
ちょっと久しぶりに島忠ホームズ南津守店(大阪市西成区)に行ったら、建材売場はリニューアルのため減床、マクドナルドもリニューアルのため一時閉店、食品スーパーの三杉屋は撤退しており、かなり寂しい感じになってしまっていました。心なしか、売場全体も閑散としているように感じます。
20年以上前に南津守店がオープンした頃は、私にとってワンダーランドだったんです。学習机も100台くらい並んでいたと記憶しています。それが今や30台程度。ニトリ傘下になってからは特に酷くなりました。
もっとも、これはニトリのせいと言うよりは、少子化など学習机市場が抱える構造的問題です。ニトリの劣化コピーになった収納用品売場などとは事情が異なります。
ともあれ、そんな状況でも島忠ホームズがオリジナル学習机を投入してくれるのはありがたい限り。先日ようやく楽天市場やYahoo!ショッピングでも販売が開始された新作デスクを見に行って参りました。
※この記事は2025年10月29日時点の情報に基づいています
シマホ/マグラル

今回ご紹介する新作デスクは2台。まずは「マグラル」から。
マグラルは天板奥行が50cmのリビングダイニング向けな感じのデスクです。幅は105cmのほか90cmが用意されています。オーク突板のナチュラル色とウォールナット突板のウォールナット色の2色展開。ちなみに、脚はラバーウッド無垢です。
特徴的なのは、マグネットがくっつくバックパネルをセット可能な点。また、ワゴン天板はリフティング式となっており、デスク天板の奥行が浅くても作業スペースを補うことができます。
製造国はベトナム。島忠の親会社であるニトリはベトナムに自社工場を持っていますが、スペックなどから一生紀が作っている可能性が高いと考えられます。
天板はオイル仕上げ

私が気になっていたのは塗装です。一生紀の学習机はオイル塗装が中心ながら、ウレタン塗装のものもあります。そして、オークやウォールナットの突板を使っているものはウレタン塗装の可能性が高いという実績があります。ウレタン塗装ならオイル塗装に比べてキズや汚れに強く、安心してオススメできます。
しかしながら、店頭で実物を確認してみると、残念ながらオイル仕上げと書かれていました。ちなみに、引出前板はラバーウッド無垢にオークまたはウォールナットの突板を貼ったもの。引出内部材は桐、スライドレールは全段フルスライドとなっています。
PLABO 03Kとの比較
島忠ホームズには現在ニトリの商品がたくさん並んでおり、学習机売場にもニトリのくみあわせデスクなどが並んでいます。「PLABO 03K」は並んでいないものの、マグネット収納が可能なバックパネルを装備可能、オーク突板天板、奥行コンパクトなどといった点で、マグラルと競合する要素は多いです。
PLABO 03Kは90デスク+キャビネット+パネルの3点セットで税込54,990円。対してマグラルは90デスク+ワゴン+90パネルで同68,900円です。マグラルのほうが奥行が5cm深い、据え置きのキャビネットではなくリフティングワゴンというメリットはあるものの、自社競合の要素が多いと感じます。ただし、PLABO 03Kのパネルは在庫限りのようです。
リフレとの比較
一生紀の「リフレ」なら105デスク+リフティングワゴン+上棚の3点セットで税込64,970円です。マグラルの3点セットよりも安く、しかも送料無料。さらにウレタン塗装で、奥行は58cmあります。
「コンパクトなほうが良い!」と言われれば返す言葉がありませんが、学習メインならこちらのほうがコスパが良いでしょう。
フリンクとの比較
あくまでコンパクト、ウォールナットじゃなきゃヤダとおっしゃるなら、一生紀の「フリンク」。こちらはバックパネルや上棚はありませんが、90デスク+リフティングワゴンの2点セットで税込51,980円。マグラルの2点セットよりも安いです。
それでいて、フリンクの天板はウレタン塗装。しかも、離着席しやすく美しいテーパー脚でウォールナット無垢。引出内部材は桐ではなく樹脂フィルム貼りですが、トータルで見れば些細なことでしょう。
ちなみに、どうしてもマグネット収納がしたいということであれば、山崎実業の「ウォールプリントスチールパネルtower(タワー)」を壁に取り付ければOKですよね。逆に耐荷重でもコスパでも劣る木質系のバックパネルをセットする意味は少ないと感じます。
シマホ/アエル
マグラルより少し前に発売されたのが「アエル」。こちらは幅105×奥行60cmとややワイドながら、オーソドックスなベーシックデスクとなっています。
天板はアルダー無垢のオイル仕上げ。脚はラバーウッド無垢です。引出内部材はプリント紙貼り。スライドレールはワゴン上2段がローラー式、それ以外はフルスライドとなっています。
上写真のライトブラウンとのツートンカラーと、ライトブラウンのワントーンの2パターンがラインナップされています。価格はいずれもデスク+ワゴン+上棚の3点セットで税込79,900円です。
エクリュとの比較
アエルは一生紀の「エクリュ」をアレンジしたものと考えられます。エクリュも天板サイズは105×60cmで、アルダー無垢のオイル仕上げ。脚も同様にラバーウッド無垢ですが、こちらはオシャレなテーパー脚となっています。
しかも、エクリュは鍵付き。引出内部材は桐で全段フルスライドレール。それでいて、価格は税込66,970円でアエルよりも1万円以上も安く、配送料も無料。「誰がアエルなんて買うの?」って話ですが、ここのところニトリも島忠も不調ですから、消費者に損をさせてでもシッカリ儲けないとダメなんです。
OEDとの比較
一生紀のデスクとばかり比較しても芸がないので、ほかとも比較してみましょう。堀田木工所直営オンラインショップ限定の「OED」なら上写真の組み合わせで税込79,800円。アエルの3点セットとほぼ同じ価格です。
しかも、OEDならオイル仕上げよりキズや汚れに強いUFO塗装。そして何より国産品。天板はもちろん脚に至るまでアルダー無垢で、引出内部材は桐。鍵も付いています。
という感じで、島忠ホームズの新型デスク、マグラルとアエルを紹介しました。アエルはともかく、マグラルにはちょっと期待したんですけど、オイル塗装だったことは残念でした。
シマホ、ニトリともに、以前から一生紀の学習机を扱っていますが、なかなか定着しません。まったくオリジナリティーがないというわけではないんですけど、学習机の購入をネットで検討する方が多い中、シマホもニトリもプロパーより割高であることがバレバレなのでしょう。
ともあれ、一生紀の学習机のクオリティーを店頭で確認できるチャンスがあることは消費者にとってありがたい限りです。オンラインで購入する予定の方も、是非一度シマホに足を運んでみてください。
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