およそ一般の人が家具を購入する機会というのは人生の中でそれほど多くありません。学習机を購入するにあたり、家具を買うのは新婚のときに一式を買い揃えて以来という方も少なくないのではないでしょうか。
どうせ買うなら少しでもお得に買いたいと考えるのが人の常です。ネットで検索していると、様々なセールの情報を見つけることができます。
少し前はかねたや家具店の「家具メッセバザールin幕張メッセ」、家具の大正堂の「横浜グランドインテリアフェア」などの店外催事に関する問い合わせが多かったのですが、最近は「seiloo(セイルー)で招待状をもらってカリモク家具のショールームに行くとお得に買えますか?」などというご質問が増えました。
そこで今回は招待状の仕組みを説明したうえで、招待状をもらってメーカーのショールームに行くとお得に買えるのかどうかということについて解説したいと思います。
※この記事は2024年11月13日時点の情報に基づいています
ショールーム招待状の仕組み
まずは家具メーカーのショールームへの招待状の仕組みを説明します。
招待状は必須ではない
結論から言うと(上図のパターンC)、家具メーカーのショールームに行くのに招待状は必須ではありません。カリモク家具の場合は関連会社のAID(エーアイディー)のスタッフが常駐しており、手すきであれば接客も販売も可能です。浜本工芸の場合は直接販売はしないということでしたが、現在は法人営業部が販売を担当することもあるようです(法人営業部主催のセール時のみ)。
ただし、家具メーカーは消費者に直接販売しないことのほうが一般的です(直営店のぞく)。また、予約をしないと手すきのスタッフがいなくて接客をしてくれないことがあります。なので、事前に予約はして行ったほうが無難でしょう。
なお、メーカーから直接購入するとお得になるかというと、そこはあまり期待できないです。取引先である家具販売店の手前、安くするわけにはいかないからです。定価販売が基本ですが、消費税程度、もしくは先方が期末で目標未達などの事情があればそれ以上が期待できる…ということもあるかもしれません。
メーカーまたは関連会社などから購入した場合、配送および設置は基本的には庸車(契約配送業者)がおこなうことになります。
家具店から紹介状をもらうことも
家具店から紹介状をもらってショールームに行くというケースもあります(パターンB)。その場合、家具店の販売員がショールームで接客することもありますし、接客はショールームのスタッフのみでおこなうということもあります。よほどまとまった買い物でない限りは後者のほうが多いです。
ショールームで商品を選定し、木部色や張地色などの仕様を控え、それを家具店に持ち帰って契約します(ショールームで家具店の販売員が商談をする場合はその場で見積り)。その際、価格の折り合いがつかなければ、他店で相見積もりを掛けるのも良いでしょう。
配送設置は契約した家具店、ないし庸車が担当します。
seilooなどで招待状をもらう場合は?
ここまでお読みいただくと、別に招待状がなくてもショールームで学習机などを見たり、場合によっては購入することも可能だということがお分かりいただけたかと思います。また、家具店で招待状をもらったからと言って、その店で購入しなければならないわけではなく、相見積もりも可能です。
seiloo(セイルー)のようにセール情報をまとめたサイトはいくつかあります。同じグループ会社の「KAGOO(カグー)」のほか、「インテリアプラス」、「TABROOM(タブルーム)」がメジャーです。フランスベッド販売が運営する「カグカオ」や、家具店が開設した情報サイト風のものや特設ページもあります。いずれも家具店や販売会社が広告を出稿、もしくは運営するかたちです。
たとえばseilooを見ると、同じ地域、同じ期間に、カリモクショールームのセールがいくつも掲載されていたりします。それぞれをよく見ると、異なる販売会社が記載されているはずです。直近の関東でのショールーム催事では、宮田家具総本店、エーアイディーが販売会社となっていますが、リアル店舗がない販売会社が主催しているケースも珍しくありません。seilooから招待状を申し込むと、その販売会社が商談および配送設置をおこなうかたちとなります。
そのため、何も考えずにseilooで招待状を申し込むと、それ以前に商談をしていた家具店の販売員がショールームに現れた、なんてこともあります。また、無店舗もしくは地元ではない販売会社が商談をすることになって、配送面で不安を感じることもあるでしょう。なので、どこの販売会社が担当するのかは事前にチェックする必要があります。
で、seilooなどで招待状を申し込んでショールームで商談をした場合にお得になるのかという話ですが、ぶっちゃけ特別価格が提示されたり、特典が得られるということはほとんどないと思います。ただし、学習机1台であっても、担当した販売員が目標を達成するのに数字が必要だという場合には、納得のいく価格を提示してもらえる可能性もあるかもしれません。要はタイミング次第ですね。
というわけで、ショールームの招待状の仕組みはご理解いただけたでしょうか。
基本的に招待状にはほとんど何の効力もありません。だから家具店の売場にポンと置かれていたりするわけです。
しかし一方で、販売員は招待状が無意味だとは考えていません。むしろ、ショールームに行ってもらえば販売に繋がると確信しています。カリモク家具のショールームならなおさらです。
カリモク家具のショールームに行けば、ほとんどすべてと言って良いほど木部色や張地の商品が並んでいます。また、壁や床の色、組み合わせなど、様々なシチュエーションを体感してもらえます。ほかのメーカーの商品に目移りする心配もなく、「カリモクの家具でなければ家具ではない」と思わせるほど圧倒的な印象を与えることもできます。
ほかのメーカーの場合はそこまでではないかもしれませんが、やはりメーカーの人間と直接会話をすることで安心感を得ることができます。なので、そういう意味では招待状はとても有効です。
学習机に限らず、家具を買うときはできるだけショールームに足を運んでいただければと思います。なかなかそういう機会はないからです。ショールームに足を運び、中の人と対話することで、より一層家具に愛着を持つことができるはずです。
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