連日、猛暑と呼ぶには生ぬるいほどの殺人的な暑さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?こうも暑いと、家から出るのはイヤだけど、かと言って家の中で何かするのもイヤという感じですよね(苦笑)
ともあれそんな中、暑さを吹き飛ばすような出来事がありました。学習机メーカー各社の先陣を切って、カリモク家具の2019学習家具カタログが届いたのです!
表紙はまるで雑誌のような装いでカッコイイ!改めて「さすがカリモクは一味違う」と唸りつつ、さっそく中身をチェックしてまいりたいと思います。
※この記事は2018年8月5日時点の情報に基づいています
「カントリー」から「カリーシル」へ
2019年度のカリモク家具の学習机は結構、話題が豊富です。そんなわけで目ぼしいところからジャンジャン紹介しちゃいましょう。
まずは新作「Cariesil(カリーシル)」。カルーセル(carousel=メリーゴーラウンド)じゃなくて、カリモクだからカリーシルということでしょうか。カリモクのみぞシルところであります。
それはさておきカリーセルは、2018年度を最後に廃番となったカントリー・エンジェルホワイトP色&ライトアンバー色の後継モデルに違いありません。10年以上もモデルチェンジされなかったカリモク家具のホワイトデスクに一体どのような変更が加えられたのでしょうか?
カントリーとカリーシルの違い
- デスク&ワゴン+上棚 →デスク+ワゴン+マルチシェルフ
- 天板幅1100×奥行700mm →幅1000×奥行550mm
- 天板ラバーウッド無垢 →オーク突板
- デスク引出し2杯 →1杯
- ワゴン引出し3杯 →2杯
ざっと見たところ、上記のような変化が見られます。もっとも大きな変化は組み合わせでしょう。カントリーではデスクとワゴンの2点セットに上棚を加えるか否かというかたちでしたが、カリーシルはデスク、ワゴン、マルチシェルフがバラ売りされており、しかもいわゆる組み替え式デスクのようになっています。これは価格帯こそ違えど、イトーキの「カモミール」シリーズと競合するところです。
スタイルが変わったことでサイズも変わりました。デスク奥行は550mmとコンパクトになり、マルチシェルフを奥に置くと奥行890mmとなります。
価格は3点セットで税別145,500円から同191,000円に大幅にアップしていますが、シェルフが大型になっているうえに材質も改良されているわけですから当然のことでしょう。デスク+ワゴンの2点セットで見ると税別113,000円から同119,000円と少しのアップで、材質やサイズや引出しの数のことを考えると、まあこんなものかと思います。ローラアシュレイなき今、それなりの台数は見込めるのではないでしょうか。
なお、デスクチェア(XR2101)は新商品扱いとなっていますが、仕様も品番も価格もカントリー時代とまったく変わっていません。
銘木一枚板風の「レグノッタ」
2019年度のカリモク家具の学習机にはもう1台ニューカマーがあります。それが「Legnotta(レグノッタ)」。厚みが50mmもあるボリューミーな一枚板風の天板で、まるで飛騨産業を彷彿とさせるデザインのデスクです。
一見、無垢板にしか見えないデザインですが、LVL(単板積層材)とハニカム材を使ったオーク突板天板です。「それなのにこの価格(税別120,000円から)!?」と驚くこともできますが、ボリューム感を出しながらも反りの心配がないというメリットも生み出しているはずです。
ともあれ、レグノッタはちょっと大人っぽいゾーンを狙ってきたんだと思いますが、機能的には特に魅力に感じるところはなく、価格の面もあって、なかなか難しいんじゃないでしょうか。
新色「シアーブラック色」が登場
前述のレグノッタのほか、ユーティリティプラスに新色「シアーブラック色」が登場しています。これはボナシェルタやカリーシルに採用されている「シアーホワイト色」同様、木目を殺すことなくシックな雰囲気を醸し出す色です。
昨年度にカリモク家具はユーティリティプラスなどをSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)向けに積極的に売り込む姿勢を打ち出しているので、そのために必要な色であると考えられます。
既存ラインナップ&価格は据え置き
2019年度のカリモク家具の学習家具ラインナップは、終売が予定されていた商品を除き、基本的に大きく変わることはなく、価格も据え置きとなっています。ただし、ボナシェルタの書棚の高さ1166mmタイプ、ユーティリティプラスの引き出しユニット、チェアXT0631など、一部商品がカタログから消えています。もっとも、いずれも影響はほとんどないでしょう。
デスクライトは「KS0180」という片持ちアーム式LEDデスクライトが新たに投入されています。USBコンセント付きのデスクライトのニーズが高まったということでしょうか。
早期購入特典?木製カバン掛けフック
2018年8月4日から11月26日まで、ボナシェルタの書棚とピュアナチュールのデスクに、ランドセルが掛けやすい木製カバン掛けフックが付いた、特別仕様モデルが購入できるということです。こういうのはこれまでも各店ベースでは実施していても、全国的にやるのは初めてじゃないでしょうか。期間限定ということですが、事実上の早期購入特典ということだと思います。
実際のところ、通常の木製フックにランドセルを掛けるのは子供にとって至難の業ですので、書棚やデスクの側面にランドセルを掛けたい場合は是非お早めにご購入いただければと思います。
2019年度のカリモク家具は、「ファミリーシェアデスク」という新コンセプトを打ち出しています。リビングダイニング学習が当たり前になりつつある中、敢えてデスクと背の高い書棚を置いて家族でシェアするということを、ハード面で訴求しています。
消費者にこの新提案が受け入れられるかどうかはともかく、個人的には大いに賛同したいところです。ダイニングテーブルやリビングテーブルとは別にデスクがあったほうが勉強や作業がしやすいですし、背の高い書棚を置くことで空間を効率良く使うことができます。
カリモク家具ならそういったニーズに十分に応えられるラインアップがありますから、あとは根気強く消費者に啓蒙していってもらえたらと思うところです。
コメント 皆様からご質問・ご意見など
学習机評論家 様
いつも参考にさせていただいております。
いよいよ兄弟(小2、年長)のデスクを購入するにあたり、毎夜当ブログとカタログをにらめっこする日々です。
おかげさまで要点が整理され、少しずつ絞ることができそうな気がしております。
カリモクのボナシェルタとユーティリティプラスについて質問させてください。
メーカーの方には大変失礼な話かもしれませんが…ユーティリティプラスのデスクにボナシェルタのワゴンは設置可能でしょうか。
因みにデスクは幅100cm奥行60cm、ワゴンは幅約41cmのST0057を検討しております。
またユーティリティプラスのデスクにボナシェルタのブックスタンドAT0575は設置可能でしょうか。
またもし設置できたとして見た目の差は大きいでしょうか?木材が同じなので…と期待するところもあるのですが。
おとなしくボナシェルタで揃えるのが無難なのかもしれませんが、個人的にユーティリティプラスの細脚の方が好みなのと、二台購入なので4万円の差額は大きく^^;
ちなみに椅子は豊橋木工のアップライトチェアです。
お忙しいと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
まきさんさま
おーっと、いよいよ学習机を購入することになりましたか^^
ユーティリティプラスのデスクにボナシェルタのワゴンという組み合わせは基本的にはNGです。
ユーティリティプラスはデスク奥側に幕板があり、それがボナシェルタのワゴンだと干渉してしまうためです。
ワゴンが少し手前に飛び出しても良いということであれば一応は可能ですけど、やはりボリューム感も違うのでオススメはできません。
また、ユーティリティプラスのデスクにボナシェルタのブックスタンドAT0575をセットするというのは、正直に申し上げて正確なところは分かりません。
ともに後方クランプ式の固定金具なので大丈夫のはずですが、今までに同様のご質問をいただいたことがないもので…。
ボリューム感は変わらないので、見た目の問題はないと思います。
おっしゃる通り、ワゴンもブックスタンドもボナシェルタのものをチョイスするとなると、デスクもボナシェルタにしたほうが無難ですね。
私も脚が細いユーティリティプラスのほうが好みなんですけど、やはりボナシェルタのほうがトータルで見た目の収まりが良く、しかも機能的だと感じます。
あと、ワゴンやブックスタンドで言うと、案外、浜本工芸のNo.6000デスクユニットという選択肢もアリなのかもしれません。
固定袖であればコストを抑えることもできますよ。