先日、イトーキの「ジュエルキュート」にワゴン無しタイプが登場したことをお知らせした際に、「ジョイカラー」でもワゴン無しという選択肢はできそう、そうなればコイズミファニテックの「ミニマル」などとガチで競合するだろう、という話をしました。
以前はリーモvsレイクウッドとか、スクリプトvsリファルドとか、自動車で言うと日産キューブvs豊田シエンタみたいな比較で盛り上がったんですよ。最近はそういうことが話題に上がることが少なくなったのですが、久しぶりにジョイカラーとミニマル、ついでにリシェットを徹底的に比較してみたいと思います。
※この記事は2025年8月6日時点の情報に基づいています
今回比較するデスク
イトーキ・ジョイカラー
税込価格 | 69,900円 | |
---|---|---|
サイズ(mm) | デスク | 1000×600×760 |
書棚 | 600×290×1205 | |
ワゴン | 422×496×623.5 | |
材質 | 天板、引出前板 | バーチ突板 |
脚 | バーチ無垢 | |
引出内部材 | 桐 | |
塗装 | 天板等 | ウレタン樹脂 |
スライドレール | デスク本体、ワゴン最下段 | フルスライドレール |
ワゴン最上段・中段 | シングルスライドレール | |
装備 | お片付けトレー(デスク本体右引出し) 樹脂フック2個(デスク側面) 鍵(ワゴン最上段引出し) | |
カラー | 3色 | |
製造国 | 中国 |
現在のジョイカラーは2024年度の発売です。もともとジョイカラーというブランドはイトーキのカラーデスクで使われており、コイズミファニテックのCDシリーズのライバルでした。現行モデルは上写真のユニットデスクのほか、ベーシックデスクがあります。
ジョイカラーの最大の特徴は、カラーデスクなのに天板にバーチ突板を使った天然木デスクというところ。また、A3用紙が収まるロングサイズワゴンは引出し2段目が深めで、様々なモノを収納しやすくなっています。さらに、仕切り板を動かすことができる専用お片付けトレーを装備しているのもうれしいところです。
コイズミ・ミニマル
税込価格 | デスク+ラック | 59,800円 |
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ワゴン | 22,000円 | |
サイズ(mm) | デスク | 1000×600×730 |
書棚 | 600×350×1130 | |
ワゴン | 355×443×582 | |
材質 | 天板、引出前板 | 繊維板 |
脚 | 繊維板 | |
引出内部材 | 樹脂フィルム張り | |
塗装 | 天板等 | ウレタン樹脂 |
スライドレール | 全段 | フルスライドレール |
装備 | コンセントBOX スイングフック1個(デスク側面) 木製ペントレー(デスク右引出し) | |
カラー | 2色 | |
製造国 | インドネシア |
ミニマルはステップアップデスクMという新しいシリーズの1モデルとして、ジョイカラーと同じく2024年度に発売されました。ステップアップの名が示す通り、お子さんの成長やライフスタイルの変化に応じて組み替えが可能。マルチラックの上台は幅伸縮式となっており、デスク天板の上に置けばベーシックデスクになります。
後述するリシェットに対し、ミニマルは価格訴求タイプで、天板をエコウッディ(木目ダイレクトプリントを施したMDF合板)を採用するなどしてコストを抑えています。ワゴンは別売となっており、合わせて税込81,800円。楽天市場ではポイント+9倍や9%OFFクーポン対象となっていることが多く、実質的には7.4万円台と言って差し支えないでしょう。
コイズミ・リシェット
税込価格 | デスク+ラック | 79,800円 |
---|---|---|
ワゴン | 28,000円 | |
サイズ(mm) | デスク | 1000×600×730 |
書棚 | 600×350×1130 | |
ワゴン(別売) | 409×442×583 | |
材質 | 天板、引出前板 | ホワイトオーク突板 |
脚 | スチール | |
引出内部材 | ファルカタ | |
塗装 | 天板等 | ウレタン樹脂 |
スライドレール | 全段 | フルスライドレール |
装備 | コンセントBOX スイングフック1個(デスク側面 木製ペントレー(ワゴン最上段) | |
カラー | 2色 | |
製造国 | マレーシア |
リシェットはミニマルと同時に発売されたステップアップデスクMシリーズのデスクです。こちらは天板にホワイトオーク突板を使うとともに、スタイリッシュなスチール脚を装備しています。
気づきにくいところですが、リシェットはユニットスタイルにするときにデスクの脚を外す必要がありません。また、別売のワゴンはミニマルよりも幅がワイドです。
楽天市場での売価はセットで税込107,800円ですが、ミニマルと同様に実質的には9.8万円台からとなります。
それぞれを選ぶメリット
イトーキ・ジョイカラー
- ワゴン付きでもっとも安い
- 上台(上棚)が使いやすい
- ワゴンが鍵付き
- ワゴン2段目が深めで使いやすい
- ワゴン引出しがA3サイズ対応
- お片付けペントレー付き
- 樹脂製フック2個付き
ワゴン付きでもっとも安い
まずジョイカラーを選ぶメリットから紹介して参りましょう。ミニマルは実質7.4万円台から、リシェットは同9.8万円台からなのに対し、ジョイカラーはユニットデスクもベーシックデスクも税込69,900円と安いです。おまけにクーポンが発行されればもっと安くなります。
上台(上棚)が使いやすい
意外な盲点として、ミニマルもリシェットもマルチラックの上台がデスクの上棚としても使えるという構造上、書棚としては使いにくい高さになってしまっています。その点、ジョイカラーのユニットデスクの書棚の上台はA4サイズを上下に収めることもできるサイズ設計です。
ベーシックデスクのほうも仕切り板を左右に動かすことができて本を並べやすいです。また、上棚の棚板の下に邪魔な帆立板がなく、天板を広々と使うことができます。
ワゴンが鍵付き
ジョイカラーのワゴンには鍵が付いています。ミニマルとリシェットには付いていません。これは些細なことのようで、子供にとってはとても大切な要素だったりします。
ワゴン2段目が深めで使いやすい
ワゴン最下段を除き、ミニマルの引出しの内寸は深さ56~62mm、リシェットは44~59mmとなっており、いずれもそれほど変わりません。対してジョイカラーはデスクが53mm、ワゴン1段目が52mm、2段目が124mmとなっています。2段目は他より2倍以上も深いので、2穴パンチ、実験セットなど、少し大きめのモノも収めやすくなっています。
ワゴン引出しがA3サイズ対応
ジョイカラーのワゴンの1~2段目はフルスライドレールではないので、奥行を深くすることができます。A3用紙も収納できる425mmとなっています。
ちなみに、ミニマルは375mm、リシェットは374mmです。奥まで引き出せると言っても、引出しの奥行内寸そのものが浅いのですね。
お片付けペントレー付き
大手学習机メーカーでペントレーが付いていることは多いですが、仕切り板が動かせるのはイトーキだけ。収めたいモノの大きさや使い勝手に応じて収納することができます。
樹脂製フック2個付き
ミニマルやリシェットにはデスク横にフックが1つだけです。その点、ジョイカラーは樹脂製でショボくても2個付いています。
コイズミ・ミニマル
- スリムワゴンで足元が広い
- 予算を抑えられる
- 4つの組み替えパターン
- コンセント付き
- 全段フルスライドレール
- スイングフック付き
- マルチラックの奥行が深い
スリムワゴンで足元が広い
ジョイカラーのワゴンの幅は422mm、リシェットは409mmです。ミニマルは353mmで50mm以上もスリムなため、足元を広く使うことができます。
ただし、ワゴン最下段引出しには仕切り板がなく、A4ファイルを収める場合は背表紙を前後方向に並べて収める必要があります。なので、引出しを完全に引き出さないと、ファイルを取り出すことができません。手首をひねらなくてもファイルを取り出せるとか、背表紙の文字を読み取りやすいというメリットもありますけどね。
予算を抑えられる
ワゴンは必要ないという場合には予算を抑えることができます。また、ミニマルにワゴンをセットするとジョイカラーよりも高価ですが、リシェットよりは安いです。
4つの組み替えパターン
ジョイカラー・ユニットデスクはセパレートとユニットの2パターンしかレイアウトできませんが、ミニマルなら上棚をデスクに乗せることでさらに2パターンを実現することができます。
コンセント付き
ミニマルにはコンセントBOXが付いています。デスクライト用1口を含め合計4口で、デスク両サイドのほか、上棚の内側に取り付けることも可能です。
全段フルスライドレール
ミニマルはすべての引出しにフルスライドレールを採用しています。引出しの奥まで引き出せることがメリットですが、個人的にはそれよりも丈夫で変形しにくいことがメリットだと考えています。
スイングフック付き
ミニマルにはデスク横にスイングフックが1つ付いています。スイングフックはランドセルやバッグが掛けやすく、樹脂製フックよりも壊れにくいのがメリットです。
マルチラックの奥行が深い
ジョイカラーの書棚の奥行は290mmですが、ミニマルのマルチラックの下箱は350mmあります。奥行が深いのでランドセルや絵具セット、書道セットなども収めやすい寸法です。安定感もあります。
コイズミ・リシェット
- 組み替えがしやすい
- 天然木×スチール脚でオシャレ
- 4つの組み替えパターン
- コンセント付き
- 全段フルスライドレール
- スイングフック付き
- マルチラックの奥行が深い
組み替えがしやすい
リシェットのデスクは脚がH型になっているので、脚を外さなくてもマルチラック下段のモノに手が届くようになっています。また、下箱上段は側面からもアプローチ可能です。見た目も圧迫感がなくスッキリしています。
天然木×スチール脚でオシャレ
リシェットは機能的なだけでなく、良い意味で学習机らしくないオシャレ感があります。ホワイトオーク突板とスチール脚の組み合わせが素敵です。
そのほかのメリットはミニマルと同様です。
以上、イトーキのジョイカラーと、コイズミファニテックのミニマル、リシェットを比較してみました。
ジョイカラーは価格が手頃なだけでなく、特に収納の面でとても良くできていると思います。カラーバリエーションや鍵付きという点で、お子さんのハートを掴むこともあるでしょう。
一方のミニマムは4つのパターンに組み替えができるのが最大のメリットです。マルチラック下箱の奥行が深い点もオススメしたいポイントの一つとなっています。
リシェットは価格がちょっと高いのがネックですが、質感やデザイン性に惚れてしまうと、もうミニマルもジョイカラーも目に入らないかもしれません。
それぞれに魅力的なところがあって悩ましいところですが、今回の比較を参考に最適なデスクを選んでいただければと思います。
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