最近はどこに行っても値上げを痛感することが増えています。帝国データバンクの調査によると、家庭用飲食料品において、今年6月末までに判明している分だけでも、昨年1年間に値上げされた商品数を上回ったそうです。バブル崩壊以降で類を見ない値上げラッシュとなった2022年の1.5~2倍のペースで値上げが進んでいるそうですから、ちょっとくらい給料が上がっても追いつかないという方が多いのではないでしょうか。
電気やガス、ガソリンなどのエネルギーの高騰も痛いですよね。我が家でも今年の正月はこれまで見たことのない電気代の請求額に絶句しました。小さな家1軒でもこんな調子ですから、工場や営業所を多数構えている会社は本当に大変だと思います。
それはさておき、浜本工芸の学習机も7月1日受注分から価格改定です。デジタルカタログも公開されました。早速、中身をチェックしてみましょう。
※この記事は2023年7月1日時点の情報に基づいています
2024浜本工芸は概ね5~10%の値上げ
デスク | 袖 | 上棚 | シェルフ | |
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No.09 | 5.0~5.1% | 8.9~9.8% | 9.8~10.0% | |
令和プレミアム | 5.0% | 8.4% | 8.3% | |
No.0989 | 5.4% | 8.8% | 8.9% | |
No.17 | 2.9~3.0% | 2.6% | ||
No.28 | 9.2~9.8% | 8.9~9.8% | 9.1~10.6% | |
No.32 | 9.5~9.9% | 9.1~10.0% | 11.5~12.0% | 8.6~9.6% |
No.49 | 4.5% | |||
No.57 | 10.4% | 8.9~9.8% | 13.0% | |
No.89 | 9.4~9.7% | 8.9~9.8% | 8.1~10.3% | 5.7% |
No.90 | 9.6~11.7% | |||
No.6000 | 天板:6.3~8.8% 脚:0% |
5.8~6.3% | 5.9% | 5.8~6.0% |
ベッド | 5.2~8.7% | |||
チェア | 4.4~10.5% | |||
書棚 | 4.8~8.7% | |||
マルチラック等 | 5.3~6.3% | |||
デスクライト | 0% | |||
デスクマット | 0% |
2023年度の価格と比較すると、2024年度は概ね5~10%程度の値上げとなっています。昨今の原材料、エネルギー、物流コスト、人件費等の負担増や円安傾向を考えると、おそらく10%程度の値上げでは焼け石に水のはずです。その10%程度という数字を基準に考えると、デスク本体は頑張って値上げを5%程度に抑えたものが多いと言えるでしょう。
No.17デスクがお買い得?
そんな中、「No.17デスク」だけはデスク、移動袖ともに、値上げが3%以下に留まっています。相対的に見てお買い得な感じがしますが、おそらく天板昇降式デスクは以前に比べると人気がなくなってきているので、これ以上需要が少なくなると生産を続けるのが難しくなるからでしょう。いわゆる戦略的価格設定ということだと思います。
ちなみに、天板昇降式デスクに対応するチェア(DSC-41)は10%前後の値上げです。他の椅子の多くが5%前後の値上げであることを考えると、セット価格で帳尻を合わせているのかもしれません。
回転チェアがリニューアル
回転チェアが約18~27%も値上げされたと思ったらリニューアルされていました(DSC-8500→DSC-8350)。写真をパッと見た感じだと違いに気付きにくいのですが、背もたれのクッションがボリューム感のある形状からシュッとした感じに変更されています。実際の座り心地の違いが気になるところです。
No.6000デスクユニットに金属脚が登場
2024年度の浜本工芸のラインナップには残念ながら新型デスクがありません。目を引いたのはNo.6000デスクユニットに「金属脚」が登場したことくらいです。
従来の木製脚が税込17,600円のところ、金属脚は約63%も高価な同28,600円もします。カッコイイとは思いますけど、割高感は否めません。
ただ、今後コントラクト(非住宅)向けにも販売を広げていく予定であろう浜本工芸としては、避けて通れないチャレンジなのだと思います。ナラ無垢×スチールの家具はユーザー層を大幅に広げてくれると思うので、ここはひとつ頑張って成果を上げて欲しいところです。
山田照明Z-S7000を追加
デスクライトの価格は据え置きです。また、山田照明の「Z-00N」に加えて「Z-S7000」がラインナップに加わりました。
Z-S7000はデザインが素敵ですけど、学習用に最適とまでは言えません。何より、今となってはコスパが悪いです。おそらくはリビングダイニング学習や書斎用として必要性が感じられたのでしょう。
浜本工芸の2024年度学習机のラインナップは新型がなかった一方で、廃番もありません。唯一、「No.57デスク」から幅100cmがなくなって110cmのみになったくらいです。これは皇室献上モデルなので外せないのだと思います。
というわけで、目ぼしい変化のなかった浜本工芸ですが、かようにコツコツ値上げをしているところを見ると、値上げしても市場が受け入れてくれているということなんでしょう。言わば、iPhoneと同じですね。高い高いと言われつつも売れるなら、販売店にとっても悪い話ではありません。
一方で、何かと出費の多い子育て世帯としては、いくら浜本工芸の机が素晴らしくても買える金額には限りがあります。このあたりで値上げが落ち着いてくれたらと思うのは、メーカーも同じであると願いたいものです。
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