが、10年以上も使えるはずのLEDデスクライトがたった2年で壊れてしまったというのは残念だと思います。
コイズミファニテックなど学習机メーカーなら3年保証というのが一般的ですが、意外と浜本工芸や山田照明も1年保証だったりします。
いずれにせよ、個体によって当たり外れがあるので、運が悪かったとあきらめるより他ないかもしれません。
それはさておき、くみあわせですくデラックス(2017年度モデルの品番はYNF-EL)の専用デスクライトは「IT12T」という品番でした。
その後継モデルと見られるのは「DSL-IT12T」ですが、コンセント付きであることやデザインからすると「TOD-12T」のほうが近いと思います。
ちなみに、IT12Tとまったく同じものはこちらの「LDY-1217TN」じゃないかと思います。
2017年度モデルのくみあわせですくデラックスのデスクライトの取り付け方はちょっと覚えていないのですが、上棚に取り付ける場合は小引出しの真上なのでこれはひょっとすると下からネジで固定するタイプではないでしょうか。
だとすると、この方式は現在はニトリ以外ではほとんど採用されていないので、ニトリとしては「他社製は難しい」と言わざるを得ないのだと思います。
ですが、もしデスク天板に直接デスクライトを固定するレイアウトでお使いでしたら、他社のクランプ式デスクライトでも取り付けできます。
天板厚もそれほど厚くありませんし、天板奥側の奥行もシビアではないと思います。
なので、基本的にはお好みのクランプ式デスクライトを取り付けできるはずですよ^^