
かつてデスクライトは学習机にビルトインされているのが当たり前でした。しかし、ハイタイプの上棚が上下分離式となり、組み替え式デスクが普及するにつれ、デスクライトも独立設計に変化。さらに、消費者の嗜好の変化やコストの上昇などを踏まえ、デスクライトは別売となることが増えています。もはやデスクライトがセットになっている学習机なんて、コイズミファニテックとくろがね工作所、ニトリの一部商品だけなんですよね。
逆に言うと、デスクライトは自分で選んで取り付ける必要があります。しかも困ったことに、コイズミファニテックの学習机ならコイズミファニテックのデスクライトを選べばOKという単純な話ではなくなってきています。アームが長くて操作性やあかりの質に優れたECL-357が廃番になったことで、なおさら事態は深刻になっていると感じるところです。
そんなわけで、学習机とデスクライトの組み合わせに関するご相談は相変わらず多いのですが、この説明がとても難しくて、逐一対応する必要がありました。それが面倒臭いというわけではありません。むしろ、いちいち相談しないと解決できないことに申し訳なさを感じていたのです。
というわけで今回は、上棚付きの学習机にセットするクランプ式デスクライトを選ぶ際にチェックすべきポイントを説明したうえで、おすすめのデスクライトを紹介したいと思います。
※この記事は2026年4月8日時点の情報に基づいています
上棚+デスクライトの組み合わせを検証
山田照明/Z-10Gの場合

| アーム長 | 上:360mm 下:360mm |
|---|---|
| 関節の数 | 3 |
| シェード長 | 430mm |
| 測定器具高 | 400mm |
まずはアームが秀逸な山田照明の「Z-10G」を例に見てみましょう。
Z-10Gはアームの長さが上下合わせて720mmもあり、デスク天板の中央かつ適切な測定器具高(400mm)にシェードを持ってくるにも余裕があります。関節の数が3つあって、アームとシェードを自在に動かせるという点も重要なポイントです。
学習用としてオススメできるデスクライトの多くには直下照度(ルクス)とともに、測定器具高が表示されています。光源がデスク天板面から離れるほど照度は落ち、逆に天板面に近すぎると周囲に光が拡散しにくいため、表示されている測定器具高がそのデスクライトの性能を最大限に発揮できる高さと言えます。
基本的に測定器具高は平机にセットした場合を想定しているため、上棚の棚板に取り付ける際はシェードの位置を下げることで測定器具高に近づける必要があるわけです。
アームは長ければ良いというわけではない

ただし、アームは長ければ長いほど良いというわけではないことにご注意ください。Z-10Gを上棚の中央に取り付けた場合、アームの長さを持て余してしまい、シェードがデスクの左または右に寄ってしまいます。もしくは、シェードに顔をぶつけるくらい、シェードが手前に来てしまいます。
これはアームの上下を繋ぐ関節がこれ以上曲がらないためです(上写真頭頂部)。一般的に、Z-10Gは上棚の左右どちらかの端に取り付けてこそ真価を発揮します。
オーム電機/AS-LDC6K-Wの場合

| アーム長 | 上:370mm弱 下:430mm前後 |
|---|---|
| 関節の数 | 3 |
| シェード長 | 170mm |
| 測定器具高 | 400mm |
Z-10Gよりもアームが長いオーム電機の「AS-LDC6K-W」はどうでしょうか。正確な寸法は分からないものの、AS-LDC6K-Wの上アームは370mm弱、下アームは430mm前後です。合計で約800mmもあります。
ただし、AS-LDC6K-Wの上下アーム接続部の関節は可動域が180度あるものの、下アームの根元の関節は15度しか傾きません。測定器具高が400mmであることを考えると、学習机の上棚に取り付ける際は下アームは直立に近い状態、上アームはデスク天板中央に向けて斜めに下ろす状態となり、幅100cmのデスクでもシェードの中心は天板中央よりもやや左寄り(もしくは右寄り)になるはずです(クランプ金具の取付位置や棚板の高さにもよります)。
Z-10Gを上棚の中心に取り付ける際と同様、アームの長さだけでなく関節の可動域もチェックする必要があると言えるでしょう。
ジェントス/ルミサスDK-R115の場合

| アーム長 | 510mm |
|---|---|
| 関節の数 | 3 |
| シェード長 | 460mm |
| 測定器具高 | 570mm |
次に、ジェントスの「ルミサスDK-R115」を学習机の上棚に取り付けた場合。シェードが右側に寄ってしまっていることが分かると思います。
測定器具高570mmを維持しつつシェードをデスクの中央寄りに持ってくることはできます。ただし、その場合はシェードに頭をぶつけるほど手前に来ます。また、測定器具高570mmよりも高い位置に持ってくれば、シェードをデスク中央の頭をぶつけない位置に持ってくることもできますが、その場合はシェード高が高すぎて天板まで届く光が少なくなります。
これは一言で言うと、Z-10Gのようにアームが上下に分かれていないためです。構造がシンプルすぎると、シェードを任意の位置に持ってこれない場合があるというわけですね。
浜本工芸/C3651の場合

| アーム長 | 上:330mm 下:515mm |
|---|---|
| 関節の数 | 3 |
| シェード長 | 360mm |
| 測定器具高 | 450mm |
浜本工芸の「C3651」のように支柱を持つ片持ちアームはどうでしょう。No.89デスク+ロータイプブックスタンドに取り付けると、上写真のようになります。
この組み合わせは一見すると、まったく問題がないように見えます。しかし、上棚の棚板の高さは150mm、支柱の高さは515mmで、合計665mmです。シェードをもっと下げなければ、適切な測定器具高(450mm)になりません。残念ながら、上アームと可動部の構造上、200mm以上も下げることは不可能です。
つまり、上写真の状態では光源から天板まで十分に光が届かず、特にデスクの左右の端が暗く感じる可能性があります。
コイズミ/ECL-111の場合

| アーム長 | 上:320mm 下:367mm |
|---|---|
| 関節の数 | 2 |
| シェード長 | 520mm |
| 測定器具高 | 500mm |
続きまして、コイズミファニテックの「ECL-111(112)」の場合を見てみたいと思います。
ECL-111は前述のC3651と同様に支柱の上にアームがあります。一方で、C3651が片持ちアームなのに対し、ECL-111はT型です。そのため、上写真のように上棚の右端に取り付けると、上アームを目いっぱい左に向けても320mmですから、シェードの中心はデスク天板の中央に届きません。
ちなみに、上写真のデスク「ミニマル」の上棚の棚板の高さは約170mm。ECL-111の支柱の高さは367mmですから、高さは合計で約537mmとなり、シェードは少し下げて最適な測定器具高(500mm)となるはずです。しかしながら、上写真では逆にシェードを少し上げているように見えます。
デスクライトの重要性を誰よりも知っているはずのコイズミファニテックでもこんな調子です。ただでさえECL-111はパワーを抑え気味のデスクライトなので、誤解のないようにして欲しいものですね。
コイズミ/ECL-546の場合
| アーム長 | 550mm |
|---|---|
| 関節の数 | 1 |
| シェード長 | 850mm |
| 測定器具高 | 550mm |
コイズミファニテックの「ECL-546」は前述のECL-111と異なり、上アームがありません。そのため、上棚の左右の端に取り付けることはできず、中央のみ取付可能となります。
同社のステップアップデスク(組み替え式デスク)の上棚に取り付ける際は支柱下部を取り外し、支柱上部を上棚の背板にボルトで留めます。一方で、市販の上棚に取り付ける場合は、棚板にクランプ金具で取り付けることになります。そのため、シェード高は棚板の高さ+550mm(支柱の高さ)となり、測定器具高(550mm)を軽くオーバーして、十分にデスク天板を照らすことができなくなってしまいます。
基本的にECL-546は上棚のない平机にセットするものと考えていただいたほうが良いでしょう。
上棚に最適なデスクライト4選
以上を踏まえまして、学習机の上棚に最適なクランプ式デスクライトをピックアップしてみました。なお、上棚の棚板の左右の端または中央に取付穴があるか、上棚の側板が枠状で棚板の左右の端にクランプできるものである必要があります。クランプ金具を取り付けできない上棚はスタンド式デスクライトを検討していただくか、文末の関連記事を参考に他の設置方法をご検討ください。
山田照明/Z-10G
比較的多くの上棚に設置可能と思われるのが山田照明の「Z-10G」です。アームが長く、関節の可動域が広いうえ、任意の位置でピタリと止まる精度の高さが魅力です。
一方で、調色機能がないことと、操作ボタンがシェード上面という点がネガティブ要素です。

浜本工芸/C3764
コイズミファニテックの「ECL-357」が廃番となった今、代わりをオススメするとしたら、ほぼ同じアームを備えた浜本工芸の「C3764」でしょう。Zライトほどではありませんが、それなりにスムーズにアームが動きます。
ただし、調色ボタンはシェード下面を連射する必要があります。価格もECL-357に比べるとちょっと高級です。
アイリスオーヤマ/LDL-TCDL-B
アイリスオーヤマの「LDL-TCDL-B」はリモコン付きで子供でも操作しやすいのが魅力です。アームの動きもそれなりにスムーズです。価格も手頃です。
強いて難点を挙げれば、ブラック色しかないことでしょうか。

コイズミファニテック/ECL-111
オフィスコムの「AL」などごく一部の上棚(机上ラック)に限られますが、上棚の棚板の中央に取付穴があるなら、コイズミファニテックの「ECL-111(112)」を取り付けることができます。
同様に「ECL-611(612)」も取り付け可能です。もっとも、ECL-111が値下がりした今、敢えてECL-611を選ぶメリットはほとんどないと思います。デザインの好みくらいでしょう。

以上の通り、クランプ式のデスクライトを学習机の上棚に取り付ける際は、アームの長さ、構造、関節の数や可動域、シェードの幅や測定高など、複数のポイントをチェックする必要があります。おまけに、クランプ金具の取付寸法、調色機能の有無、照度や操作性もチェックしなければならないと考えると、ワケが分からなくなってしまうことでしょう。
なので、上記4商品から選んでもらうのがもっとも無難です。中でも山田照明のZ-10Gはアームがヌルヌル動き、耐久性も抜群で、価格も1万円強と手頃で、スタイリッシュかつ3色から選ぶことができます。調色機能はないものの、天井照明で調色すれば問題ないと考えることもできると思います。最近はこの中では一番よく売れていますし、私としてもオススメしやすい商品です。
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