デスク天板を押し下げると収納式ベッドが姿を現す!ハーフェレの「デスクベッド」

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以前に一瞬だけ、ベッドがデスクに変形する「デスクベッド」なるものを紹介しました。メーカー(工務店)からアプローチがあり、「辛口コメントで良いから紹介して欲しい」ということでしたので、いつも通りに辛口でコメントしたところ、記事の削除を求められました(苦笑)

仕組みは良かったのです。ただ、パイン無垢で作ると当然反りや割れの恐れがありますから、精密なギミックが正常に動かなくなる可能性があり、その点でネガティブな評価をせざるを得なかったのです。だいたい、工務店の親方が手先が器用だと勘違いして家具を作るとロクなことがありません。

そんな笑うに笑えない腹立たしいことがあったんですが、大阪南港ATCホールで開催の「LIVING&DESIGN2016」ハーフェレが同様の仕組みのデスクベッドを出品すると知り、実物を見に行ってきました。

※この記事は2016年10月15日時点の情報に基づいています

 

ハーフェレのデスクベッド

ハーフェレのデスクベッド(デスク使用時)

こちらのピアノのような物体がハーフェレのデスクベッドです。デスク天板はメラミン合板、その他はポリ合板ですから、キズが付きにくく、パイン無垢のように割れたり反ったりヤニが出たりする心配もありません。

中央のハンドルを握りながらデスク天板中央を押し下げる

中央のハンドルを握りながらデスク天板を押し下げると…。

ハーフェレのデスクベッド(ベッド使用時)

このようにシングルベッドに早変わり!というわけでございます。デスクの奥にベッドが収納されていて、忍者屋敷のからくりのように壁面からベッドが現れるというわけですねー。ってゆーか、写真と文章で伝えるよりも動画を見てもらったほうが分かりやすいですね。

 

 

省スペース&デスク天板が水平移動

ハーフェレのデスクベッドは、シングルベッド1台のスペースにデスクスペースを兼ねられるという省スペース性が一番のウリです。また、ベッドに変形する際にデスク天板面は水平移動するので、デスク天板の上にモノを置いたままでも大丈夫だということです。ノートパソコンを広げたままでもOKですし、飲みかけのグラスを置いたままでもこぼれません。2リットルのペットボトルやA4ファイルを立てて置いた状態でも大丈夫な高さ空間を確保してあります。

ただ残念ながら引出しはありません。これについては天板面にレターケースやミニチェストを置いて対応する必要があります。もしくはデスクベッド横にワゴンを置くかですね。

なお、天板上にコンセントが付いています。デスクライトはスタンド式のものを置いて使うことになります。本体底面にはアジャスターが付いており、床面に不陸(ふりく)があっても水平を確保することが容易です。

ハーフェレはドイツ発祥の金具メーカーで、その信頼性の高さは世界的に認められています。私も過去に何度かスライドレールについて問い合わせたことがあるんですけど、その対応の丁寧さにはいつも驚かされます。

そのハーフェレの日本法人が作った国産のデスクベッドがこれです。私にとってこれ以上にないくらい信頼性が高いものと言えます。変形のギミックも非常にスムーズですし、耐久性も申し分ないと思います。

 

デスク天板下にスチール製の補強板

デスク天板下のスチール製の補強板

デスクからベッドに変形するときにはデスク天板を押し下げますし、デスクとして使っているときもデスク天板には荷重が掛かります。いくら合板だから反りにくいとは言え、幅が相当広いですから補強は必要です。

ハーフェレはもちろんそこを理解していて、デスク天板下にはスチール製の補強板が入っています

 

ベッドを金具で固定してより安全に使うことも可能

ベッド使用時にベッドが畳まれないようにするためのロック金具

ベッドの底側とデスク天板の側面にはそれぞれ金具が付いており、これを留めることによって、ベッドが勝手に収納されないようにすることができます。寝ているときに壁側に寝返りを打って、そのまま挟み込まれるようなことがないようにということですね。

さすがハーフェレ。あらゆることを想定して安全策を講じているのです。

 

残念ながら子供にはあまりオススメできません

可動部は指を挟む危険性あり

基本的にハンドルを握りながらデスク天板を押し下げる仕組みですので、正しく操作すればハーフェレのデスクベッドは安全に使うことができます。ただ、何をするか予測できないのが子供。ハーフェレがいくら万全を期しても、子供が扱うと可動部に指を挟まれるリスクはゼロとは言い切れません。

このベッドデスクは基本的に企業の研修センターや学生寮などへの納入を想定しており、残念ながら一般家庭で子供が使うことはあまりオススメできないとのことです。ちなみに研修センターなどへは既に数百台の納入実績があるそうです。

 

なお、こちらのハーフェレのデスクベッドの価格は、展示品同等の標準仕様でおよそ60万円ということです。配送設置費用は別。ただし、このタイプであれば壁に固定する必要はなく、工事の必要はありません。壁に固定せずとも安全に操作でき、ベッド、デスクとして、安全に使用することができるのです。

「子供用じゃないんだったら紹介するなよ!」とツッコまれるかもしれませんが、まあこういうデスクとベッドの組み合わせもあるということですね。家具店では扱っておりませんので、ご興味のある方は新宿または大阪のショールームでご相談いただければと思います。

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この記事を書いた人
収納マン(芝谷 浩)

家具メーカーを退職後、2002年に収納スタイルコーディネーターとして独立。多くのご家庭の片づけの悩みを解決してきました。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどメディア出演多数。
長女が小学校に入学するのを機に学習机を購入してブログで報告したところ、学習机について相談が殺到。以後、「学習机評論家」としてメーカーの展示会や販売店に足を運ぶなどして日々情報収集に努めています。詳しいプロフィールはこちら

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