
デスクライトのクランプ金具には「上締め」と「下締め」の2種類があります。文字通り、天板などに固定する際に上側から締めるのか下側から締めるのかという違いですが、それによってどのようなメリットとデメリットが生じるのでしょうか。
2026年度からニトリの学習机にセットされるデスクライトも上締めに変更されたということもあり、今回はそれについて詳しく見て参りたいと思います。
※この記事は2025年12月10日時点の情報に基づいています
下締めクランプ
メリット
- 慣れ親んだデザインと操作性
- 天板上が省スペース
- 低コスト
慣れ親んだデザインと操作性

昔からある下締めクランプは特に昭和世代にとって慣れ親んだデザインと、分かりやすい操作性がメリットです。クランプ金具と言ってこんな感じのものをイメージする方は多いことでしょう。
テコの原理で軽い力でもシッカリとクランプできるため、ユニバーサルデザインと言うこともできると思います。
ちなみに、こちらの「Z-C1 B」はエモい雰囲気ですが、2021年発売の比較的新しい商品です(旧モデルのZ-A11はそれ以前から存在)。傾斜部のカバーを開けるとアーム根元の軸を固定(増し締め)できるネジが設けられています。
天板上が省スペース

下締めクランプは上締めクランプと比較して、天板上に露出している部分が少なく省スペースです。僅かな違いかもしれませんが、天板面を広く使うことができます。
低コスト
下締めクランプは部品点数が少なく低コストです。また、汎用品を流用する場合、仕入れコストを抑えることができます。
デメリット
- クランプしにくいことも
- 下側にスペースを要する
クランプしにくいことも

下締めクランプを操作するには、デスクの下に潜り込んだり、デスク本体をズラす必要があります。また、ほとんどの下締めクランプはハンドルを回すときに壁や家具に干渉しない構造になっているものの、その構造が理解できない方もいるようです。
下側にスペースを要する

下締めクランプは天板上に露出する部分が少ない一方、下側に露出する部分が多くなります。この際、普段は気にならないことがほとんどだと思いますが、配線が引っ掛かったり、ホコリが付きやすいことがあります。
上締めクランプ
メリット
- クランプしやすい
- 天板下がスッキリ
- 安定感がある
クランプしやすい

上締めクランプはこの10年ほどで普及が進んでいます。その名の通り、上方向に露出した部分を回転させてクランプする構造です。デスクを動かさずに位置を調整しやすいことがメリットと言えます。
ちなみに、この箱状の躯体の内部には筒状のネジが入っており、頭頂部のドーナツ状のパーツを回すことで、下方のコの字型の金具がネジに沿って上下する仕組みとなっています。
天板下がスッキリ

上締めクランプは下締めと比較して天板下がスッキリします。他のモノが引っ掛かったり、ホコリが付く心配がありません。
安定感がある
下締めクランプは一般的に天板下面を小さな円盤で支えます。上締めクランプはそれよりも大きいことが多く、接地面積が広いことから安定感が得られます。
デメリット
- 上側にスペースを要する
- 高コスト
上側にスペースを要する

上締めクランプは天板上にクランプを調整する構造を有するため、下締めよりも天板面にスペースを要します。立体的で存在感が気になるという方もいるかもしれません。
高コスト
下締めクランプは構造も材質もシンプルです。それに対し、上締めクランプは複雑な構造かつ、スチールとプラスチック樹脂のハイブリッドであるため高コストです。汎用品というのもありません。
以上の通り、下締めクランプと上締めクランプはそれぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらのほうが良いとは言えません。
しかしながら、一般的にコストが高くつく上締めクランプも現在は低価格のデスクライトに装備されることが珍しくなくなってきています。学習机は重くて移動させることが困難であるため、設置や調整がしやすい上締めのほうがメリットを感じやすいのではないかと私は考えています。
もっとも、クランプが下締めか上締めかというのはデスクライトを選ぶうえで一つの要素にすぎません。クランプよりもあかりの質やアームおよび操作ボタンの操作性を重視していただければと思います。
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