我が家では学習机のそばにIKEAのIVAR(イーヴァル)シェルフユニットを置いて学用品やオモチャを収納しています。このオープンラックは棚板の間隔が32mmピッチで調整可能なので空間を無駄なく活用できるのと、比較的安価であることが魅力です。一方でおよそ日本のメーカーでは考えられない安全性軽視の構造と、無塗装なのでそのまま使用するとホコリが付きやすいのが難点です。
もし今からオープンラックを購入するなら無印良品のステンレスユニットシェルフにすると思うのですが、当時はありませんでしたし、パイン材ユニットシェルフも今とは仕様が違いましたから。
そんなわけで買い替えも検討しましたが、子供部屋を用意する段になってから考えたほうが良いだろうと考えて、当座はホコリ対策を検討することにしました。
ホコリ対策ならやはり塗装を施すのが妥当だろうということで、ウレタン塗装、ラッカー塗装、オイル塗装を検討。理想を言えばやはりもっとも変質しにくいウレタン塗装。しかしコストが掛かりすぎる。ラッカー塗装は変質しやすいから避けたい。そこで塗装が容易でコストも安いオイル塗装を施す方向で考えました。
ただ、プリント類を置いた場合や、消しゴムかすが付いたらどうなるかがちょっと不安だったので、たぶん大丈夫なはずとは思いながらも一応実験をしてみることにしました。
キシルでメンテナンスオイルを購入
市販の自然塗料でも良かったんですが、どうせならということで今回はキシルのメンテナンスオイルを購入することにしました。キシルにしたのは杉工場や堀田木工所よりも安かったからです。
でも本当はイーヴァルを塗装するために何本か買いたかったんですけど、2つ買っても送料が2つ分要るということで今回はまず1本だけ購入しました。
24時間でほぼ分離する自然塗料
キシルのメンテナンスオイルは1日放っておくとほぼ分離します。大豆、ヒマワリ、亜麻、ヒマの種などから抽出した複数のオイルをブレンドしているためでしょう。よく振ればちゃんと混ざり合いますし、湯煎でもすれば完全に溶けると思われます。
杉工場や堀田木工所のオイルは缶入りだから全然気づきませんでした~。でもなかなか良さそうなオイルです。
自然塗料を塗ってみた
一般的に学習机に使われるウレタン塗装と違って、自然塗装は安いだけでなく塗るのも簡単です。道具はボロ布だけ、素人でも簡単に塗ることができます。
ボロ布にメンテナンスオイルを少し浸み込ませたら、あとは木に塗り込んでいくだけです。一応今回は2度塗りしました。
オイルを塗ると「濡れ色」に
オイル塗装を施すと、キレイな濡れ色になります。ウレタン塗装やラッカー塗装は均一に塗るのがすごく難しいですけど、オイル塗装なら誰でも簡単にムラなく塗ることができます。
実験開始!
念のためオイル塗装を施してから1週間を置いて、いよいよ実験開始です。
無塗装、オイル塗装それぞれに、ニスとアクリル絵の具を塗った箱を置き、インクジェットプリンターで印刷したコピー用紙をセロハンテープで貼り、消しゴムと輪ゴムを置きました。
結果はまったく問題なし
4ヶ月半が経過したので、結果を確認してみたいと思います。
無塗装、オイル塗装ともに、ニスおよびアクリル絵の具による変質はありませんでした。
無塗装、オイル塗装ともに、コピー用紙のインクが転写されたり、セロハンテープの粘着面による変質もありませんでした。またコピー用紙にオイルが浸み込むようなこともありませんでした。わずかにオイルの臭いが移りましたが。慣れればどうってことはないですけど、やっぱりオイル塗装は油臭いです。
無塗装、オイル塗装ともに、消しゴムや輪ゴムによる変質もありませんでした。
もっと長い期間放置してみないと分からなこともあるとは思いますが、やはり当初の見立て通り、オイル塗装でも小学生が日常使うようなもので表面が侵される心配はなさそうです。
でもまあ、日曜大工で机を作るっていうならオイル塗装はオススメですけど、机を買うならプロならではのウレタン塗装のほうがありがたみがあると痛感するほど、オイル塗装は簡単ですね。どうしても木の風合いを希望するというならカリモク家具のピュアオークにすれば良いわけですし。
ともあれ、オイル塗装を我が家のイーヴァルに塗っても問題なさそうなので一安心です。
2016/08/18追記:
塗装から1年が経過しましたが、やはり何の問題もありませんでした。オイル塗装はキズや汚れの問題はあるものの、化学変化の心配は特にないと言って良さそうです。
ちなみに我が家のイーヴァルは相変わらず無塗装のままです。いったいいつのことになるやら(苦笑)
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