今でこそダイニングテーブルで子供が勉強するというのは当たり前の風景となりましたが、一昔前まではあまり認知されていませんでした。そのためか、ダイニング学習用の椅子というのは稀な存在で、そこにいち早く着目することでヒットしたのが市場の「E-Toko(いーとこ)」キッズチェアです。
2016年に「JUC-2170」から「JUC-2877」にリニューアルされた頃はまだオンリーワンに近い状態だったので注目していましたが、今となっては競合となる商品がいくつも登場し、再びリニューアルされたことにまったく気付いておりませんでした。
先日、読者のよつやみさんが教えてくださったので、遅ればせながら紹介させていただきたいと思います。
市場・E-Toko「JUC-3507」
市場の「E-Toko(いーとこ)」キッズチェアは大人用のダイニングチェアとお揃いのデザインで、ダイニングテーブルにセットしても違和感の少ない椅子というコンセプトで発売されました。それでいて、座面の高さが調節でき、足置きも付いているため、お子さんが安心して座れるようになっています。
初代のJUC-2170が発売された頃はまだ4本脚の学習椅子は少なかったというところも、支持されたポイントだったと言えるでしょう。最新モデルの「JUC-3507」も基本的にはそういった特徴を引き継いでいます。
旧型「JUC-2877」との比較
※市場直営・MARCHÉ petit 楽天市場店の2022/03/12現在の税込価格
新旧の違いは主に5点あります。まずもっとも分かりやすいのが背板。旧型(2代目)は布張りですが、新型は初代のように板に戻りました。背あたりはもちろん布のほうが柔らかいですが、板のほうが耐久性は高いと言えるでしょう。
次に、新型は肘置きのような部分がかなり出っ張りました。これにより、幼児期はサポートの役割を果たす半面、椅子に座ったり下りたりする際に邪魔になる、テーブルの幕板に当たる、といったデメリットが生じるかもしれません。
奥行は最大90mmもコンパクトになりました。ただ、新型は一般的な学習椅子と同程度の大きさなので、旧型がデカすぎただけとも言えます。もともと大人用の椅子とデザインを揃えていたからでしょうね。
重量は旧型の5.6kgから7.2kgに3割近くもアップしています。これは初代の6.5kgと比べても重いですが、背が布張りから板になったことと、座面下方にH型の補強が入ったことが影響していると考えられます。6.6kgのニトリ「アルナスN」、6.0kgの一生紀「フィオーレ」と比べてもちょっと重いかな、という気がします。
最後に、木部の材質がオークまたはタモから、アッシュに変わりました。アッシュはオークやタモに比べるとちょっと軟らかめですが、デスクの天板ほど気にすることはないでしょう。木目はどちらかと言うとタモに近いです。
それにしても、旧型の発売当時はベトナム製だけでしたが、途中から中国製も登場していたんですね。これはコロナ禍の影響でしょうか。
というわけで、新しいイートコ・キッズチェアは背板が布張りじゃなくなって、奥行がコンパクトになり、見た目もかわいくなったし、何より足置きが大きいので、かなり良い感じになったと思います。
一方で、ニトリのアルナスNや一生紀のフィオーレに比べると重いし、価格がちょっと高いかなとも思います。しかしながら、ダイニングに置く場合はスペック云々よりも、大人用チェアとできるだけ雰囲気の合うものを選ぶということが多いでしょう。選択肢が増えたことは喜ばしいことだと思います。
2022/08/31追記:
初代イイトコ「JUC-2170」に似たトレッペ「JUC-3466」(上写真)という椅子が販売されています。1st-kagu系列店のオリジナル商品のようですが、タモ材&中国製&完成品で税込19,990円の初代イイトコに対し、トレッペはラバーウッド材&ベトナム製&組立式で同12,800円です。
価格はトレッペのほうが安いものの、材質や荷姿を考えると初代イイトコのほうが個人的にはコスパが良いと思います。
情報を提供してくださった読者のまのさんに感謝です。
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