
かつて「奥行55cmの学習机でも大丈夫?」という話題で盛り上がったのは、2016年度にコイズミファニテックからスタディアップデスクシリーズが登場した頃の話です。残念ながらスタディアップデスクは2024年度を最後に姿を消したものの、今や奥行55cmのデスクは珍しくなくなっています。
それどころか、ふと周りを見渡すと、奥行50cmのデスクが増えていることに驚かされます。四半世紀前は奥行65~70cmが当たり前だったことを思うと隔世の感があります。
もっとも、増えたとは言え、それほど多くはありません。今回は奥行50cmのデスクのメリットとデメリットを整理したうえで、オススメと言えそうなデスクを10台ピックアップしてご紹介しましょう。
※この記事は2025年8月27日時点の情報に基づいています
奥行50cmデスクのメリットとデメリット
- ほかの家具と調和しやすい
- 奥行45cmよりは机上面が広い
奥行60cm程度の学習机が多い中、奥行55cmよりも浅い奥行50cmデスクを選ぶメリットは、主に見た目に関することです。
リビングダイニングにある収納家具のほとんどは奥行45cm以下なので、奥行50cm程度なら並べたときにほとんど出っ張らず、調和しやすいと言えます。また、奥行が浅ければ浅いほど床が見える面積が増え、部屋が広く見えます。
また、学習机でもっとも奥行が浅いのは45cmなので、奥行50cmはそれよりも机上面が広いと言えます。収まり重視とは言え、奥行45cmではさすがに狭すぎて不安。+5cmあればちょっと安心というところでしょう。
- 教科書やノートを広げにくい
- 上棚を置くのは難しい
一方で、奥行50cmのデスクで生じるデメリットは、教科書とノートを奥行方向に並べるのが難しいことです。小学生くらいなら教科書とノートを幅方向に並べられたら十分と言えるものの、中高生になれば参考書なども増えますし、ノートパソコンやタブレットを併用する場面も多くなります。
また、奥行50cmのデスクの場合、デスクと同じくらいの幅の上棚を置くことは難しいです。天板の奥行45cmから上棚の奥行20cm強を差し引くと、作業面の奥行は最大25cm程度しか残りません。ただでさえ机上面が狭くてやりくりに困るのに、収納スペースが十分に確保できないのは大きなデメリットと言えるでしょう。
奥行50cmデスクのオススメ10選
一生紀/フェロー
それでは奥行50cmデスクのオススメを紹介して参りましょう。まずは一生紀の「フェロー」から。
フェローはデスク天板の奥行が狭くても、リフティングワゴンを手前に引き出してL字型デスクのように使うことができます。上棚もこれくらいの大きさなら差し支えないと思います。
ちなみに、フェローのナチュラル系はオイル塗装のためキズや汚れの不安が付きまといます。ブラウン系のみウレタン塗装です。
一生紀/フリンク
一生紀の「フリンク」も2025年度からリフティングワゴンが選べるようになりました。ほかに天板固定式のワゴンもあります。また、デスクの幅は110cmのほか90cmが用意されています。
フリンクの天板はウレタン塗装を施したウォールナット突板です。
一生紀/シャンテ
続いても一生紀で、フレンチカントリー風の「シャンテ」。天板はウレタン塗装のバーチ突板です。上棚をセットすると机上面がかなり狭くなってしまうので、上棚なしでお買い求めいただくのがよろしいかと思います。
リビンズ/トライR
リビンズには「キヅク」には「トライ」シリーズが3ラインあり、いずれも奥行50cmです。ただし、A(アルダー)はオイル塗装、P(パイン)はウレタン塗装ながら軟らかくてキズつきやすい材質のため、ウレタン塗装で木材も硬いR(ラバーウッド)がオススメです。
幅2サイズで、シェルフなどもあります。
コイズミ/ファリス
コイズミファニテックの「ファリス」は奥行48cmですが、ほぼ50cmと見て差し支えないでしょう。別売のデスクシェルフ(上棚)を拡張天板として使用することにより、奥行60cmのデスクとして使うこともできます。
幅3サイズで、シェルフやキャビネットもあります。カラー2色展開。
シマホ×コイズミ/ビーノ50
コイズミファニテックの「ビーノ50」はカタログモデルよりも奥行が10cmコンパクトな仕様です。おそらく現在は島忠ホームズでのみ販売されていると思います。前述のファリス以前から販売が続けられている人気モデルです。
カタログモデルと同様、幅3サイズ、カラー3色展開。シェルフ50以外はカタログモデルと共通です。
マナベインテリアハーツ/ゲイル
マナベインテリアハーツの「ゲイル」は天板昇降式デスクです。全体の奥行は53cmありますが、天板の奥行は50cmです。天板を下げることによってより圧迫感を抑えることができるので、リビングダイニングには最適だと思います。
ニトリ/ES23
ニトリの「ES23」はIKEA(イケア)の「MICKE(ミッケ)」によく似たコンパクトデスクです。上棚なしのバージョンもあります。もともと8色展開でしたが、現在は実質3色展開となっています。以前ほどは売れていないようです。
ヤマダ電機/自由にくみかえ学習机 天然木
ヤマダ電機の「自由にくみかえ学習机 天然木」は組み替え式デスクで、書棚の前にデスクを置くレイアウトでは奥行が74cmありますが、デスク単体は奥行50cmです。リビングでデスクだけを使い、子供部屋にする予定の部屋に書棚を置いて将来的にドッキングさせれば合理的。そんなわけで、組み替え式デスクは今なおよく売れているわけです。
浜本工芸/No.28デスク
浜本工芸の「No.28デスク」も奥行は約50cmです。こちらも別売の書棚を買い足すことで組み替え式デスク同様の使い方ができます。なお、浜本工芸には他に奥行50cmの「No.6000デスクユニット」があります。
以上、奥行50cmのデスクのメリットとデメリットを整理したうえで、オススメを10台ピックアップして紹介しました。
奥行が狭くてもワゴンがあれば天板面を拡張できるので安心です。特に一生紀のフェローやフリンク、コイズミファニテックのビーノ50、浜本工芸のNo.28デスクのように、リフティングワゴンが用意されているものは理想的でしょう。
また、ヤマダ電機の自由にくみかえ学習机天然木、浜本工芸のNo.28デスクのように、書棚と組み合わせることで奥行を広くすることができるデスクなら、受験勉強を見据えることもできます。
つまるところ、奥行50cmだからと言ってネガティブに捉える必要はありません。ワゴンや書棚の組み合わせ次第で拡張することができるからです。
以上を参考に、最適なデスクを選んでいただければと思います。
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