飛騨産業がトレードマークをキツツキから「HIDA」というアルファベット4文字に変えてから、早いもので1年が過ぎました。まだ馴染みが薄い方が多いと思いますが、飛騨産業が飛騨地方を代表する家具メーカーとして広く認知されていることは間違いありません。
その飛騨産業が学習机を作っていることをご存知でしょうか。2020年度を最後に学習机カタログの発行を止めてしまい、新作デスクもなく、大手家具販売店の売場に並ぶことも少なくなったため、こちらで取り上げるのは3年ぶりとなります。
3年ぶりに取り上げといて値上げの話というのもどうかと思いますが、せっかく北海道で丹精込めて作ってくれているんです。何であれ一人でも多くの方に知っていただければと思います。
※この記事は2022年12月24日時点の情報に基づいています
今年12/21に約10%値上げ
商品名 | 値上げ率 |
---|---|
コブリナ | 8.7~10.2% |
ビギン | 9.6~10.9% |
ソフィオ | 8.3~12.5% |
ソフィオ杉 | 9.1~12.5% |
もりのことば | 9.4~10.5% |
ロダン | 7.7~13.3% |
チェア各種 | 7.7~11.1% |
というわけで、ササッと値上げの話を済ませてしまいましょう。今年(2022年)12月21日に飛騨産業の学習机は上表の通り値上げされました。バラつきがあるように見えますが、ほぼキレイに10%の値上げです。以前のように3割以上も値上げされているものはありません。
ビギンと競合を比較
値上げ率だけ言われてもピンと来ないと思います。私もしばらく飛騨産業のカタログは開いていなかったので、久しぶりに価格をチェックしてみました。
たとえば「ビギン」のW110足元棚付きデスク(MB371SR)+ワゴン(MR618R)+ブックスタンド(MZ601R)の3点セットの場合、定価は税込275,000円となります。競合となる浜本工芸の「No.09デスク」やカリモク家具の「ピュアナチュール」の同等の3点セットと比較すると、3割前後も高い計算です。
ソフィオと競合を比較
次に、飛騨産業の学習机の中ではもっとも売れていると言われていた「ソフィオ」を競合商品と比較してみましょう。
ソフィオのW120天板+枠脚+ボックス脚の3点セット(MR312FB)は税込165,000円。同等の組み合わせで浜本工芸の「No.6000デスクユニット」は同126,500円、カリモク家具の「スパイオユニット」は同129,250円となり、これらと比べても3割前後高くなります。
もっとも、スパイオユニットの天板はオーク突板ですから、それを考慮すればソフィオも決して割高とは言えないとも考えられます。
3割という数字だけを見ると小さく感じるかもしれません。しかし、3割と言ったらコイズミファニテックの「ビーノ」と浜本工芸の「No.89デスク」の価格差(実売価ベース)と同じくらいです。浜本工芸やカリモク家具ほど数は捌けないことや、北海道から送られてくるコストを考慮してあげたいと思っても、それはあくまでメーカーの都合。消費者としてはやっぱり厳しいなーと感じてしまいます。
ワゴンが基本的に1種類でスリムな2段タイプしかないなど、使い勝手があまり良くないこともネック。デザインもちょっと重たいんですよね。飛騨産業はプレミアムブランドなのですから、価格差や使い勝手の悪さも跳ね飛ばすくらいの美しいデザインを見せて欲しいものです。
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