私はかねてよりスチールデスクをオススメしてきました。■ウヤなどでショボい組立式のデスクを買うよりもスチールデスクのほうがはるかに頑丈でコスパに優れているだけでなく、最終的にはクズ鉄としてリサイクル可能でサスティナブルだからです。おまけに、夏は冷たくて気持ち良いです(笑)
しかし、これまで私の主張に共感してくれる人はほとんどいませんでした。ところが、今年はちょっと様子が異なります。度重なる木製学習机の値上げについていけなくなったのか、はたまたようやく時代が私に追いついたのか、スチールデスクを検討する方が急増しているのです。
中でも注目を集めているのがコクヨの「リーン」、そしてオフィスコムのデスクです。
一般的にオフィス家具のショールームというのは一般消費者にとっては敷居が高いのですが、オフィスコムは全国12ヶ所にショールームがあり、法人ユーザー以外も訪れることができます。大阪にも天満橋にあるので、行って参りました。
※この記事は2024年2月7日時点の情報に基づいています
オフィスコム大阪ショールーム
オフィスコムの大阪ショールームは地下鉄谷町線または京阪本線の天満橋駅直結のOMMビル1階にあります。16階はオフィスコム大阪支店のオフィスを兼ねたライブショールームです。よって、今回は1階だけを拝見させていただきました。
ちなみに、オフィスコムはプラスの子会社です。プラスはオフィス家具だけでなく文房具も扱っており、コクヨに近い業態です。ちなみに、アスクルは元々プラスの事業部のひとつでしたが、現在はLINEヤフーの連結子会社となっています。
そんなわけで、コクヨと同様に一般消費者にも馴染み深いプラスですが、オフィスコムが販売しているスチールデスクなどは法人向け(個人事業主含む)が基本となっています。法人にしか販売できない商品もあるものの、別途送料を支払うことで一般消費者でも購入可能なものも少なくありません。
というわけで、今回は一般消費者でも購入可能なデスクを紹介して参りましょう。
メティオ
まずはシステムワークデスク「METIO(メティオ)」から紹介したいと思います。
メティオはメラミン天板にスチール製のロの字脚を組み合わせたデスクです。こちらはデスク本体に引出しが付いたものですが、無しのタイプもあります。また、机上ラック(上棚)は上写真のハイタイプのほかにロータイプもあります。もちろん、ワゴンの有無も選ぶことができます。
デスクの幅は1000mm、1200mm、1400mmの3サイズから選ぶことができます。奥行はいずれも700mmでゆったり。天板はナチュラルとホワイトの2色があり、スチールフレームはブラックとホワイトの2色展開となっています。
メラミン天板
デスク天板はハニカム合板にメラミンを貼ったものです。ハニカム合板とはハチの巣状に組んだペーパーコアをMDF合板などでサンドイッチしたもののことで、軽いのに丈夫なことがメリットです。デスクやテーブルの天板としては割りと一般的なものです。決して特殊なものではありません。
エッジ(縁)はおそらくPVC(塩ビ樹脂)にメラミンを貼ったものですね。椅子などをぶつけても剥がれにくく、それでいてちゃんと木目が入っているので安っぽく見えないのが良いと思います。
机上ラックの棚板もメラミン
実は机上ラックの棚板もメラミンです。木製家具メーカーだとプリント紙または強化プリント紙を使うことが多いので、贅沢な仕様と言えるでしょう。
棚板の手前側にはタブレット端末やスマホを立て掛けることができる「ユーティリティレール」が設けられています。その底面には穴が開いているので、デバイスを充電しながら立てておくことも可能です。
なお、こちらの机上ラックはデスク天板に直接ボルトで固定する仕様となっています。そのため他のデスクには取り付けできません。
デスク引出しはローラー式レール
デスク引出しはローラー式のスライドレールを備えています。フルスライドレールのように奥まで引き出すことはできませんが、軽い力で引き出すことができます。
引出前板もメラミンです。また、引出しの内箱は四方囲い(箱組)ではなく三方囲いとなっています。鍵付きです。
オフィスデスク
ボリューム感のあるメティオも魅力的ですが、個人的に気に入ったのは「オフィスデスク」です。
オフィスデスクは幅800mmから1400mmまで4サイズ。奥行は600mmと700mmから選ぶことができます。上写真の左右入れ替え可能な片袖机のほか、袖無しの平机もあります。また、机上ラックは上写真のロータイプのほか、ハイタイプも用意されています。
机上ラックはクランプ式なのでオフィスデスク以外にも取り付け可能です。棚板は高さを8段階で調節することができます(ロータイプの場合)。
上写真のウォルナット色のほか、ホワイト、ナチュラル、ダークの計4色があります。
離着席しやすいコの字脚
私がオフィスデスクを気に入った理由のひとつは脚形状です。コの字脚なので離着席の際に脚が邪魔になりません。脚の最下部がスチールでできているため、木製に比べて出っ張りが気にならないのも素敵だと思います。もちろん、キズの心配も少ないです。
メラミン天板
オフィスデスクも天板はメラミンです。エッジの部分はPVCにプリント紙を貼っているのでしょうか。机上面は木質感のあるザラザラした感じですが、エッジはツルッとしています。
なお先日、読者のぶんたさんからご質問のあった「ALシリーズ」は残念ながら展示がありませんでしたが、ALの天板の材質と質感はオフィスデスクに近いと考えて良いということです。
芯材はパーティクルボード
天板はパーティクルボードのベタ芯です。メラミンそのものは1mmにも満たない薄いものなんですよ。もっとも、これはメラミンを貼った他のデスクの天板も同じことです。
袖最下段引出はフルスライドレール
片袖机の引出しは上2段がローラー式レール、最下段はフルスライドレールとなっています。こちらも引出前板はメラミンですが、内箱は四方囲いで丈夫です。
なお、木製の袖は固定のみでキャスター付きのワゴンタイプはありません。ワゴンを希望する場合は後述するスチール製のものをセットするかたちになります。
ボリューム感で言うと片袖机が魅力的であるものの、使い勝手で言うと平机+ワゴンのほうが良さそうです。どちらを取るか、悩ましいところですねー。
ペスパ2.0
続いて参りましょう。「ペスパ2.0」は珍しい古木調のメラミンシートを貼ったデスクです。こちらも天板はハニカム構造となっています。木製のパネル脚ですから、こちらはスチールデスクではありません。
ペスパ2.0は幅800mm、1000mm、1200mmの3サイズ。奥行は600mmの1サイズ。上写真の引出し付きのほか、無しも選ぶことができます。机上ラックはロータイプとハイタイプがあり、天板に直接ボルトで固定する構造です。
脚はブラックのほか、ホワイトも選ぶことができます。また、ホワイト・ナチュラルの「ペスパ」というシリーズもあります。
デスク引出しはローラー式レール
ペスパ2.0の引出しはローラー式スライドレールで、内箱は三方囲いの鍵付きです。
オフィスワゴン
ショールームでペスパ2.0にセットされていたのは「オフィスワゴン OC-CLWG」でした。オフィスコムで売上No.1、販売台数11万台突破の人気商品ということです。
全段ローラー式レールとなっています。ブラックとホワイトの2色展開です。
シンプル/スリム ワゴン
オフィスワゴンとほぼ同じサイズの「シンプルワゴン OWS-3TW400」というのもあります。また、それよりも幅が狭い「スリムワゴン OWS-3TW300」もあります。
ちなみに、冒頭のメティオにセットされていたワゴンはこちらのシンプルワゴンです。
最下段のスライドレールが異なる
オフィスワゴンとシンプルワゴンは持ち手の形状が異なるだけではありません。オフィスワゴンが税込11,990円なのに対し、シンプルワゴンが同14,990円と3千円も高価な理由は、最下段にフルスライドレールを採用しているからと考えられます。
なお、スリムワゴンは同14,990円でシンプルワゴンと同額ですが、最下段はフルスライドレールではありません。コストはスリムワゴンのほうが安いはずなのに価格が変わらないのは、スリムワゴンのほうがロットが少ないということかもしれないですね。
ちなみに、私がオフィスで使っているOSJのワゴン(WF036753)は奥行がちょっと短いものの、全段フルスライドレール採用で、税込9,980円(送料込み)となっています。もっとも、安心感という点ではプラス傘下のオフィスコムのほうが勝ると思います。
以上、オフィスコムのデスク3台とワゴン3台を紹介しました。ほかにもスチールデスクがいくつかありますが、あくまでオフィス用でホームユースという感じではありません。
先ほども述べました通り、個人的にはオフィスデスクが非常に気に入りました。幅1000×奥行600mmの片袖机+机上ラックのロータイプのセットで税込32,470円(送料0~5,500円)です。ニトリでその価格帯の上棚付き学習机を探したら、引出しが組立式みたいにショボい「スタンダードデスクLI24」(税込39,990円・送料別)とかですよ。どう考えたって、オフィスコムのほうが良いでしょう。
なお、オフィスコムのショールームでは回転チェアも多数扱っています。ただ、平社員用のオフィスチェアが半分、書斎用のヘッドレストやアーム付きが半分といった感じで、中高生が自宅で使うのに適したデザインのものは見つけることができませんでした。
オフィスコムのショールームでは一般消費者がその場で発注することもできるそうです。お届けはもちろん後日に宅配便でというかたちになりますが、実際に商品に触れて、詳しく話をうかがうことができるというのはありがたいですね。予約の必要もないので、ぜひ気軽にショールームに足を運んでみてください。
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