島忠はさいたま市中央区に本社を置く家具販売店です。屋号は創業者の島村忠太郎氏に由来。1890年に箪笥の製造から始まり、家具の販売だけでなく、のちにホームセンターにも事業を広げました。2021年にニトリの完全子会社となって現在に至ります。
店舗は主に首都圏ですが、関西にも4店舗あり、合計で54店舗。関西はすべてホームズという店舗名である一方、首都圏では島忠ブランドの店舗も多いです。
取り扱う家具の価格はいわゆる中~高価格帯で、家具の大正堂、村内ファニチャーアクセス、大川家具、東京インテリア家具、大塚家具などと競合します。学習机に関しても同様で、低価格帯を主力とするニトリとは一線を画します。もう少し詳しく見てまいりましょう。
島忠ホームズの取扱いメーカー
国産 | カリモク家具 |
---|---|
浜本工芸 | |
堀田木工所 | |
輸入 | コイズミファニテック |
くろがね工作所 | |
ヒカリサンデスク | |
大商産業 | |
一生紀 | |
ウィドゥスタイル | |
シギヤマ家具 | |
ニトリ |
ホームズ南津守店の向かい側に元々コイズミファニテックの本社があった影響もあるのか、シマホはコイズミファニテックとの繋がりが強いです。ただ、大阪に南津守店がオープンする以前から、首都圏でも島忠ではコイズミが強かったと個人的には感じています。両社ともお客様ファーストな企業文化なので、ウマが合うのではないでしょうか。
一方で、近年は低価格帯にも注力せざるを得ない状況のため、大商産業の学習机を増やしています。国産ではカリモク家具と浜本工芸に重点を置きつつ、価格が手頃な堀田木工所も疎かにはできません。
ほか、大手家具販売店としては珍しく一生紀の学習机も扱っています。イトーキがほとんどの家具販売店から撤退して以降もシマホではリーモとカモミールを扱っていましたが、既に取り扱いをやめてしまったようです。
ニトリ傘下になるまでシマホのホームセンター品群はプロパーがほとんどを占めていましたが、家具品群は以前からオリジナル商品が多いです。これはシマホが粗利を求めてそうなったというより、メーカーが他店との競合を恐れた結果だと私は見ています。島忠は首都圏の南北に広く店舗網があるため、他店と競合しやすいのです。
取扱商品の一例
コイズミファニテック・CDエルクス
コイズミファニテックのCDシリーズの仕様が変わったのを機に、これまでシマホの主力だった「CDネクスト」は2025年度から「CDエルクス」にリニューアルされています。
カタログモデルの「CDファースト」より約13cm低い書棚で、子供の手が届きやすい高さ。また、カラバリもカタログモデルとは一部が異なり、WO色(上写真)とMO色が用意されています。
こういった特徴はCDネクストを引き継ぎつつ、CDエルクスはワゴン天板がリフティング式から固定式に変更されています。また、WW色も上棚は直線的なデザインに統一されました。
大商産業・ESスマート
大商産業にもハイタイプの組み替え式デスクがありますが、より価格訴求力の高い「ESスマート」のほうが売れ筋となっていると思われます。カタログ掲載モデルではありませんが、こちらの「スタンダードデスク」とほぼ同じ仕様でしょう。
くろがね工作所・ヴィネット
シマホではくろがね工作所「ヴィンテ3」のオリジナル仕様である「ヴィネット」も常に売れ筋上位に上がっています。カタログモデルよりもバックパネルのスチール面が大きくなっており、マグネット収納を活用できる点が大きな特徴です。
ウィドゥスタイル・セレクト
シマホはウィドゥスタイルの「セレクト」を扱っている貴重な店です。もっとも、首都圏では大正堂や大川家具でも扱っているので、さほど貴重ではないかもしれません。家具の里×堀田木工所の「リッケ」を検討されている方は、シマホでセラウッド塗装のセレクトと堀田木工所のデスクをご覧いただくと良いでしょう。
堀田木工所・グリット3383
シマホでは一時期、堀田木工所の学習机をメーカー名をあまり表に出さずに「フォレスタ」というブランドで販売していました。ただ、現在はメーカー名もフォレスタというブランドも併用しており、隠す意図はなさそうです。
「グリット3383」は既視感のあるベーシックなスタイルで、セール時には10万円を切ることもあったことからよく売れているようです。
一生紀・アエル

出典:シマホネット
シマホは2024年度から一生紀の学習机も扱っています。いずれも2024年度は非プロパーの2モデルでしたが、2025年度からは本格的にオリジナルの「アエル」(上写真)と「IS24」を投入しています。
アエルは「ECRU(エクリュ)」の前脚を垂直に近づけるとともに、引出内部材は桐の集成材からプリント合板にダウングレードするなどしたもの。しかし、価格は逆に割高になっています。
IS24は「ERIS(エリス))180ツインデスク」の天板をアルダー無垢からメラミン合板に変更するとともに、引出しの鍵を省いたもの。こちらも価格は逆に高くなります。
いずれも一生紀の学習机をネットショップで買う前にクオリティーを確認するのには良いかもしれません。
シマホは展示品処分が安い
シマホは展示品処分の際に、メーカーからの卸値を下回るような価格で販売していることがあります。個人的には全部買い取って転売したいくらいです(笑)
以前に比べるとシマホの学習机売場はボリューム感がなくなっていますが、現品特価も含めて魅力的な売場だと感じます。情報収集にはもってこいではないでしょうか。
ニトリの傘下に入ってからのシマホは、収納用品を含む家庭用雑貨の売場の多くがニトリ化してしまいました。家具のほうもそうなるのかと半ばあきらめていましたが、どうもそうはならずに済んだようです。ニトリの家具はそれほど多く入っていません。
学習机に関してもシマホ限定モデルが続々と投入されているのは頼もしい限りです。これからも期待できるお店と言えるでしょう。
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